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糖尿病の初期症状とは

更新日:2017/04/27 公開日:2017/04/27

糖尿病の原因・症状

生活習慣病の一つである糖尿病は、放置するとさまざまな合併症を招くおそれがある病気です。初期症状を知っておき、早期に治療を開始することが大切です。ここでは、糖尿病の初期症状についてドクター監修の記事で解説します。

糖尿病は、生活習慣や自己免疫などさまざまな原因で発症します。一度、発症すると根本的な改善は見込めません。初期段階で治療を開始することで、生活への支障を最小限に抑えることができます。

糖尿病とは

糖尿病は、血糖値が高い状態、つまり高血糖状態が持続する病気です。血糖値を下げるホルモンであるインスリンが発症に関与しています。インスリンを分泌するすい臓のランゲルハンス島のβ細胞が破壊されて、インスリンの分泌が著しく減少(もしくは全く分泌されなくなる)することが原因の1型糖尿病、インスリン分泌量の不足のほか、インスリンが十分に分泌されていても身体のコンディションにより効果が減弱してしまうことによって引き起こされる2型糖尿病に分類されます。

糖尿病の原因

糖尿病の原因は、I型糖尿病と2型糖尿病で異なります。

1型糖尿病

β細胞は、自己免疫が原因で破壊されます。人の身体は、免疫によって守られています。細菌やウイルスなどの異物が体内に侵入すると、免疫がこれらを攻撃して排除します。自己免疫とは、攻撃すべきでない自らの細胞を攻撃してしまう状態です。自己免疫によってβ細胞が破壊されて1型糖尿病を発症します。また、糖尿病を誘発するウイルスに感染することでも発症することがあります。

2型糖尿病

過食や運動不足が習慣づくと、肥満のリスクが高まります。肥満の状態では、インスリンが効きにくい状態(インスリン抵抗性)が強くなるため、血糖値を下げるために多くのインスリンが必要になります。この状態では、すい臓が多量のインスリンを分泌します。やがて、すい臓が疲れてしまい、インスリンの分泌が低下します。また、インスリン分泌の能力が生まれつき弱い体質であることも原因の一つです。

糖尿病の初期症状

糖尿病の初期段階では、目立った症状が現れません。1型糖尿病ではインスリンの分泌が著しく低下するため、自覚症状が現れやすい傾向があります。2型糖尿病は、少しずつ進行していくため、糖尿病を発症していても気づくことが困難です。ある程度進行すると、次のような症状が現れます。

尿量・回数の増加

血糖値が高い状態を改善するために、血液中のブドウ糖を体外へ排出させようと腎臓が働きます。そのため、尿量・回数の増加が症状として現れます。

のどの渇き

排尿が増えることで体内の水分までも減少するため、のどが渇くようになります。このとき、糖分を含む飲料水で水分補給をしてしまうと、糖尿病の悪化を招くおそれがあります。

体重減少

インスリンは、血液中のブドウ糖を細胞に取り込む働きを持つホルモンです。細胞に取り込まれたブドウ糖は、エネルギーとして全身で使われます。このインスリンの分泌が低下すると、ブドウ糖を細胞にうまく取り込めなくなり、エネルギー不足に陥ります。この状態では、筋肉や脂肪がエネルギーに変換されるため、体重が減少してしまいます。体重増加が2型糖尿病を引き起こすことがある一方で、体重減少が糖尿病の初期に生じることはあまり知られておらず注意が必要です。

倦怠感があり疲れやすい

エネルギー不足になることで、倦怠感を覚えるようになります。また、少し歩くだけで疲れるなどの症状が現れることもあります。

糖尿病の合併症

糖尿病を放置すると、全身にさまざまな合併症が現れる可能性があります。糖尿病の三大合併症とも呼ばれる糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害について確認していきましょう。

糖尿病性網膜症

糖尿病による高血糖が長期間続くと、目の中で、映画でいえばスクリーンにあたる網膜という部分が障害されて糖尿病性網膜症を発症します。初期段階では、少量の出血と白斑が現れますが、この段階では自覚症状がありません。進行するにつれて、出血量の増加や白斑の増加などがみられます。この段階になると、視力の低下や視野の異常が自覚症状として現れることがあります。治療では、血糖値のコントロールを行うとともに、出血の拡大を防ぐためにレーザー網膜を部分的に焼く治療を行います。さらに、網膜症が進行すると、網膜剥離や硝子体の混濁、大出血などが起こり、失明を招くこともあります。ここまで進行すると、完全な失明を防ぐことを目的とした硝子体手術などが行われます。

糖尿病性腎症

腎臓は、血液中に含まれる老廃物などを尿中に排泄することで、血液の環境を保つ役割を果たしています。糖尿病性腎症は、長期間に及ぶ高血糖が原因で腎臓の糸球体が障害される病気です。糸球体は、腎臓の機能の大部分を担っているため、これが障害されると血液中の老廃物などをうまく排出できなくなります。初期段階では、タンパク質の一種であるアルブミンが尿中に少しだけ漏れ出します。進行すると、尿中に排泄されるタンパク質が増加します。あまりにも多くのタンパク質が漏れ出すと、身体のさまざまな機能が障害されてしまいます。症状がさらに進行すると、腎臓の機能が著しく低下する腎不全に陥ります。この状態では、血液を体外に取り出して、ろ過してから体内に戻す人工透析を定期的に受け続けなければ、生命を維持できなくなります。

糖尿病性神経障害

長期間に及ぶ高血糖が原因で、神経が障害される病気です。初期症状は両足の裏のしびれで、素足なのに靴下を履いている、足の裏に余分に一枚の皮が貼っているなど、感じ方は人それぞれです。症状は、上半身に向けて広がっていきます。症状が進行すると、痛みを感じにくくなり、足にケガをしても気づくことができず、潰瘍や壊疽へと悪化させるおそれがあります。

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