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腱鞘炎とは

更新日:2017/03/25 公開日:2017/03/25

腱鞘炎の基礎知識

腱鞘炎(けんしょうえん)は、筋肉と骨をつなぐ腱とそれを包む腱鞘がこすれ合うことで生じる炎症です。ここでは、腱鞘炎の症状、原因、治療法、予防法などについて、ドクター監修のもと詳しく解説していきます。

腱鞘炎といえば「手が痛くなる病気」というイメージが一般的ですが、腱鞘炎とは具体的にはどのような病気なのでしょうか。ここでは、腱鞘炎の特徴や症状、原因、予防法などについて解説します。

腱鞘炎とは

筋肉と骨は、腱というヒモのような組織でつながっており、筋肉と腱が連動して動くことで、指や手首などを曲げたり伸ばしたりできます。また、腱のところどころは、腱の動きをなめらかにしたり、腱が浮き上がらないように押さえつけたりするために、腱鞘という鞘(さや)に包まれています。腱鞘炎とは、この腱と腱鞘が擦れ合うことで炎症を起こした状態です。また、腱鞘炎は、発生する場所によって名称が異なり、指(特に親指)に起こるばね指、手首に起こるドゲルバン病(狭窄性腱鞘炎)、ひじに起こるテニス肘(ひじ)などがあります。

テニス肘は筋肉の付着部炎であり、腱鞘炎とは異なりますので似た疾患とした方が良いと思います。

腱鞘炎の症状とは

腱鞘炎になると、炎症が起こった部分に腫れ、痛み、熱感、曲げ伸ばしがしにくい、しびれなどの症状が起こります。

腱鞘炎の原因とは

手や指の使いすぎ

腱鞘炎は、パソコンやスマートフォンの使いすぎ、育児(抱っこ)、スポーツ、楽器の演奏、手芸など、手や指を酷使する人に多く見られます。これは、手や指を使いすぎると、腱鞘が肥厚したり腱の表面が傷んだりして、炎症を起こしやすくなるためです。

ホルモンバランスの乱れ

腱鞘炎は、妊娠・出産期の女性、更年期の女性にも多く見られます。これは、女性ホルモンバランスが乱れることで、手や指がむくみやすくなることが関係していると考えられています。

先天的な腱の長さ

腱鞘炎は、腱が生まれつき短い人にも起こりやすいといわれています。

腱鞘炎の診断とは

腱鞘炎と間違えられやすい病気とは

手や指の関節が腫れたり、痛んだり、動かしにくくなったりする病気には、腱鞘炎の他に、関節リウマチ、手根管症候群、キーンベック病などがあります。このため、腱鞘炎の疑いがあるあときは、これらの病気との鑑別が必要です。

腱鞘炎の検査とは

病院では、問診・視診・触診をして、痛みや腫れなどの症状から診断を下します。また、ドケルバン病の場合は、親指を中に握りこぶしを作り、手首を小指側に曲げていくと痛みが強くなるかどうかで診断を下します(フィンケルシュタインテスト変法)。

腱鞘炎の治療方法

腱鞘炎の治療法は、大きく分けると保存療法、外科手術に分類できます。

保存療法

  • 局所の安静…腱鞘炎は、手や指の使いすぎが主な原因のため、できるだけ手指を使わないようにして、負担を軽減することが治療の基本です。
  • テーピング・サポーター…局所を安静にする際は、テーピングやサポーターなどの装具をつけ、動きを制限することもあります。
  • ストレッチ…局所を安静にする際に、適度なストレッチをするとより効果が高くなるといわれています。
  • 薬…痛みや腫れが強い場合は、炎症や痛みをやわらげる薬が処方されます。軽症の場合は消炎鎮痛剤の湿布薬や塗り薬などを、重症の場合はステロイド剤や局所麻酔薬の注射が用いられます。

外科手術

保存療法をしても症状が改善しなかったり、何度も再発したりする場合は、腱を圧迫している腱鞘を切り開き、腱が引っかからないようにする手術を行います。手術といっても、局所麻酔をして腱鞘を1~2cmほど切開するだけなので、20分ほどで終わる比較的負担の少ない手術です。

腱鞘炎の予防

腱鞘炎を予防するためには、次のことを心がけましょう。

手や指の使いすぎを避ける

腱鞘炎は多くの場合、手指の使いすぎが原因で起こります。片手だけでなく両手を使うようにしたり、指だけでなく手を全体的に使ったりするなど、酷使しないための工夫をしましょう。

長時間続けて手や指を使わない

パソコン作業など指や手を使う作業をするときは、何時間も続けて行わず、こまめに休憩を挟んで指や手を休ませましょう。

手首や指のストレッチ

筋肉の緊張をほぐし、負担を軽減させるために、手首周辺を伸ばしたり、指を反らしたりするなど、ストレッチをする習慣を持ちましょう。

腱鞘炎は、悪化すると治りにくくなるため、気になる症状がある場合は、放置にせずにすぐに整形外科の病院を受診することが大切です。

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