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吐き気をともなう頭痛!症状から考えられる病気とは

更新日:2018/02/13 公開日:2017/03/23

頭痛の種類と症状

吐き気をともなう頭痛があると、誰でも不安に思うものです。頭痛の原因は、一時的ですぐ治る軽いものから命に関わる危険なものまで色々あります。ここでは、吐き気をともなう頭痛の症状から考えられる病気をドクター監修のもと解説します。

短くポイントをまとめると
吐き気をともなう頭痛の多くは、風邪などの感染症による一時的なもので心配ない
まれに、命にかかわる病気が原因で吐き気をともなう頭痛が起きることがある
今までに経験したことのないような頭痛やいつもと様子が異なる頭痛などの場合は、早めに受診を

頭痛のイメージ写真・画像

「吐き気をともなう頭痛」の原因として考えられる病気は数多くあります。脳出血や脳腫瘍のように命にかかわる危険な病気である可能性もありますし、身近な例えですが単なる二日酔いでもこのような症状があらわれます。風邪(かぜ症候群)の症状としてもよく見られますし、女性であれば妊娠が関係しているかもしれません。このように、吐き気をともなう頭痛には色々な種類や程度があり、すべてを網羅することはできませんが、ここでは病院に早く行くべき重要な症状や病気を中心にご紹介します。

こんな場合はすぐに病院へ

吐き気をともなう頭痛で下記のような症状があれば、すぐに医療機関(神経内科、脳神経外科、一般内科、救急外来など)を受診してください[1][2]。

  • 突然発症した頭痛(いつ頭痛が起きたか明確に分かる)
  • 今まで経験したことがないくらい激しい頭痛
  • 痛くて寝ていられないほどの頭痛
  • 起床直後に起こり、吐くと楽になる頭痛
  • いつもと様子が異なる頭痛
  • 手足の麻痺や言語障害がある
  • 項部硬直がある(首の後ろが硬くなり、首を前に倒すことができない)
  • 精神症状(不安、焦燥感、錯乱など)がある
  • 頭を押すと痛みが増す場所がある
  • 目が激しく痛む
  • 50歳以降に初めて起きた頭痛
  • 嘔吐が数週間続いた後に頭痛が起こった場合
  • 身体を曲げたり、物を持ち上げたり、咳によって誘発される頭痛
  • 数日~数週間にわたり、じわじわと頻度や程度が重くなっていく頭痛
  • がんや免疫不全を引き起こす病気にかかっている

これらは、重大な病気が原因で頭痛が起きている場合に見ることのある症状です。これらに該当しない場合でも、症状が長引いたり、仕事や学業、生活に差しさわりがあったりするようなら、なるべく早めに病院に行くことをおすすめします。病院によっては専門の「頭痛外来」を設置しているところもあります。

頭痛は大きく2つに分けられる

先ほどあげたような症状が起こる頭痛は、頭痛全体でみればまれなものです。頭痛に吐き気をともなうと、重い病気ではないかと不安になるのは当然ですが、実際には風邪などの軽い感染症であったり、片頭痛など命に別状のない頭痛であったりすることがほとんどです。

頭痛は、「一次性頭痛」と「二次性頭痛」に大きくわけることができます。

  • 一次性頭痛:頭痛そのものとそれにともなう症状が主体の頭痛(他に原因となる病気はない)
  • 二次性頭痛:なんらかの病気が原因で、その症状のひとつとして頭痛が現れている頭痛

一次性頭痛

一次性頭痛で多いのは、緊張型頭痛や片頭痛です。このうち吐き気や嘔吐がよく起こるといわれているのは片頭痛です。生活に支障をきたすほどつらい症状が出る人も少なくないですが、加齢により改善してくるケースが多く、基本的に命にかかわることはありません(片頭痛については後ほど詳しく解説します)。

なお、緊張型頭痛はストレスなどが原因で首や肩の筋肉がこってしまい、血行が悪くなることで起こる頭痛です。こちらは吐き気が起こることはほとんどないと考えられています。

二次性頭痛

二次性頭痛は、感染症、頭部の外傷、くも膜下出血、脳腫瘍などにより引き起こされる頭痛であり、この中には命の危険がある病気が含まれています。とはいえ、多くは風邪(上気道炎)や副鼻腔炎、低血糖や酸素不足による軽度の頭痛であり、重大な病気であることはめったにありません。前述の「こんな場合はすぐに病院へ」で紹介したような症状がある場合は、危険な病気による二次性頭痛の可能性があります。

では下記で、吐き気をともなう一次性頭痛と二次性頭痛の代表的な病気を見ていきましょう。

吐き気をともなう一次性頭痛

先ほども紹介したとおり、吐き気をともなう一次性頭痛でもっとも考えられるのは片頭痛です。

片頭痛

片頭痛は、脈を打つようにズッキンズッキンと激しく痛みがあるのが特徴です。片頭痛という名前が付いているので、頭痛は頭の片側だけに起こると思われがちですが、頭全体が痛む人もいます。つらい頭痛に加え、吐き気や嘔吐をともないます。また、光や音に過敏に反応する症状も出ることが多く、暗くて静かな部屋でゆっくり休むことが必要です。

片頭痛は、男性よりも女性に多くみられます。つらい吐き気や頭痛のため、仕事や家事に差しさわりが出ます。市販の頭痛薬で対処することもできますが、それでも生活に支障があるようなら、頭痛外来や神経内科などを受診してください。片頭痛によく効くと評価されており、薬局では買えない薬をもらうことができます。また、吐き気に対する薬も必要に応じて処方してもらえるはずです。

なお、片頭痛には女性ホルモンが深くかかわっていると考えられています。妊娠すると女性ホルモンのバランスが大きく変化し、人によって片頭痛が起こりやすくなったり、逆に片頭痛が起こらなくなったりするようです。

吐き気をともなう二次性頭痛

吐き気をともなう二次性頭痛のうち、代表的なものをご紹介します。

風邪(かぜ症候群)などの感染症

風邪は吐き気をともなう二次性頭痛でもっとも多く、ほとんど心配のないものです。ウイルス感染によって上気道に炎症が起こると、発熱や頭痛のもととなる物質が体内でつくられます。それに反応して頭痛や吐き気、発熱(寒気)、倦怠感、食欲不振などがあらわれますが、炎症がおさまればこれらの不快な症状もおさまります。栄養を摂ってしっかり休息しましょう。

髄膜炎

多くの風邪では問題ありませんが、まれに脳や脊髄を覆う膜である髄膜にまで病原体(ウイルスや細菌など)が到達して、髄膜炎に進行してしまうことがあります。髄膜炎では、激しい頭痛や発熱(高熱)、項部硬直(首の後ろが硬くなり、首を前に倒しづらい)といった症状が特徴的です。けいれんや意識障害が起こることもあります。頭痛はズキンズキンと拍動することがあり、吐き気や嘔吐もあるので、片頭痛と間違えやすいことが知られています。髄膜炎は病原体によっては発見・治療が遅れると致命的となる危険な病気です。最初は風邪と思っていて自宅療養していても、髄膜炎を思わせるような症状が出てきたなら病院にいきましょう

くも膜下出血

吐き気をともなう頭痛で、もっとも注意しなければならない危険な病気が「くも膜下出血」です。主に血管にできた瘤(脳動脈瘤)の破裂により、ハンマーで殴られたような激しい痛みと吐き気・嘔吐をともなうことが多いといわれています。けいれんや項部硬直が起こる可能性もあります。寝ても吐いても症状はよくなりませんし、命を落とす人も少なくありません。一刻も早く病院へ行く必要があります。

脳腫瘍

脳腫瘍患者の約30%に頭痛が起こるといわれています[2]。重くて鈍い頭痛を朝に感じ、身体を動かすと悪化することがあります。起き抜けに頭痛を感じやすく、起床してしばらく経つと痛みがおさまることが多く、だんだん頭痛の程度や頻度が多くなってきます。寝ている間に頭痛がはじまり、目が覚めてしまう人もいます。吐き気は頭痛にともなって起こりますが、脳腫瘍の部位によっては、吐き気や嘔吐が数週間続いた後に頭痛が起こるようになるケースもあります。身体を曲げたり、物を持ち上げたり、咳によって頭痛が引き起こされることもあります。

急性緑内障発作

急性緑内障発作は、目の眼圧が急激に上がったことが原因で、寝込むほどつらい片側性の頭痛が急に起こり、吐き気や嘔吐をともないます。これらの症状はくも膜下出血など他の重大な病気や片頭痛を思わせるため、医師でも目の病気であることを見抜けないことがあるようです。頭痛や吐き気に加え、目の痛み、充血、視力の低下、目のかすみ、虹視(光のまわりに虹が見える)などが起こります。治療せずに眼圧が高いままで放置しておくと、視覚神経が障害されてしまい、失明のおそれがあります。一刻も早く治療を開始する必要があります。

まとめ

吐き気をともなう頭痛の多くは、風邪などの感染症による一時的なものです。しかし、まれですが命にかかわる病気が原因で吐き気をともなう頭痛が起きている可能性があります。冒頭であげたような症状がある場合は、早く病院に行きましょう。そうでない場合も、しばらくは安静にして様子を見て、治らなかったり悪化したりするようであれば、頭痛外来や神経内科などへの受診をおすすめします。

参考文献

  1. [1]日本神経学会・日本頭痛学会. 慢性頭痛の診療ガイドライン2013. 医学書院 2013
  2. [2]デニスL.カスパーほか編, 福井次矢ほか監訳. ハリソン内科学 第5版. メディカル・サイエンス・インターナショナル 2017

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