スキンケア大学 ヘルスケア大学 メンズスキンケア大学

鼻水が黄色い!鼻水の色でわかることとは

更新日:2018/07/02 公開日:2017/03/28

鼻水の基礎知識

よくみる鼻水は透明ですが、黄色い鼻水が出るときもあります。鼻水が黄色になってしまうというのは、身体にどんなことが起こっているサインなのでしょうか? ここでは、黄色い鼻水についてドクター監修のもと詳しく解説します。

◎短くポイントをまとめると
黄色い鼻水が出るのは、身体が細菌などの病原体などと戦っているから
黄色い鼻水が出る代表的な病気は「急性副鼻腔炎」
黄色い鼻水だけで病院に行く必要はないが、症状が辛かったり、長引くようなら耳鼻咽喉科を受診

鼻水が止まらない女性の写真

 

黄色い鼻水が出る理由

黄色い鼻水が出る理由の多くは、「身体が細菌などの病原体などと戦っているため」です。

鼻水は身体の防御システム

鼻は呼吸をしたり、匂いを嗅いだりするために、外界の空気を取り入れています。しかし、空気の中にはチリやホコリ、細菌やウイルスなどが含まれるため、これらから身を守らないといけません。そのために出ているのが鼻水です。鼻水にはムチンや抗体が含まれており、空気に含まれているゴミや病原体を絡め取って、身体の外に出す働きをします。このときの鼻水は透明でさらっとした液体です。

黄色い鼻水には病原体や白血球が含まれている

ところが、病原体がこの防御網を突破して鼻の粘膜にくっついて感染してしまうと、鼻水で流すだけでは対応しきれないので、白血球(免疫細胞)がそれらを排除しようと病原体と戦い始めます。それが「炎症」と呼ばれる状態です。炎症が起こった場所は戦場のようなものですから、そこには死んだ病原体や力尽きた白血球、戦いに巻き込まれて剥がれた粘膜細胞などがいます。鼻水はそれらを包み込み、身体の外に出します。これが黄色い鼻水の正体です。

つまり、黄色い鼻水には、身体を守る戦いで出た敵・味方の残骸が含まれているということです。

黄色い鼻水が出る病気(1)急性副鼻腔炎

黄色い鼻水が出る病気で最も多いと考えられるのが、急性副鼻腔炎です。この病気は風邪かぜを引いた後に引き続いて起こります。副鼻腔ふくびくうと聞いてもピンと来ない方は、下の写真のオレンジで描かれた部分を見てください。鼻の周囲から眉毛の上や目の下につながっているのが副鼻腔です。副鼻腔は鼻の穴(鼻腔)のさらに奥にあり、通常は空洞になっています。

 

副鼻腔の画像

 

一般的に、流行りの風邪の原因のほとんどはウイルスで、1週間ほど安静にしていれば自然に治ります。しかし、風邪を引いているのに無理をしたり、睡眠不足から免疫が低下していると、ウイルスのみならず細菌や真菌までもが鼻腔の奥にある副鼻腔にまで入り込み、そこで感染して急性副鼻腔炎を起こします。

つまり、戦場がより拡大し、敵味方で多くの死傷者が出ているような状態です。これらを外に運び出すために、黄色い鼻水が続けて出るようになりますが、排出が追いつかず、副鼻腔の中に膿として溜まっていってしまうこともあります。

急性副鼻腔炎を治すには

多くの場合は1か月以内に急性副鼻腔炎はおさまります。耳鼻咽喉科を受診すると、鼻の中の炎症を抑えたり、副鼻腔内に溜まっている膿を抜けやすくする治療を行います。また、症状によっては抗生物質(抗菌薬)が出されます。黄色い鼻水が出ているだけで必ずしも病院に行く必要はありませんが、頭痛など症状が辛かったり、長引くようならお近くの耳鼻咽喉科を受診してください。

急性副鼻腔炎について詳しくは『急性副鼻腔炎で感じるだるさ、その原因と対処法』をご覧ください。

歯が原因の副鼻腔炎もある

ここまで、副鼻腔炎は鼻からやってきた病原体によるものと説明してきましたが、口からやってくる場合もまれにあります。「歯性上顎洞炎しせいじょうがくどうえん」といい、ひどい虫歯を放置していたり、抜歯後の回復がうまくいかない場合、口腔と頬の部分にある副鼻腔(上顎洞)がつながってしまい、歯根部から病原体が入り込んで副鼻腔炎を起こすことがあります。

歯性上顎洞炎について詳しくは『急性副鼻腔炎で感じるだるさ、その原因と対処法』をご覧ください。

黄色い鼻水が出る病気(2)慢性副鼻腔炎(いわゆる蓄膿症)

副鼻腔炎が3か月以上続くと、慢性副鼻腔炎と呼ばれるようになります。俗に「蓄膿症」とも言われています。鼻水の粘度が高くなり、より固いネバネバになります。また色も濃くなることがあります。感染している細菌の種類によっては、緑色になることもあります。

鼻水だけでなく、鼻がつまって匂いが分かりづらい、鼻や額の辺りに痛みを感じるといった症状に悩まされ続けることになります。こうなると、なかなか自然には治りにくい状態ですので、耳鼻咽喉科を受診してください。

慢性副鼻腔炎について詳しくは『副鼻腔炎(蓄膿症)の症状と治療法』に載っている記事をご覧ください。

黄色い鼻水が出る病気(3)好酸球性副鼻腔炎など

慢性副鼻腔炎の一種に「好酸球性副鼻腔炎こうさんきゅうせいふくびくうえん」というものがあります。気管支喘息やアスピリン不耐症の人によく併発する特殊な病気で、難病に指定されています。白血球の一種である好酸球が異常に集まってきて、炎症を起こすためだと考えられていますが、はっきりした原因はわかっていません。副鼻腔炎の中でも最も難治性であり、手術をしても非常に再発しやすく、厳重な手術後のフォローが必要になります。

また、ごくまれですが、鼻腔や副鼻腔にできもの(腫瘍)ができて、ここで炎症が起こったり出血したりすることで黄色い鼻水や鼻血が出ることがあります。腫瘍と聞くと悪性かと怖くなりますが、良性の場合もあります。いずれにせよ、耳鼻咽喉科で調べてもらうことが大切です。

黄色い鼻水が出たときに気をつけること

黄色い鼻水が出るのは、風邪を引いて数日経ったタイミングが多いです。

よく「黄色い鼻水が出てきたら治りかけ」と言われますが、これは誤解です。黄色い鼻水が出ているときは、身体はまさに病原体と戦っている状態であり、治りかけではありません。このときこそ注意が必要で、黄色い鼻水は身体からの「十分な休養を取るサイン」といっても良いでしょう。風邪をしっかり治せば、黄色い鼻水も出なくなります。

逆に、風邪を引いていない、もしくは風邪は治ったのにずっと黄色い鼻水が続いている、においがしないという場合は、慢性副鼻腔炎になってしまっている可能性があるので、耳鼻咽喉科で診てもらうことをおすすめします。

今すぐ読みたい