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関節が固まる!拘縮のリハビリやポジショニングについて

更新日:2017/04/08 公開日:2017/04/08

拘縮の基礎知識

関節が固まる拘縮(こうしゅく)は、骨折やケガが原因で若い人にも起こりますが、多くの場合は高齢者に起きやすいとされます。拘縮の原因やリハビリ、拘縮を緩和させるポジショニングについて、ドクター監修の記事で詳しく説明します。

なんらかの原因で体の運動が制限され、関節が硬く固まってしまうことを拘縮(こうしゅく)といいます。拘縮とは何が原因なのか、どのように治療すればよいのかを見ていきましょう。

拘縮とは

拘縮は、運動が制限されたことで関節が固定されてしまい、自力で動かせなくなった状態をいいます。発生時期によって先天性と後天性に分けられ、後天性の拘縮は、皮膚性、結合組織性、筋性、神経性、関節性の5つにほぼ分類されます。肩、肘(ひじ)、手・指、股関節(こかんせつ)、膝(ひざ)、足に、関節の拘縮が起こりやすいとされています。靱帯(じんたい)、筋肉、腱(けん)、結合組織、皮膚など、関節まわりの軟部組織(なんぶそしき)の異常によって、高齢者だけではなく、若い人にも起こります。

拘縮の原因とは

寝たきりの高齢者や、病床で安静にしなければならない人に、拘縮はよく起こります。神経の病気や脳の障害、また、骨折治療における長期のギプス固定も原因です。運動が制限されると、固定から数日くらいで4日目ぐらいに拘縮がはじまり、曲げる、回す、反らすなどの動作がほとんどできなくなります。上記のものだけでなく、骨折ばかりではありません。腰を屈めたりしたときに起こりやすい、いわゆるぎっくり腰も原因のひとつになります。痛みをかばっているうちに、さらに動かしづらくなり、あくじゅに陥り拘縮の進行につながります。

拘縮の予防と治療

拘縮に対しては、とにかく予防につとめることが第一です。全身あるいは部分的に安静期間中の人は、できる限り早期に、動かしてもよい関節から動かしましょう。それでも拘縮が起きてしまった場合は、積極的なリハビリに取り組んでいく必要があります。

長期にわたる寝たきり状態の高齢者には、とくに足、膝、股関節での拘縮がよくみられます。自分の力で関節を動かすことができない人には、理学療法士など専門家の指導の下でリハビリを行い、関節の運動範囲を正常に保つようにします。

拘縮の具体的なリハビリ法

重要なのは、極力痛みを誘発しないことです。ROMエクササイズという、関節可動域運動を基本に関節可動域を改善していき、痛みを出さないよう注意します。筋緊張を解いて、リハビリを受ける人が楽になれるポジショニングで行います。

基本的に専門家の指導の下行ってほしいですが、以下に参考例を紹介します。

上半身のリハビリ

仰向けに寝ている状態で、腕を頭の上まであげます。肩関節の外転と内転、腕の外旋と内旋、肘関節の曲げ伸ばし、前腕の回内と回外、手首と手指の曲げ伸ばし、親指の屈伸を行います。

下半身のリハビリ

股関節と膝関節の屈曲と伸展を行います。ひざを伸ばしたまま下肢を70度くらいまで挙上させます。このとき力を入れなくても自然にひざが曲がります。股関節の外転と内転、股関節の内旋と外旋を行い、足関節の背屈を十分に行います。

拘縮を緩和するポジショニング

自力で体を動かせない人に、快適で安定した姿勢を提供することをポジショニングと言います。クッションなどを活用し、床ズレ防止、呼吸、食事、嚥下(えんげ)など、目的にかなった姿勢に調整するのがポイントです。拘縮があると、痛みや不快感からポジショニングが難しくなるので、毎日のROMエクササイズが大切です。

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