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重大な病気のサインの可能性も!黄疸とはどのようなもの?

更新日:2017/01/31 公開日:2017/01/31

黄疸の基礎知識

皮膚や白目が黄色くなる黄疸。赤ちゃんにはよく見られる症状ですが、大人の場合、黄疸はがんなどの重大な病気のサインかもしれません。ここでは、ドクター監修のもと、黄疸の特徴や原因、検査、治療などについて詳しく解説します。

皮膚や白目が黄色くなる黄疸は、どのような原因で生じるのでしょうか。ここでは、黄疸の原因や黄疸にともなう症状、診断のために必要な検査や治療法など、黄疸とはどのようなものなのかをわかりやすく解説します。

黄疸とは

さまざまな原因によって血液中にビリルビンという色素が増加し、皮膚や粘膜が黄色く染まった状態を黄疸といいます。血液中の赤血球は老化すると脾臓などで破壊されますが、ビリルビンは破壊された赤血球の中から出てきたヘモグロビンが代謝されることで作られます。

黄疸と間違われやすいものに、みかんなどの柑橘類をたくさん食べると手のひらや足の裏が黄色くなる柑皮症(かんぴしょう)があります。これは柑橘類に含まれるβ-カロテンなどの色素によるものなので、黄疸とは異なります。黄疸の場合、白目(眼球結膜)が黄色くなるという特徴がありますが、柑皮症では白目の色に変化は起こりません。

黄疸の原因

黄疸は、さまざまな原因によって生じます。黄疸は発生機序により以下の5つに分類されます。溶血性、肝細胞性、肝内胆汁うっ滞性、閉塞性(肝内,肝外)、体質性です。

溶血性貧血

先天性(生まれつき)あるいは後天性の原因によって溶血が起こり、貧血となる病気を溶血性貧血といいます。溶血とは、赤血球が壊れ内容物が放出されることです。黄疸を引き起こすビリルビンは、赤血球中のヘモグロビンから作られるので、溶血を起こす病気では血液中のビリルビンが増加し、黄疸が現れやすくなります。

肝細胞性黄疸

脾臓で生成されたビリルビンは肝臓に取り込まれ、水に溶けやすいかたちに変えられたのち、胆汁の成分として胆管を経て十二指腸に排泄されます。しかし、肝細胞が障害されると、胆汁を胆管へ運搬する機能が低下するため、血液中にビリルビンがあふれ出し、黄疸が生じます。肝細胞性黄疸が起こる病気には、急性肝炎(ウイルス性など)や肝硬変、薬物性肝障害、アルコール性肝障害などがあります。

肝内胆汁うっ滞性黄疸

肝細胞や肝内胆管の異常によって胆汁が腸管に流れにくくなることを、肝内胆汁うっ滞といいます。胆汁中のビリルビンが血中に逆流するため、血液中のビリルビンが増加し、黄疸が生じます。肝内胆汁うっ滞性黄疸が起こる病気には、ウイルス性肝炎や薬物性肝障害、原発性胆汁性肝硬変、原発性硬化性胆管炎などがあります。

閉塞性黄疸

腫瘍(しゅよう)や結石、炎症などによって胆管が狭くなると、胆汁がうっ滞し、血液中のビリルビンが増加して黄疸が生じます。閉塞性黄疸が起こる病気には、胆道がんや膵臓がん、胆石症などがあります。

体質性黄疸

先天的な肝臓のビリルビン代謝異常によって起こる黄疸を、体質性黄疸といいます。体質性黄疸の場合、他の肝機能は正常です。体質性黄疸を生じる病気には、クリグラーナジャー症候群(I型、II型)やジルベール症候群、ローター症候群などがあります。

黄疸の特徴と黄疸にともなう症状

日本人の場合、黄疸の症状は皮膚よりも白目(眼球結膜)のほうがはっきり現れます。白目が黄色く染まったあと、だんだんと皮膚も黄色く変化していき、血清ビリルビン値が2.0~3.0mg/dL以上になると、皮膚が黄色く染まっているのが目で見てはっきりと確認できるようになります。

血液中のビリルビンが増加すると、尿に排泄されるビリルビン量も増えるため、尿の色が濃くなります。また、ビリルビンは便の色のもとになる色素の原料になるため、胆汁のうっ滞による黄疸の場合は、便の色が薄くなることがあります。その他、急性肝細胞障害による黄疸では倦怠感や食欲不振、吐き気・嘔吐などの症状が、胆汁うっ滞による黄疸では皮膚のかゆみや腹痛、発熱、体重減少などが現れることもあります。

黄疸の検査・鑑別診断

黄疸が認められた場合、血液検査を行い、血清ビリルビン値やAST、ALT、ALP、γ-GTなどを測定します。AST、ALTの上昇が認められた場合は肝細胞性黄疸が疑われるため、飲酒歴や薬の服用歴などの聴き取りをしたうえ、必要な検査を行って原因をつきとめます。ALP、γ-GTの上昇が認められた場合は、肝内胆汁うっ滞性黄疸と閉塞性黄疸が疑われます。

血液検査の前後に、腹部超音波(エコー)検査などの画像検査もあわせて行います。画像検査で胆管の拡張が認められれば閉塞性黄疸と診断でき、さらに詳細な情報を得るため、造影CTを行います。閉塞性黄疸では、黄疸が重度の場合はがん(胆道がんや膵臓がん)によることが多く、胆石や胆道感染症では黄疸は軽度なことが多いとされます。

黄疸の治療

赤ちゃんは大人と比べて黄疸が起こりやすく、ほとんどの赤ちゃんに生理的な黄疸が見られます。生理的な黄疸は治療をしなくても問題ありませんが、赤ちゃんは血液脳関門(有害物質を脳に侵入させないようにするバリア機構)が未熟なため、血液中のビリルビン濃度が正常な範囲を超えて高くなってしまうと、核黄疸(ビリルビン脳症)を発症するリスクが高まります。そのため、重度の黄疸がある場合は原因がなんであれ、光線療法など血液中のビリルビン濃度を下げる治療が必要です。

一方、大人の場合、黄疸は重大な病気のサインである可能性が考えられるため、できるだけ早く原因となっている病気を特定し、治療する必要があります。白目が黄色いなどの症状がある場合には、すぐに内科や消化器内科を受診しましょう。

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