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靴を脱いだ瞬間などにふと気になる、自分でも顔をしかめてしまう足の臭い。他人に気付かれたらどうしようと焦った経験がある方も多いでしょう。ケアしているはずなのに、なぜ臭うのでしょうか。原因と対策をお伝えします。

足が臭くなる原因

「腐敗したチーズの臭い」とも表現される足の悪臭は、イソ吉草酸という物質によるものだとされています。実際、純粋なイソ吉草酸の試薬でも、足の臭いと同じ臭いがするのです。

雑菌の増殖

イソ吉草酸を作り出しているのは、皮膚の表面にいる常在菌、いわゆる雑菌です。雑菌が繁殖する条件は、適切な温度と湿気、そして栄養の3つが揃っていることです。その点で足は、暖かくて湿度も高くなりがちなうえ、古い角質など栄養も継続的に補給されます。もはや、雑菌の培養環境として最適と言っていいほどでしょう。そして、その繁殖過程で、雑菌はイソ吉草酸を作ります。これは乳酸菌が乳酸を作るのと同じイメージです。

靴のケア不足

靴の環境は、足の環境と一体です。つまり足が雑菌で汚れていると、靴にも雑菌が移住してしまうのです。特に外回りの営業マンなど一日中靴を履いている場合は、湿度が高くなりやすく雑菌は増えるばかりです。

体質や病気

体質や食事によって引き起こされることもあります。ニンニクを食べたり、お酒を飲みすぎたりした翌日に、口だけではなく身体全体から臭いを発することがあるように、食べ物は体臭に影響するのです。これは、もともと臭いの強いものに限りません。例えば、大量に肉などのタンパク質を食べると、消化しきれず大腸で悪玉菌のエサになってしまいます。悪玉菌の繁殖とは、つまり腐敗発酵の状態ですから、体内で悪臭を発するのです。

また、汗をかきやすい多汗症体質の人は、足の裏に大量発汗することがあります。これは当然に雑菌の繁殖を招き、余計に臭いの元になってしまうのです。

足の臭いを改善する方法

実は足の臭いを改善する基本方針は極めてシンプルです。それは、洗うことと、乾燥させることの、たった2つです。さまざまな対策グッズもありますが、まずはすぐにできる基本的な方法を試してみましょう。

臭い物質を除去中和する

イソ吉草酸は洗い流せますし、まずはそれが一番です。石けんをよく泡立て、目の細かいクリーム状にしてから洗いましょう。泡のきめが細かいと皮膚の凸凹に入り込みやすく、隅々まできれいに洗えます。必要に応じて、角質ケアグッズやブラシなどを使っても構いませんが、強くこすらないようにしてください。

それでも臭いが気になる場合は、重曹を使ってみることをお勧めします。イソ吉草酸は酸性で重曹はアルカリ性ですから、合わせると中和されます。洗面器に重曹を溶かし、足を5分ほど漬けておくと良いでしょう。

雑菌の繁殖を抑える

先に述べたように、雑菌の繁殖には温度と湿気、栄養が必要です。人間は生きていますから、体温は一定に保たれていますし、古い角質などが出るのを止めることもできません。したがって、雑菌の繁殖を抑えるのに効果的なのは湿気を防ぐこと、つまり乾燥させればよいということになります。

常在菌は身体中の皮膚にいますが、すべてから悪臭がするわけではありません。過度な繁殖が問題なので、殺菌しすぎるのも問題です。皮膚の常在菌は意味があって住んでいますので、食器を除菌するのとは異なります。臭い以外は無害な雑菌を殺し尽くしたらバリア機能も失って、代わりに有害な病原菌が侵入しやすくなってしまう可能性があるのです。

職場では可能な限り靴を脱いで、足を乾かしておきましょう。化学繊維の靴下よりも、綿素材など吸水発散の機能に優れ、蒸れにくい素材でできた靴下を使う方がベターです。さらに言えば、五本指ソックスのように、指と指が直接触れないものならベストでしょう。

雑菌の繁殖を抑える制菌作用と、汗を抑えて乾燥を保つ制汗作用が備わった、デオドラント剤を使うのも選択肢の一つです。また、薬局で手に入るミョウバンでも代用できます。ミョウバンには十分な制菌作用と制汗作用があります。粉にしたミョウバンを足の裏に付けておくのが手軽です。

  • いつも足の乾燥を保つ
  • デオドラント剤を使う

定期的な靴のケア

足を清潔にしても、すでに靴が汚れていては、雑菌が足に付着してしまいます。靴は毎日同じものを履き続けるのではなく、2~3足以上を用意してローテーションで使うようにしましょう。休ませている靴は風通しのよい戸外で陰干ししておきます。ブーツなど風が通りにくいものには、吸湿グッズなどを使うのも効果的です。

また、吸水性や抗菌効果をうたった中敷きを使うのも効果的です。靴自体はなかなか洗えませんが、中敷きは軽く手洗いできる素材もあります。さらに、天日で干せば日光除菌も可能です。

病気を治療する

水虫の人は足が臭いというイメージを持っているかもしれません。しかし、水虫菌はイソ吉草酸を出しませんので、これは誤解です。正確には、水虫菌が繁殖するような環境は、雑菌も繁殖するので足が臭くなるのです。水虫の治療を進めるなかで、環境が改善されれば、足の臭いも改善する可能性が高いでしょう。

また、大量に汗をかく多汗症体質は、治療の対象になることがあります。専門医にご相談いただくとよいでしょう。

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