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反射性失神の1つである血管迷走神経性失神とは

更新日:2018/06/20 公開日:2016/12/08

失神の基礎知識

反射性失神の中の1つの血管迷走神経性失神は、自律神経の調節機能が崩れることで引き起こされます。なぜ血管迷走神経性失神が起こるのか、原因や症状、発生しやすいシチュエーションについて、ドクター監修の記事で解説します。

失神の原因のうち、約20%を占めるとされる血管迷走神経性失神は、なんらかの理由によって自律神経の調整がうまく取れないことによって生じます。

自律神経には交感神経と副交感神経があります。迷走神経とはこの自律神経のうち、副交感神経に含まれるものです。交感神経には、血圧や心拍数を上げる、車で例えるとアクセルのような働きがあります。一方、副交感神経には、血圧や心拍数を下げたり、消化管の働きを活発にしたりする働きがあります。車に例えるとブレーキのような働きがあります。

血管迷走神経反射とはこのアクセルとブレーキの加減がうまくいかない時に起きてしまうものです。ここでは、血管迷走神経性失神の症状や原因、予防法などについて解説します。

失神以外にもある血管迷走神経反射の症状

急に意識を喪失する、失神にまで至る血管迷走神経反射を、血管迷走神経性失神と呼びます。迷走神経反射は、失神以外にもさまざまな前兆・症状が見られます。

血管迷走神経性失神の前兆・症状

血管迷走神経性失神の前兆は、失神の30秒から数分前に起こることが多いとされています。代表的な前兆・症状には、以下のようなものが現れます。

  • 心拍数や血圧の低下
  • めまい
  • 冷や汗
  • 顔面蒼白
  • 吐き気
  • 寒気や熱感
  • 腹痛
  • 視界のぼやけ、複視
  • 頭痛、頭重感
  • 眼前暗黒感

など

血管迷走神経性失神の原因

血管迷走神経性失神は、徐脈がその病態の主体となる場合と、血圧低下が主体となる場合と、その混合タイプの三通りに大別されます。失神が起きる基本的なメカニズムとしては、なんらかの肉体的・精神的ストレスが誘因となり、それに対応する自律神経の調節がうまく機能しないことによって発生します。代表的な誘因としては以下のようなものが挙げられます。

  • 長時間の立位・座位
  • 激しい運動
  • 強い痛み
  • 精神的ショック
  • 極度のストレス
  • 飲酒
  • 不眠
  • 疲労
  • 注射や採血、それにともなう痛み刺激や強い恐怖感
  • 人混みの中や閉鎖空間等の環境因子

など

こうしたシチュエーションになる場合は、できる限り一人にならないことも大切です。転倒時に頭を強打しないようにするなど、ケガをしないように工夫しましょう。

血管迷走神経性失神の予防法

一般的に、血管迷走神経性失神自体によって生死に関わるような重篤な状態にまで至ることはきわめてまれです。ただ、失神がきっかけとなって副次的に交通事故や外傷などの原因になる可能性はあります。失神が誘発される要因は人によっても異なりますが、失神を過去に起こしたことがある方は、失神が起きた原因や状況を把握し、日常生活ではなるべく同じような状況にならないように心がけることが大切です。

また前述の通り、血管迷走神経性失神にはその前兆を自覚できることもあります。前兆を自覚することが出来たならば、副次的な事故・外傷を避けるためにも、すぐに座ったり身体を横にしたりして安静にしましょう。座ったり横になったりすることが難しい場合には、足を交差させ、足やお尻に力を入れたり両手を引っ張ることで、失神にまで至ることを防げることがあります。