シミは、加齢とともにできやすくなるので、より一層注意が必要です。シミを防ぐために、メラニンの知識に加えて、メラニンを排出させる機能を正常化させる方法を確認しておきましょう。
メラニンとは
メラニンは色素成分の一つで、紫外線によるDNAの破壊を抑える役割を果たします。これは、メラニンが紫外線を吸収する性質を持つためです。
メラニンが生産される部位
皮膚は、上から順番に表皮、真皮、皮下組織の順で構成されています。表皮は0.1~0.4mmと非常に薄く、4層に分かれています。表皮の最下層の基底層に、メラニンを生産する色素細胞(メラノサイト)があります。
過剰なメラニンはシミに繋がる
メラニンは、紫外線からDNAを守る重要な役割を果たしていますが、過剰に生産されるとシミとして肌の表面に現れます。そのため、メラニンを過剰に生産させないことと、排出させることが重要となります。
シミとターンオーバーの関係
肌の細胞は、新陳代謝による分裂を繰り返しています。それにより、不要になった細胞が垢として自然にはがれ落ちる仕組みになっています。これをターンオーバーと言います。メラニンは、表皮細胞のケラチノサイトへと送られ、ターンオーバーによって排出されます。ターンオーバーの周期は通常約1か月ですが、加齢とともに乱れてくるので、シミができやすくなります。シミを防ぐためには、ターンオーバーのサイクルを整える必要があります。また、紫外線を受けることによるメラニンの生産が、ターンオーバーによるメラニンの排出量を超えることでシミができるので、できるだけ紫外線を受けないよう生活することが大切です。
メラニンの排出を促す方法
ターンオーバーの周期を整えて、効率的にメラニンを排出させるために、食生活と生活習慣に目を向けましょう。ターンオーバーは、皮膚の細胞が増殖して起こることであるため、細胞の増殖に関わる栄養素を十分に摂取する必要があります。また、十分な睡眠や適度な運動などもターンオーバーの正常化に必要な要素です。
積極的に摂取したい食品
シミを予防したいのであれば、次のような栄養素を積極的に摂取しましょう。
ビタミンC
イチゴやオレンジ、キウイなどに含まれるビタミンCは、体内でコラーゲンを合成するために必要な栄養素です。コラーゲンは美肌を作るために必要な成分であるため、ビタミンCを十分に摂取することが大切です。また、メラニンを還元してシミを発生させにくくする作用があるといわれています。さらに、皮膚が紫外線を受けるときに発生する活性酸素を除去するともいわれているので、積極的に摂ることをおすすめします。
ショウガオールやカプサイシン
ショウガに含まれるショウガオールとトウガラシに含まれるカプサイシンには、血流を促進して新陳代謝を活発化させる作用があると考えられています。新陳代謝が活発になるということは、肌のターンオーバーも活発になるということであるため、シミの予防や改善に効果が期待できます。
食物繊維
腸と皮膚は密接に関わっており、腸の調子が優れないと皮膚の健康が損なわれます。腸の調子をよくするために、善玉菌の増殖をサポートする食物繊維や難消化性デキストリンなどを摂りましょう。食物繊維は、ゴボウやキノコ類に多く含まれています。手軽な食物繊維入りの飲料から摂るのもおすすめです。
摂り方に注意が必要な食品
レモンやオレンジ、キウイなどのビタミンCが豊富に含まれている食品には、紫外線に対する感受性を高めるソラレンが含まれています。そのため、日中に外出する場合は朝食にこれらの食品を摂ると、紫外線の影響を受けてシミができやすくなります。これらの食品は、夕食に摂ることをおすすめします。このように、必要と思われる栄養素をやみくもに摂ると、逆効果になる場合もあるので注意しましょう。
タンパク質の過剰摂取に注意
コラーゲンの合成にはタンパク質が必要ですが、過剰摂取すると腸内で悪玉菌が発生して、肌の調子が悪くなるおそれがあります。
暴飲暴食に注意
暴飲暴食は胃腸の不調を招くため、肌の調子が悪くなるおそれがあります。よく噛んで食べることで満腹中枢が刺激され、暴飲暴食を防ぐことができます。さまざまな食品をよく噛んで食べることを習慣づけましょう。
スキンケアと紫外線対策も重要
どれだけ美肌によい食生活をおくっていても、スキンケアを怠り、紫外線対策を行わずに外出するとシミができてしまいます。これら3つの要素を実行して初めて、シミのない美肌を維持することができます。
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