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ストレスと過呼吸の関連性について

更新日:2016/12/09 公開日:2016/11/22

過呼吸症候群の基礎知識

人間は極度のストレス状況下に置かれたとき、過呼吸を発症することがしばしばあります。ストレスがなぜ過呼吸を引き起こすのか、ここではドクター監修のもと、ストレスと過呼吸との関連性について解説します。

十分なウォーミングアップをしないまま激しい運動を行った直後などに呼吸が大きく乱れ、過呼吸に陥る場合もありますが、ここではストレスなどメンタル面が原因で発症するケースに限定して解説します。

過呼吸発症のメカニズム

過呼吸で医療機関を受診する人は後を絶ちませんが、検査の結果、呼吸器系の病気が認められず、外因的な要素も確認できない場合、過呼吸症候群と診断されます。過呼吸症候群は、ストレスなど精神的なものに由来する自律神経の異常が原因と見られています。

過呼吸に陥る人は、心理的な不安からか呼吸のペースが乱れるようになります。人間は呼吸によって体内に酸素を取り入れますが、過呼吸の状態になると、無理に息を吸おうとして呼吸が大きくなります。その結果、体内の酸素量が多くなり、逆に二酸化炭素の量が減ることになります。過呼吸症候群の患者の血液検査の結果を見ると、血液中のアルカリ濃度が高くなっていることが確認できますが、体内の二酸化炭素の比重が低くなることで、血液がアルカリ性に傾きます。

心理的な負荷が、過呼吸の頻発に拍車をかける

ストレスが過呼吸の原因とされる理由についてですが、自律神経が乱れることによって、蓄積されたストレスが脳内の呼吸中枢を刺激するため呼吸の乱れが生じます。体内の二酸化炭素の量が減り血液のアルカリ値が高くなると、息苦しさに加え、動悸、手足のしびれ、意識障害などが見られ、立っていることもつらいような状態になります。

心理面の負荷が過呼吸に与える悪影響はまだあります。一度過呼吸を発症した人は、その苦しさから「こんな苦しい思い二度としたくない」「このまま呼吸ができなくなり死んでしまうのではないか」といったネガティブな心理状態に陥り、再発への恐怖から、ますますプレッシャーを感じてしまうようになります。

心理的な負荷を軽減するために、医療機関では精神安定剤(抗不安薬)を注射し、患者の気持ちを落ち着かせるよう試みることもあります。また、慢性的に過呼吸症候群を発症する患者に対して、精神安定剤を処方する場合もあります。薬で症状を緩和できる、そして薬を処方してもらえることによる安心感は、患者の精神的な負担の軽減に大きく寄与します。

一人で抱えこまず、相談することが大事

過呼吸にならないための対策は何かあるのでしょうか。 上記のような精神安定剤は、たしかに予防につながるかもしれません。しかし、薬に頼り過ぎると、今度は薬がないと不安で仕方なくなるなどの依存症に陥ってしまう危険性があります。あくまで精神安定剤は気持ちを落ち着かせるためのものであり、過呼吸そのものを治療する薬ではないということを認識しておきましょう。

過呼吸になりやすい人は、几帳面でまじめ、責任感が強い人に多く見られる傾向があります。生まじめな性格ゆえ、「失敗できない」というプレッシャーから多くのストレスを抱えこんでしまい、発症につながるようです。性格を変えることはなかなか難しいもので、一度過呼吸症候群になった人は、再び発症するケースが見られます。

完治が難しい過呼吸症候群ですが、改善のポイントとしては、休日や仕事終わりなどにストレスを発散する機会を設けることです。少しの悩みでも、信頼できる友人に相談するなど、話を聞いてもらえるような環境を作りましょう。それでも症状が改善されない場合、心療内科や精神科を受診する、またはカウンセラーに相談するなど、専門家の意見をとり入れるようにしてください。