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整腸剤とは?便秘解消に向けて役立つ基礎知識

更新日:2017.07.21
公開日:2017.01.19
ドクター画像
この記事の監修者
ただともひろ胃腸科肛門科 院長 多田智裕

整腸剤には便秘薬のような即効性はありません。しかし、継続して服用することで腸内細菌のバランスを整えることができ、便秘の根本的解決に有効です。整腸剤の種類や特徴について、ドクター監修の記事で解説します。

便秘解消に効果が期待される内服薬の一つに整腸剤があります。整腸剤が、便秘に対してどのように効くのか、また注意点について見てみましょう。

整腸剤は便秘の根本的な原因に効果的

便秘の対処法は便秘薬と考えている方も多いかもしれません。しかし、便秘薬は便を出すことはできますが、原因の解決とはなりません。根本的に便秘を解消するために有効とされるのは整腸剤です。便秘薬のような即効性はありませんが、腸内の細菌バランスを整え、徐々に便秘体質を改善することができます。

整腸剤は便秘の種類を問わず使える

整腸剤は、主に痙攣性便秘で用いられます。腸を刺激するタイプの便秘薬が適さない場合にも使用できるのが整腸剤の特徴です。また、便秘薬との併用も可能です。便秘と下痢をくり返す過敏性腸症候群の場合は、治療薬の1つとしても用いられています。

整腸剤に使用されている生菌の種類と特徴

整腸剤の主成分である生菌にはさまざまな種類があり、作用もそれぞれで異なります。

ビフィズス菌

大腸で乳酸と酢酸を産生する菌で、腸内のpH(ペーハー値)を下げ、大腸菌などの悪玉菌の増殖を抑えます。

アシドフィルス菌・フェカリス菌

小腸で乳酸を産生する菌で、悪玉菌を抑えるとともに、ビフィズス菌が増える環境を整えます。加熱処理などを行った後のフェカリス菌が死菌として腸に入ると、ビフィズス菌の餌となり、増殖を助けます。

有胞子性乳酸菌

乳酸を生成して大腸のpHを下げ、腸内環境を整えます。また、熱や胃酸にも強く、生きたまま腸に届きます。

納豆菌

胃酸に強く、腸内で発芽しビフィズス菌や乳酸菌の増殖を助けます。

整腸剤を服用する際の注意点

整腸剤を効果的に服用するためには、用法を守ることと自分の体質に合った整腸剤を見つけることが大切です。

整腸剤は食後に飲む

整腸剤に含まれている乳酸菌やビフィズス菌などの生菌は、胃酸の影響を受けると死滅してしまいます。菌を腸に生きたまま届けるためには、胃酸が薄くなっている食後に飲むようにしましょう。また、熱に弱いため、熱い飲み物で飲むのはよくありません。

効き目がない時は薬を変更する

腸内の菌のバランス、いわゆる腸内フローラは個人によって異なるため、効果的な整腸剤も個人で異なります。1~2週間程度服用しても効果が感じられない場合は、違う菌を主成分とする整腸薬に変更するとよいでしょう。ただ、病気が原因で便秘になっている場合は、整腸剤でも対処できません。日常生活に気を配っていても便秘が長期間で治らない場合は、早めに病院を受診しましょう。

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