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妊婦はインフルエンザの予防接種を受けても大丈夫?

更新日:2017/01/30 公開日:2017/01/30

インフルエンザの予防について

例年インフルエンザが流行し始める12月が近くなると、身近にインフルエンザ予防接種の話題が出ることがあるのではないでしょうか。ここでは、妊婦が予防接種を受けることの安全性について、ドクター監修の記事で詳しく解説します。

日本では例年12~3月頃にインフルエンザが流行するので、予防接種を受ける人も多いでしょう。妊娠中の場合でもインフルエンザ予防接種は受けるべきなのか、ワクチンの安全性についても見ていきましょう。

妊娠中のインフルエンザの予防接種

現在、妊娠全期間の妊婦への接種が認められています。医療機関では、妊婦の場合、インフルエンザ予防接種が優先して受けられます。

インフルエンザワクチンとは

ワクチンには、生ワクチンと不活化ワクチンがあります。体内で増殖する生ワクチンの接種は胎児への影響があるため、妊婦への投与は禁じられています。不活性ワクチンであるインフルエンザワクチンは体内で増殖の心配がなく、有益性が危険性を上回っていることから、妊婦への接種が認められています。

インフルエンザワクチンの安全性

米国疾病予防局ガイドラインでは、インフルエンザワクチンを接種した妊婦の出産児に異常は認められないとして、インフルエンザワクチンの接種を推奨しています。

妊婦がインフルエンザに感染した場合

インフルエンザに感染して、治療をしなくても1~2週間で自然に治癒する場合もありますが、乳幼児や高齢者の場合は、重大な呼吸器系の病気を発症して死に至ることもあります。妊婦がインフルエンザに感染すると、重篤な合併症を起こしやすいといわれています。インフルエンザ流行期に心肺機能が悪化して入院する妊婦は、妊娠週の数に比例して増加するとの報告があります。

抗インフルエンザ薬の安全性

2009年と2010年に新型インフルエンザの世界的大流行があり、諸外国での妊婦の死亡率が高かったことから、日本では、妊婦に対して予防と治療での抗インフルエンザ薬服用が推奨されています。新型インフルエンザウイルス薬であるタミフルの投与を受けた妊婦には、自然流産例があるものの、一般に見られる頻度と比較して不自然ではないとの報告があります。2009年9~11月の治療実態調査では、タミフルを投与された妊婦793人に、調査期間中の副作用の報告はありませんでした。

妊婦がインフルエンザ予防接種を受けるメリット

不活化インフルエンザワクチンを接種していると、接種していない場合よりも、生後6か月でインフルエンザにかかる率が約63%減少するとの報告があります。通常の場合、生後6か月未満の乳児へのインフルエンザワクチンの接種は認められていません。妊婦がインフルエンザ予防接種を受けておくと、妊婦と胎児の両方にメリットがあるとも考えられます。

接種のタイミング

接種後に効果が現れるまでに2~3週間ほどかかります。その後、約3~4か月間はワクチン効果が続くので、ワクチン接種のタイミングとしては、流行期が始まる10~11月がよいでしょう。

予防接種後に妊娠が発覚したらどうすればよいか

米国疾病予防局ガイドラインではインフルエンザの流行期に妊娠の予定がある女性に、インフルエンザワクチン接種を推奨しています。日本の国立感染症研究所の報告にも、妊婦へのワクチン接種に特別な副反応はなく、妊娠初期に接種しても胎児に異常が見られる確率が高くなったというデータはないとされています。

家族は予防接種を受けた方がよいか

感染の可能性がある場合は、家族の協力がなければ医療機関へ行くことが困難です。予防接種は妊婦と胎児だけの問題ではなく、他の家族も受けることをおすすめします。また、流行状況にもよりますが、まん延期での軽症者は原則として自宅療養となるので、ここでも家族の協力が必須となります。

予防接種を受ける際は医療機関に相談を

厚生労働省の発表によると、海外では、妊婦が新型インフルエンザに感染した場合に重症化するリスクがあると報告されていますが、日本では報告されていません。また、日本では、妊娠初期にインフルエンザワクチンの接種を受けた人に、流産や先天的な異常の発生リスクが高いという報告もなく、母乳を介しての胎児への影響もないと考えられています。予防接種を受ける際は、産婦人科の医師に十分相談することをおすすめします。

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