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肛門がかゆい…これってイボ痔?肛門がかゆくなる原因は

更新日:2018.04.27
公開日:2017.02.24
ドクター画像
この記事の監修者
おおさわ胃腸肛門クリニック 院長 大沢晃弘

肛門がかゆくなる原因はいろいろありますが、「痔」を心配する人は少なくありません。ここでは、イボ痔をはじめ、肛門がかゆくなる原因として考えられる病気について、ドクター監修の記事で詳しくお届けいたします。

排便時に肛門に違和感やかゆみ・痛みがある場合にもっとも疑われる病気は「痔」です。場所が場所だけに人には相談しづらく、診察に行くのをためらってしまう人も多いでしょう。まずはどのような病気が疑われるのか、正しい情報を知っておくことが大切です。ここでは、肛門がかゆくなる原因として考えられる病気や痔の種類と症状、そして、原因などについて詳しくお伝えします。

肛門がかゆくなる病気について

肛門にかゆみが生じる症状で考えられる病気はいくつかあります。主にあげられる病気は以下になります。

肛門疾患

肛門周りの病気の代表に肛門疾患があります。いわゆる痔核(イボ痔)、裂肛(切れ痔)、痔瘻、便の漏れなどが肛門疾患となります。

皮膚炎

排便したあとにしっかり拭き取れていない場合や、下痢をくりかえしたような場合に肛門周りの皮膚がただれることがあります。

温水便座症候群

最近増えてきている肛門のかゆみの原因に、温水便座の使いすぎがあげられます。1日に何回も肛門周辺を温水で洗うことで、必要な油分まで洗い流されてしまい、その結果バリア機能が低下することがあります。また、度を超して使用すると皮膚に存在する常在菌も洗い流して、有害な菌による感染を引き起こすことも考えられます。

その他にも、ウイルスや寄生虫、石けんなどによるかぶれ、婦人科系の疾患によるもの、内服薬の副作用など、肛門のかゆみを引き起こす原因はさまざまあります。安易に自己判断はしないよう気をつけましょう。

痔の種類と症状、原因について

肛門がかゆくなる病気の中に肛門疾患があります。その種類や症状、原因について詳しく解説します。

イボ痔

イボ痔は肛門内部や周辺の血行が悪くなることで発症します。肛門の外にできる痔核(外痔核)と、肛門の内部にできる痔核(内痔核)とがあり、内痔核はさらに程度によってI~IV度に分けられています。最初は排便時の出血程度の自覚症状ですが、そのうち痔核が排便時に外に飛び出てしまうようになります。そうなると、粘液などが肛門周囲の皮膚に付着し、かゆみの原因になることがあります。

切れ痔

切れ痔は多くの人に経験があるかもしれません。便秘気味の時や下痢などで肛門が切れてしまい、出血をともないます。かゆみは軽い切れ痔にみられることが多く、痛がゆいといった感じになります。慢性化してくると次の排便時にまた痛みがあることをおそれて排便を控えがちになり、さらに便が固くなって切れ痔が進行する場合もあります。

痔瘻(じろう)

痔瘻は別名「あな痔」とも呼ばれます。簡単に説明すると、肛門の周囲に膿がたまって、そのうち膿が流れるトンネルを作ってしまう肛門疾患です。肛門周辺の皮膚に2次口という出口を作ります。この出口からでる膿や血液が皮膚に付着してかゆみを引き起こします。放っておくと症状が悪化してしまうため、早い段階での手術が望ましい治療方法とされています。

肛門掻痒症

肛門周りがかゆくなる原因に考えられる病気として、他には肛門掻痒症(こうもんそうようしょう)という病気があります。肛門掻痒症の症状や原因について解説します。

症状

肛門掻痒症は肛門周りにかゆみが生じる病気です。かいたりこすったりすることで皮膚に刺激を与えてしまい、湿疹などの症状が出てきます。症状には個人差がありますが、早期に治療を開始しないと症状が慢性化する場合もあるので、注意が必要です。

原因

肛門掻痒症の主な原因となるのは便です。肛門掻痒症にかかっている患者の肛門や直腸を診察すると便がたまっていることがよくあります。便秘で宿便がたまっていたり便が出切らずに残っていたりするとその便が刺激となってかゆみが引き起こされます。また、最初に違和感があったときにトイレットペーパーで拭きすぎたり、ウォッシュレットで刺激を与えすぎたりして皮膚のバリアが弱まり、かゆみの悪循環に陥ってしまうケースも多々あります。

予防

便通のリズムを整えて、便秘や下痢を起こさないように気をつけることが予防になると考えられます。また、刺激を与えすぎないためにも、石けんでゴシゴシ洗うことや、タオルで強くこするといった刺激を避けるようにしてください。そして、肛門に我慢できない程度のかゆみを感じた場合にはかいたりせず、なるべく早く専門医へ行って受診することが大切です。

その他、気をつけるべきこと

肛門周辺がかゆくなる原因はさまざまです。自分がどのような原因でかゆみを引き起こしているのか、判断を間違うと症状を長引かせてしまうことや悪化させてしまうことがあります。きちんと原因を把握し、適切な治療をすることが重要です。安易に自己判断をせずに、早めに医療機関を受診することをおすすめします。

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