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涙が止まらなくなる涙嚢炎(るいのうえん)とは?

更新日:2017/07/26 公開日:2017/04/08

涙嚢炎の基礎知識

涙嚢炎とは目の病気のひとつで、涙が止まらなくなるという症状が現れることに加え新生児によくみられています。その大半の原因とされているのが鼻涙管閉塞といわれています。ドクター監修のもとで、それらの情報をまとめました。

涙嚢炎とは目の病気のひとつです。その原因の大半が鼻涙管閉塞といわれています。涙嚢炎と鼻涙管閉塞とはどのような病気なのか、新生児に対する涙嚢炎と鼻涙管閉塞も含めて解説していきます。

涙嚢炎とは

まず涙嚢について説明します。涙嚢とは目に出てくる涙を回収する役割を持つ小さな袋の形をした器官です。涙嚢の位置は、簡単にいえば目頭と鼻の間です。どのようにして涙を回収するのかというと、目頭と涙嚢の間に涙点と呼ばれる小さな穴があり、涙はその穴を通って涙嚢に運ばれるというわけです。涙嚢に運ばれた涙は鼻涙管と呼ばれる細い管を通って鼻の奥へと通ります。喜怒哀楽の感情などによって大量の涙が出ても回収は可能とされていますが、代わりに鼻水として外に排出されるといわれています。

涙嚢炎についての本題に入ります。涙嚢炎とは、涙嚢と鼻の間に位置する鼻涙管が塞がれて起こる炎症のことを意味します。そして、涙嚢炎には3種類が存在します。「慢性涙嚢炎」と「急性涙嚢炎」と、そして新生児に起こる「新生児涙嚢炎」です。この3つを重点的に解説していきます。

涙嚢炎は目の病気なので、眼科の医療機関に診てもらうのが基本的です。涙が止まらない、目が痛むといった症状が現れたときは眼科を受診するようにしましょう。

涙嚢炎の症状

症状といっても種類によって異なります。慢性涙嚢炎と急性涙嚢炎に分けて解説します。

慢性涙嚢炎

涙嚢に細菌などが侵入し、その細菌が繁殖して鼻涙管を塞ぎ、結果として「鼻涙管閉塞」の原因につながります。症状は、「涙が常に眼からポロポロ出てしまう。涙目になる」と言って来院されます。ほとんどの場合、鼻涙管の部分に腫れを起こしているので、見た目だけで目に異常があると判断が可能です。繁殖した細菌から膿汁が作られるといわれており、涙嚢の部分を指の腹などを使って押すと、膿汁と涙が混じり合ったものが出てくるとされています。このときの涙は汚れているので、出てきた涙を積極的に拭き取ることが求められます。

急性涙嚢炎

慢性涙嚢炎がさらに悪化したものです。涙嚢の部分が突然の激しい痛みに襲われ、その部分から赤く腫れあがります。症状が悪化するとほほなどにまで腫れが広がり、今以上に痛みが増すとされています。そのまま放置すると涙嚢そのものが破れることがあるので、そうなる前に眼科に診てもらい、排膿など適切な治療を受けるようにしましょう。慢性涙嚢炎の段階で眼科に診てもらうことをおすすめします。

涙嚢炎の原因

いくつか触れたと思いますが、涙嚢炎の原因の大半が鼻涙管閉塞です。その鼻涙管閉塞の原因は侵入した細菌がほとんどです。涙嚢炎を治療できたとしても、原因である鼻涙管閉塞を改善しないと、治療できたとは言えないでしょう。そのため、まずは鼻涙管閉塞について知ることから始めなければなりません。

鼻涙管閉塞は文字通り鼻涙管の閉塞または狭窄などで起こる病気です。先天性と後天性に分かれていますが、内容は違うだけでどちらも症状は同じです。先天性の場合は新生児によくみられますが、ほとんどの場合は自然に治まることが多いです。一方、後天性の場合は鼻炎や蓄膿症などによって鼻涙管が詰まって鼻涙管閉塞が起こり、結膜炎などによって起こる場合があります。

涙嚢炎の治療

治療は原因となるものを取り除くことで改善が見込めるとされています。涙嚢炎の大半の原因が鼻涙管閉塞とされているので、その原因である鼻涙管閉塞を改善するということは涙嚢炎の改善または完治につながると考えられます。簡単にいえば、涙嚢炎の症状を抑えつつ鼻涙管閉塞の治療を優先的に行うということです。治療を行う前に鼻涙管通水通水検査が行われます。

新生児にかかるのが多いとされる先天性の鼻涙管閉塞の治療方法についてですが、ほとんどの場合は涙嚢マッサージだけで改善が期待できるでしょう。涙嚢マッサージの方法は、目の内側と鼻の付け根あたりに対して、人指し指の腹を使って奥に押し込むという方法で10回ほどマッサージを行います。1日に3~4度行うといいでしょう。この方法は家庭でも可能ですが、症状によって程度は異なるとされています。眼科のドクターに相談してから涙嚢マッサージを行うといいでしょう。

改善が見込めない場合は涙嚢洗浄やブジーなどを使った処置方法など、症状の程度によって行われる処置が異なりますが、それでも改善が見込めない場合は手術が行われます。

涙嚢炎の予防

予防方法として有効とされるのが定期的に眼科を受診することです。とくに新生児の場合は免疫力が弱いといわれているので、眼科を受診してそのあとにどうすべきかと相談することをおすすめします。また、鼻涙管閉塞に対する予防方法についても、定期的なマッサージが有効とされています。

ご自身・ご家庭でいわゆるマッサージや指圧(ツボ押し)などをする際の注意点

  1. 1.マッサージや指圧などは身体に影響を及ぼす行為です。ご自身・ご家庭で行う場合は、部位の把握や力の加減が難しく、身体への影響には個人差があります。
  2. 2.病気やケガ、痛みがある場合は、マッサージや指圧などをするまえに医師の診断やアドバイスを受けましょう。
  3. 3.食後、飲酒時、妊娠中など、普段と異なる体調の際は、自己判断によるマッサージや指圧などは避けましょう。
  4. 4.マッサージや指圧などをしたことで体調が悪くなったり、痛みなどが出た場合は、すぐに医師に相談しましょう。また、症状が改善しなかったり悪化したりするようなら、医療機関を受診しましょう。
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