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小人症の症状と原因、治療法について

更新日:2018/04/23 公開日:2017/04/07

低身長症

幼少期から小柄で、10代になっても背が伸びる時期がないまま成長期を過ぎてしまうことがありますが、その原因として小人症の可能性が考えられます。ここでは、小人症の症状と治療法について、ドクター監修の記事で解説します。

人間の身体は乳幼児期と思春期の2回、急激な発育を見せる時期があり、成長ホルモンが深く関わっています。発育急進期が何歳で現れ、どれほどの早さで成長するかは個人差があり、中には著しい成長期がないまま成人する小人症という疾患があります。

小人症とは

身長発育が著しく遅延、または過小のまま停止した状態を低身長症(小人症)といい、もっとも多いのが、成長ホルモン分泌不全による低身長です。以前は下垂体性小人症と呼ばれていましたが、現在は成長ホルモン分泌不全性低身長といいます。

成長ホルモン分泌不全性低身長の判定基準

成長ホルモン分泌不全性低身長の主な判定基準は以下の通りです(SD=標準偏差)。

  • 身長が、同性同年齢の平均の-2.0SD以下で、成長速度が2年以上にわたって-1.5SD以下であること。加えて、成長ホルモン分泌刺激試験での検査所見を満たすこと。
  • 乳幼児で、成長ホルモン分泌不全が原因と考えられる症候性低血糖がある場合。加えて成長ホルモン分泌刺激試験での検査所見を満たすこと。

身長の平均値の±2SD以内に全体の95%が含まれます。-2.0SD以下は、100人に対し2~3人の割合になります。

成長ホルモンと身長の関係については、『成長ホルモンとは?子供の身長と睡眠、成長ホルモンとの関係』の記事も参照してください。

成長ホルモン分泌不全性低身長症の分類

分泌不全の程度により、軽症、中等症、重症の3段階に分類されています。

小人症の症状や特徴は低身長だけ?

成長ホルモンが原因の場合は、均整の取れた低身長と、年間の成長率の低さが特徴です。骨年齢が暦年齢の80%以下と低くなりますが、運動能力や知能に問題はなく、思春期は遅く来ます。染色体異常が原因の小人症では、思春期がなかったり、心臓病や難聴などの合併症が見られたりします。また、骨や軟骨の異常で身長が伸びない場合は、身体のバランスに特徴が見られます。

小人症の原因で多いのはホルモン異常

小人症の原因の中でもっとも多いのは、成長ホルモン分泌不全です。分泌不全が遺伝や脳腫瘍に起因する場合もありますが、8割は原因不明です。甲状腺ホルモンの分泌不足も、身長の伸びを悪くすることがあります。また、染色体異常や、胎内発育不全、骨や軟骨そのものの異常が原因になる場合もあります。

小人症は遺伝するのか

遺伝による家系内発症があります。

さまざまに分類される小人症

小人症はその原因や現れ方などにより、下記のような分類があります。

特発性低身長

出生時はほぼ平均身長で、1歳前後から身長が低めになり、2歳以後に-2SDを下回るようになります。その後、徐々に平均身長との差が広がります。

胎内発育不全性低身長

同じ在胎週数で生まれた子供と比較して、身長と体重が小さい方の1割に入り、2~3歳までに成長が追い付かない場合、体内発育不全性低身長と考えられます。

染色体異常による低身長

染色体異常が原因のターナー症候群という疾患に、低身長の特徴が見られます。ターナー症候群は、女子だけに現れます。

ラロン型低身長

成長ホルモンは分泌されているにもかかわらず、その受容体に問題があって、正常に機能しないことがあります。これを、成長ホルモン不応性症候群といいます。成長ホルモン不応性症候群の特徴の1つである低身長が、ラロン型低身長です。

愛情遮断性低身長

子供が虐待などのストレスを受け続けると、精神や身体に症状を現すことがあります。これを愛情遮断症候群といい、それが原因で身長の伸びが悪くなるのが愛情遮断性低身長です。入院などでストレスから解放されると急に身長が伸び始め、元の悪い環境に戻ると再び伸びなくなることもあります。成長ホルモンは睡眠中に分泌されるため、安心して眠れることの重要性がわかります。

小人症の治療について

現在、成長ホルモン分泌不全性低身長に対しては、一般的に成長ホルモン補充療法が行われています。本来、睡眠中に分泌が盛んになる成長ホルモンを、寝る前に注射することで効果を期待するものです。ターナー症候群などにも使われます。

治療をすれば身長は伸びるのか

成長ホルモン分泌不全性低身長に成長ホルモン補充療法を行うと、多くの場合、最初の1年間にもっとも効果が現れます。治療前の2~4倍の速さで成長し、その成長速度は次第に緩やかになっていくといわれています。

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