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仕事への道のりをサポートする「就労訓練事業」とは

更新日:2016/12/09 公開日:2016/10/31

生活福祉

一般的な就職に困難を感じている人をサポートするのが「就労訓練事業」です。仕事をすることに自信を失っていても、就労訓練という形で、柔軟な働き方から始めることができます。その第一歩や一般就労までの道のりを解説していきます。

さまざまな立場や状況に置かれ、働きたくても思うように働けない場合があります。「就労訓練事業」は、そんな人をサポートし、歩みを見守ってくれる制度です。就労訓練とは、どのような形で仕事を開始し、どのように歩みを進めていくのでしょうか。

状況に応じた働き方を支援する「就労訓練事業」

「就労訓練事業」とは、なんらかの事情で一般的な仕事につくことが難しい人を受け入れ、その人の状況に合わせた働き方を支援するものです。過去の経験や病歴によっては、毎日仕事に出ることが困難、心身の調子によって長時間働けない、といった事情を抱えている人がいます。仕事に出たいという意思と本人の事情がかみあわないジレンマに陥っていても、この制度の利用によって、配慮を受けながら働く機会を得ることができます。

就労訓練を受けられる対象者とは

就労訓練を受けられる対象者は、一般的に就労する年齢になり、将来的には可能であっても、すぐに就職することが難しい人です。前職から離れて長期になる人や、就職をせずに学校を中退した人、ニートやひきこもりとなった人、身体的精神的な病気を持っている人、や生活保護受給者などが該当します。長く社会と関わっていないことで、人とのコミュニケーションに不安を感じている人が多くいます。

就労訓練事業の対象者に当たるかどうかは、自立相談支援機関によって判断され、自治体行政によって決定されます。これによって、就労訓練事業を行っている受け入れ先が紹介され、非雇用型と雇用型、どちらの形で利用するかが決まります。

就労訓練は認定を受けた事業所で行う

自立相談支援機関に相談の上、就労訓練の対象者となれば、就労訓練が始まります。実際に就労訓練を受ける場所となるのは、就労訓練事業の申請をし、自治体から審査と認定を受けた事業所です。社会福祉法人やNPO法人、一般企業などで実施されています。審査にあたっては、労働力を不当に搾取しないよう、また利用者に適切な支援をする体制を整備するため、認定された事業所はさまざまな要件を満たすことが求められています。

具体的な配慮の内容は、毎日の就労が難しければ日数や時間を少なくしたり、複雑な仕事がまだむずかしければ作業の内容を軽いものにするなど本人の状況が配慮された訓練を一緒に考え行っていきます。必要な場合には、身だしなみなどの生活や健康管理、ビジネスに必要な礼儀作法やコミュニケーションの取り方といった面でもサポートを受けられます。就労訓練の期間に制限はなく、それぞれの就労訓練者のペースに合わせたステップアップが可能です。仕事の体験や訓練を重ねることで、少しずつ仕事の雰囲気に慣れ、知識や能力を向上させて、最終的には一般的な形での就労を目指します。

非雇用型と雇用型、2種類ある就労訓練の形

就労訓練の形態には、非雇用型と雇用型の2種類があります。

雇用型

事業所と雇用契約を結んだうえで、支援や配慮を受けながら、柔軟な働き方をします。賃金や労働保険、安全衛生において、労働基準関連法令が適用されながらも、一般の労働者よりも作業内容は比較的軽いものであり、欠勤や遅刻があっても、すぐに不利益を被るものではありません。

非雇用型

雇用契約を結ばず、訓練の意味合いで仕事を体験する形です。作業日に作業を行うか行わないか、また、作業量も本人の意思に任せられます。労働基準関連法令の適用外となりますが、安全衛生には配慮されます。

個々の希望や能力に合わせ、どちらかの形態で就労訓練をスタートさせます。就労を開始するときには、本人と事業所の間で、作業の内容や条件を記載した雇入れ通知書、あるいは確認書を取り交わすよう求められます。作業の内容や条件に不満があれば、自立相談支援機関に相談できることを知っておきましょう。

自立相談支援機関の関与を受けながら、それぞれに応じた就労支援プログラムが組まれ、3~6か月ごとに課題や目標の見直しが行われます。非雇用型では比較的この間隔が短く、雇用型では6か月ごとです。この見直しにより、能力の向上が認められれば、非雇用型から雇用型、さらには一般就労へと段階を経ていくことができます。

就労訓練を受けたい場合の相談は

不安を抱えながらも仕事につきたいという希望があるなら、各自治体の自立相談支援機関に相談することができます。電話や面談での相談には、専門の支援員が対応してくれるほか、窓口によってはメールでの相談も可能です。支援機関の実施者や相談窓口の名前は、「サポートセンター」や「生活相談窓口」など、都道府県によって異なるので、不明な場合は、自治体に問い合わせてみましょう。