スキンケア大学 ヘルスケア大学 メンズスキンケア大学

魚でアレルギーが起こるって本当?

更新日:2018/06/13 公開日:2017/03/23

食物アレルギーの基礎知識

アレルギーが起こりやすい食品といえば、卵や牛乳、小麦粉などがよく知られていますが、実は魚もアレルギーが起こる原因となります。ここでは、魚が引き起こすアレルギーについて、ドクター監修の記事で解説します。

卵や牛乳、そして小麦粉などがアレルギーを引き起こす原因、つまりアレルゲンとなることは有名ですが、魚も同じくアレルゲンとなることはあまり知られていません。魚アレルギーによる症状やその原因、そして治療法などについて、詳しくご紹介します。

魚でアレルギーが起こる?

魚に対してアレルギーがある場合、卵や牛乳などを摂取した際に起こるような症状がみられます。具体的には、蕁麻疹や皮膚のかゆみなどの皮膚症状、腹痛や嘔吐などの消化器症状、そして息苦しさなどの呼吸器症状があげられます。魚の中でも特に、まぐろ、さば、鮭がアレルゲンとなり、特定するためには「血液検査」や「アレルゲン特異的IgE抗体検査」そして「ヒスタミン遊離試験」といった検査を受ける必要があります。なかでも、実際にアレルゲンとなる魚を摂取して体に起きる反応を確かめる「食物経口負荷試験」は、摂取後にアナフィラキシー症状がみられる危険性が高いため、このような事態に対応が可能な施設において検査を受ける必要があります。

ちなみにアレルゲンとなる魚を摂取後に体を動かすことで起きるアナフィラキシー症状は「食物依存性運動誘発アナフィラキシー」と呼ばれており、もしも摂取してしまった場合は、最低でも食後2時間は運動を控えるようにしなければなりません。また、複数のアナフィラキシー症状に加えて意識障害や血圧低下といった症状がみられるものを「アナフィラキシーショック」と言います。このような症状がみられる場合は、一刻も早く適切な処置を受ける必要があります。

魚アレルギーの原因

では、どうして魚アレルギーは引き起こされてしまうのでしょうか。これには魚に含まれる「パルブアルブミン」が関係しているといわれています。実際に、アレルゲンとなる魚にはすべて、このパルブアルブミンが含まれていることがわかっています。パルブアルブミンとは脊椎動物がもつ筋形質水溶性タンパク質であり、加熱することでアレルゲンになりやすいとされています。

まだパルブアルブミンについては研究段階で解明されていない部分は多いものの、だからといってすべての魚の摂取を控える必要はありません。ただ、先ほどご紹介したような、まぐろ、さば、鮭には注意するようにしましょう。

魚アレルギーによく似た「ヒスタミン中毒」

魚アレルギーの症状をご紹介しましたが、実は「ヒスタミン中毒」の場合も同じような症状がみられることがわかっています。ヒスタミン中毒の原因となるヒスタミンは、魚に含まれるヒスチジンが腐敗することで生成される物質であり、体内でも合成されるほか、食品にも多く含まれています。特にイワシやさば、さんまなどに多く、これらの魚からヒスタミンを22~320mgほど摂取することによって引き起こされます。魚アレルギーと同様に、摂取してから10~60分ほどで蕁麻疹などの症状があらわれますが、多くは1日で改善されます。

また、ヒスタミン中毒の場合はヒスタミンの摂取自体が悪いというわけではなく、たとえば体調が優れないときにヒスタミンを大量に摂取してしまったことなどが原因となります。その後、ヒスタミンの摂取を控えるようにしなければならないといったこともありません。

魚アレルギーの治療法

魚を摂取後に魚アレルギーの症状がみられた場合は、抗ヒスタミン剤を服用し、必要に応じて脱水症状を避けるため電解質などを補うという対症療法がとられることが一般的となっています。また、摂取後1時間以内であれば、嘔吐させて魚そのものを体内より排出されるという処置がとられる場合もあります。ただ、魚アレルギーの症状は比較的早い段階であらわれるため、嘔吐をさせたからといって確実にアレルギー症状を回避できるというわけではありません。

魚アレルギーの発症がみられた時期が子供の場合は、アレルギー症状を治すことができる可能性があるとされています。まずは魚そのものではなく、魚介出汁などの摂取から様子をみていくようにするといいでしょう。ただし、決して自己判断では行なわず、必ずドクターの指示のもと行なうようにしてください。

卵や牛乳といったものだけではなく、魚によってもアレルギーが起こることはあると言えます。ただ、よく似た症状としてヒスタミン中毒があげられるため、医療機関にて検査を受けて症状の原因を特定する必要があります。ヒスタミン中毒であれば特に治療を続ける必要はないとされていますが、魚アレルギーであれば、アナフィラキシー症状やアナフィラキシーショック症状を引き起こさないための治療や対策をとらなければなりません。子供に発症した場合は、魚アレルギーを治すこともできるとされていますので、アレルギー症状のような症状がみられた場合には、病院を受診するようにしましょう。