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風邪と胃痛が同時に起こる胃腸風邪の対処法

更新日:2018/05/15 公開日:2017/01/31

胃痛の原因と症状、対処法

風邪と胃痛、両方の症状が同時に出て苦しんだ経験はないでしょうか。こういった場合、胃腸風邪(感染性胃腸炎)の可能性もあり、集団感染の危険性もあります。ここでは、ドクター監修の記事で、胃腸風邪について説明します。

風邪と胃痛の両方の症状が同時に出たとき、どのようにすれば緩和させることができるのでしょうか。お腹の風邪と呼ばれる胃腸風邪の原因と対処法について解説します。

一年中油断できない胃腸風邪

胃腸風邪は嘔吐、下痢、腹痛をともなう感染症の胃腸炎です。頭痛、高熱、悪寒、疲労感といった一般的な風邪に見られる症状(感冒症状)をともなう場合もあります。原因としてはウイルス性のもの、細菌性のもの、寄生虫によるものがあります。細菌性腸炎は、いわゆる食中毒であり、夏場に多く発生します。ウイルス性胃腸炎は嘔吐下痢症などともいわれ、比較的冬場に多く見られる感染症です。その中でも、秋から冬にかけて流行するものに、乳幼児に発症することが多いロタウイルスや、子供から大人まで幅広い年代で発症することが多いノロウイルスなどがあります。

集団感染の危険性が高いノロウイルス

胃腸風邪は感染性胃腸炎とも呼ばれ、大人から子供まで年間を通じてよく見られる感染症ですが、主な病原体の1つであるノロウイルスは、秋から冬にかけて流行します。ノロウイルスによる感染性胃腸炎は、予後が良好な場合、数日で快方に向かいますが、感染性が非常に強いため集団発生を起こしやすく、高齢者が感染した場合、誤嚥(ごえん)性肺炎や脱水などで重症に至ることもあるため、高齢者施設においてはもっとも注意すべき感染症の1つであるといえます。

検査方法について、乳幼児に多いロタウイルスや腸管アデノウイルスは、ウイルス検出キットがあれば比較的短時間で可能です。ノロウイルスについては、ウイルスの分離培養やウイルス抗体の測定などの方法によって検査しますが、結果が出るまでに時間を要します。便から細菌培養を行うケースもありますが、これも数日を要します。症状が重い場合は、炎症の程度や脱水、電解質のバランスの崩れを調べるため、血液検査が行われることもあります。

根気強い対症療法で症状の改善を図る

治療法としては、細菌性のものは抗菌薬(抗生物質)の投与が有効です。しかし、ウイルス性胃腸炎に対しては、有効な抗ウイルス薬が存在しないため、原因療法ではなく、症状を緩和させる対症療法を選択します。吐き気の症状を抑えるためには、吐き気止めが用いられます。下痢に対しては、整腸剤である乳酸菌製剤を服用して症状の緩和を試みます。ウイルス性の場合でも、適切な治療を行えば数日で症状が鎮静化し、安定した状態になります。ただし、免疫力の低い高齢者や幼児の場合、数日のうちに重篤化する可能性もあるため、経過観察に注意を払うことも大切です。

風邪の症状と胃痛が生じる、その他の病気の可能性

以上のように、胃腸風邪は胃痛とともに下痢や嘔吐、悪心など、あらゆる体調不良に見舞われる病気です。しかし、虚血性大腸炎、炎症性腸疾患、大腸憩室炎、虫垂炎、小児に見られる腸重積といった病気も、胃腸風邪と同様の主訴が見られるものであり、中には緊急手術を要する病気も含まれます。早急に処置が必要な病気を見逃さないためにも、医療機関で診察を受けてください。

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