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熱をともなう頭痛から考えられる病気とは

更新日:2018/01/31 公開日:2017/03/23

頭痛の種類と症状

頭痛と発熱が一緒に出てくると、カゼを疑う人が多いかもしれませんが、それ以外の病気の可能性もあるので油断はできません。今回は、発熱をともなった頭痛を発症する病気についてドクター監修の記事で解説します。

 

発熱と頭痛の症状が一緒に出てくると、多くの人は風邪を引いたと思うかもしれません。しかし、ほかの病気である可能性もあるので早合点は禁物です。今回は、発熱をともなった頭痛を発症する病気について説明します。

熱をともなう頭痛の症状

発熱と頭痛を一緒に発症する病気として、最初に風邪が思い浮かぶ方は多いでしょう。風邪は、のどや鼻の粘膜にウイルスや細菌が付着し、感染することによって発症する病気です。風邪になると体は免疫システムを活発にして免疫細胞である白血球を増殖させ、血流を通して全身に送り出すために血管を拡張し血液循環を盛んにします。

その結果、発熱し血管が拡張することで周辺の神経を刺激するため、痛みを生じます。これが頭痛の原因となっているのです。このときに全身の倦怠感、悪寒、吐き気など、風邪特有の症状も現れてきます。鼻水やくしゃみ、咳(せき)が出るのは、鼻やのどに付着した細菌やウイルスが増殖しないよう、体外に排出しようとする生理現象です。

熱をともなう頭痛から考えられる病気

熱をともなう頭痛を発症する病気は、風邪以外にもいくつかあります。

インフルエンザ

インフルエンザの症状は、風邪に似ているといわれます。発熱や鼻水、のどの痛みなど同じような症状が発症することが多いですが、インフルエンザの場合の発熱は急に高温になるという特徴があります。カゼと違う症状としては関節痛があげられます。そして、頭痛についてもカゼに比べるとインフルエンザの方が強い痛みを示す場合が多いといわれています。

インフルエンザのこのような症状の原因は、体内から分泌される「プロスタグランジン」という物質の作用だと考えられています。このプロスタグランジンは、インフルエンザウイルスが体内に侵入すると血管を拡張し、血流を促進してウイルスの増殖を抑制します。そのときの体の反応によって、発熱や頭痛、関節痛が発生するのです[1][2]。

髄膜炎

脳を包んで保護している髄膜が、炎症を起こす病気です。風邪やインフルエンザにかかり、免疫力が低下しているときにウイルスや細菌などが、髄膜に侵入することによって炎症を起こします。小児ではウイルス性の髄膜炎が多く報告されています。発熱や悪寒、頭痛など風邪に似た症状を示しますが、はげしい頭痛をともなうという特徴があり、痛さのあまり子供なら泣いてしまうほどだといわれています。

急性咽頭炎

咽頭炎はのどの奥にある咽頭と呼ばれる部位に細菌やウイルスが感染し、炎症を起こす病気です。のどの痛みや発熱、頭痛などが主な症状で、このような症状が急に現れるものを急性咽頭炎と呼びます。急性咽頭炎は、ウイルスや細菌の感染によって起こる病気で、咽頭炎の中ではこのタイプがもっとも多いといわれています[3]。

急性扁桃炎

急性扁桃炎は扁桃と呼ばれる、のどの入り口にある部位が腫れて赤くなり、悪寒や発熱を起こす病気です。この病気は子供など若年層がかかりやすいといわれています。高齢者が急性扁桃炎にかかりにくいとされる理由は、扁桃は年齢を重ねるにつれて萎縮していくためです。症状としては、のどの痛み、発熱、頭痛などが現れます[3]。

急性ウイルス性肝炎

ウイルスによって肝臓に炎症が起こる病気です。

倦怠感とともに、頭痛や腹痛、食欲不振、筋痛、感冒症状などさまざまな症状が出ます。その後黄疸がでてきます。重症度や、経過は人によって様々です[4]。

熱帯性マラリア

マラリア原虫に感染することにより、発症する病気です。マラリアの感染リスクがある国々へ渡航したときは、感染を疑う必要があります。急性の頭痛や、悪寒、発熱、インフルエンザ様症状などが出現します。海外渡航歴、渡航先をしっかり医師に伝えましょう[4]。

副鼻腔炎(蓄膿)

副鼻腔炎は、副鼻腔に細菌やウイルスが感染することなどによって炎症が起こり、鼻づまりや鼻水、頭痛、歯の痛みなど、さまざまな症状が起こる病気です。副鼻腔炎を放置することは、中耳炎などの他の病気を引き起こすことにもつながります[5]。

側頭動脈炎

原因不明の疾患で、50歳台以上の高齢者に発症します。とくに頸動脈とその分枝の中動脈にみられる閉塞性動脈炎です。症状の現れ方がゆるやかで、いつ発症したのか不明なことが多くあります。一般に、眼症状が発現する1〜4週間前に全身症状が出現し、数週間後に突然の視力障害を自覚することが特徴です。側頭部および後頭部の頭痛、側頭部皮膚および頭皮の過敏性、発熱、食欲不振、倦怠などの症状が現れます[6]。

医療機関によるチェックを!

発熱をともなう頭痛の場合、さまざまな病気の可能性があるためセルフチェックはおすすめできません。いつもと違うと感じたら、医療機関を受診しましょう。

参考文献

  1. [1]河合直樹ほか. "2002/2003 年のインフルエンザ流行時における臨床症状の検討" 感染症学雑誌 2004; 78(8): 681-689
  2. [2]柏木征三郎ほか. "インフルエンザウイルス感染症に対するリン酸オセルタミビルの有効性および安全性の検討" 感染症学雑誌 2000; 74(12): 1044-1061
  3. [3]林達哉. "咽頭・扁桃炎に対する抗菌薬の適正使用に関する諸問題" 口腔・咽頭科 2010; 23(1): 17-21
  4. [4]塩尻俊明. "内科主訴25の確定診断術 Web付録早わかり鑑別診断表"
    http://www.bunkodo.co.jp/pdf/appendix/1018-9.pdf (2017-11-2参照)
  5. [5]飯田政弘. "副鼻腔炎" medicina 2011; 48(11): 648-651
  6. [6]猪俣孟ほか. "側頭動脈炎" 臨床眼科 1999; 53(2): 128-129

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