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おたふく風邪の感染力と感染経路について

更新日:2018/05/25 公開日:2017/04/01

おたふく風邪(流行性耳下腺炎)の基礎知識

おたふく風邪(流行性耳下腺炎)を発症すると、耳の下あたりが腫れます。子供の病気と思われがちのおたふく風邪ですが、大人罹るとどうなるのか、また、その感染力と有効な予防法について、ドクター監修の記事で解説します。

                                     

おたふく風邪(流行性耳下腺炎)を発症すると、耳の下からあごにかけて腫れ上がります。これは、唾液を作る組織が炎症を起こすことによる代表的な症状です。本記事では、おたふく風邪の原因となるウイルスの特徴、感染力や感染経路、有効な予防法、大人が発症した場合の注意点などについて解説します。

おたふく風邪とは

おたふく風邪は、ムンプスウイルスによる感染症で、飛沫感染や接触感染によってうつります。発熱に加え、耳の前の下方にある耳下腺が腫れて痛むのが特徴です。

通常は1~2週間で自然に治りますが、合併症をともなう場合があり、その中でもっとも多いのは髄膜炎です。他には、ごくまれに髄膜脳炎、睾丸炎、卵巣炎、難聴、膵炎などが起こることがあります。

おたふく風邪の原因

おたふく風邪の原因であるムンプスウイルスは耳下腺の炎症を引き起こすので、耳の前から下の部分が腫れて痛みます。また、顎下腺や舌下腺の炎症をともなうことも多く、その場合、耳からあごの下までの広範囲に腫れと痛みが広がります。

おたふく風邪の症状

おたふく風邪になると、発熱や倦怠感など、風邪とよく似た症状が現れます。さらに、唾液腺が腫れる、患部を押すと痛みがある、食べ物や飲み物を飲み込むと痛むといった、耳下腺や顎下腺、舌下腺の炎症による症状があります。

おたふく風邪は大人も発症する

おたふく風邪を発症する年齢は4歳がもっとも多く、3~6歳で全体の約60%を占めます[1]。子供の病気と思われがちですが、大人でも発症する病気です。大人が発症した場合、子供よりも高熱が出る、耳下腺の痛みが強いなど、重い症状が現れる場合があります。他にも、合併症を起こす可能性が高くなります。

おたふく風邪の感染について

おたふく風邪は感染力が強いといわれています。その感染経路や潜伏期間、予防法を知っておきましょう。

感染から発症までの期間

おたふく風邪に感染すると、2~3週間(平均18日ほど)と、比較的長い潜伏期間を経て症状が現れます。また、感染しても症状が現れない不顕性感染が30~35%で見られます[1]。不顕性感染でも人にうつす可能性があるため、感染が拡大する原因ともなっています。

感染経路について

おたふく風邪は咳などによる飛沫感染と、唾液や鼻水に触れることで接触感染によってうつります。原因となるムンプスウイルスは、高い感染力を持っています。

予防法について

おたふく風邪を予防するには、飛沫感染や接触感染を防ぐためマスクを着用し、手洗いやうがいを徹底する必要があります。さらに、バランスのとれた食事や十分な睡眠によって免疫力を高めることも重要です。

しかし、ムンプスウイルスの感染力は非常に高いため、特に流行時期の予防は困難です。現在のところ、ワクチン接種が唯一の効果的な予防法だといわれています。任意ワクチンで有料ですが、1~2歳に1回、5歳前後に1回の合計2回のワクチン接種が推奨されています[2]。成人でも、早めにワクチンを1回接種することにより予防効果があります。ワクチンを打つことで100%おたふく風邪を防げるわけではありませんが、発症しても症状を軽くする効果があるといわれています。

参考文献

  1. [1]国立感染症研究所. "流行性耳下腺炎(ムンプス、おたふくかぜ)" 国立感染症研究所.
    https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/529-mumps.html(2018-05-25)
  2. [2]厚生労働省 健康局 結核感染症課. "おたふくかぜワクチンの接種対象者・接種方法及びワクチン(株)の選定について" 厚生労働省.
    http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r985200000371fc-att/2r985200000371w4.pdf(2018-05-25)