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歯茎に埋まって生えてこない埋伏歯(まいふくし)とは

更新日:2017/10/25 公開日:2017/01/31

歯並びについて

歯が歯茎に埋もれて生えてこないことがあります。この埋伏歯(まいふくし)は適切な処置をしないとさまざまな障害をもたらすおそれがあるので注意が必要です。埋伏歯について、ドクター監修の記事で解説していきます。

生えてくるはずの歯が歯茎に埋もれて出てこないことがあります。この歯のことを埋伏歯(まいふくし)と呼びます。親知らずでもよく起こるケースです。生えてこなければ、そのまま放っておいてよいのでしょうか。埋伏歯に関する知識を正しく身につけて、適切に対処していきましょう。

どういう埋伏歯がある?

埋伏歯とは「歯の形や位置、角度、方向、歯の生えるスペースなどの観点から、歯の生える時期がきても生えてこない歯」と定義されています。簡単にいうと、歯の生える時期を過ぎても歯茎やあごの骨の中に埋まって出てこない歯のことです。歯が完全に埋まっている完全埋伏歯と、歯の頭が少しだけ見えている半埋伏歯(不完全埋伏歯とも言う)があります。また、1本だけ埋まっている場合もあれば、数本が同時期に埋まっているなど人によって状態はさまざまです。特に上顎の犬歯は埋伏する傾向が強く、現代では2%ぐらいの人に犬歯の埋伏があるとされています。男女比では1:2で、女性の方が発現率は2倍、その92%は片側性(片方だけ)です。さらに悪い事にその78%が隣の歯の根を吸収してしまいます。

歯が埋まっていても自覚できる症状はありません。特に歯が少しも見えない完全埋伏歯は存在そのものに気づかないでしょう。そのため、歯科医でレントゲンをとったときに偶然発見されることが多いのです。ただし、歯が生えてくるには1~3年ほどかかりますし場合によっては生えないこともあります。歯が生えてくるのが遅れているだけなのか埋伏歯なのかは判断が難しいといわれています。

埋伏歯を放っておくとどうなる?

生えてこない歯はそのまま放っておいてもよさそうな気がするかもしれません。しかし、症状は感じませんが、歯のまわりに膿(うみ)の入った袋ができているケースもみられます。特に半埋伏歯は汚れがたまりやすい状態になっているために細菌が増殖しやすく、炎症を起こして隣の歯や歯茎にまで影響を及ぼすおそれがあります。歯の一番奥に生えてくる親知らずが半埋伏歯になると、周りの歯茎が炎症を起こす智歯周囲炎になりやすいので気をつけなければなりません。炎症が広がると、顔の腫れや口が開けなくなる開口障害が生じる可能性もあります。

また、埋伏歯はあごの骨の中で異常な方向に生えていることが多いので、ほかの歯が生えるときの障害になったり、前方の歯牙(第二大臼歯)の虫歯の原因となったり、噛み合わせの異常を引き起こしたりする可能性も高いでしょう。

埋伏歯が見つかったら適切な治療を受けることが大切

このように、埋伏歯は周りの歯や歯茎に悪影響を及ぼしかねません。発見したらすぐに治療を受けましょう。

埋伏歯は必ず抜歯をしなければならない、というわけではありません。状態を見て問題がないと判断された場合には、そのまま経過を観察することもあります。もっとも多いのは、牽引(けんいん)という治療です。このような処置を「開窓牽引(かいそうけんいん)」と呼びます。生えたくても生えてこられない歯を誘導するやり方で、歯茎にメスを入れて骨を削りながら歯のある場所まで小さな穴をあけていきます。そして、専用の器具を歯に付けて正常な方向に引っ張った状態で歯茎を縫い合わせます。こうして埋伏歯が正しく生えてくるように誘導してあげるのです。

また、噛み合わせや、ほかの歯や骨などに障害をもたらす可能性がある場合には抜歯をしなければなりません。炎症が起きている場合には抜歯をする前に、抗生物質や消炎鎮痛剤の投与により炎症をとりさります。万が一、炎症が広がってしまったら、点滴を行う場合もあります。

埋伏歯がある場合には、口の中を清潔に保って炎症が起きないようにすることが重要です。炎症などがみられたら、早めに歯科医院を受診しましょう。

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