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帯状疱疹の原因とは

更新日:2018/06/01 公開日:2017/03/23

帯状疱疹の基礎知識

帯状疱疹を発症したら、すぐに治療を開始することが大切です。しかし、それでも後遺症が残ることがあるので、原因を把握して予防することがもっとも大切です。今回は、帯状疱疹の原因についてドクター監修の記事で解説します。

帯状疱疹は、過去に水ぼうそうを発症した人であれば誰もが発症する可能性がある病気です。免疫力が低下したときに発症する可能性が高まるので、免疫力が下がらないような生活をおくることが大切です。原因を取り除くことで、帯状疱疹を予防できるでしょう。

帯状疱疹とは

帯状疱疹は、身体の片側の神経に沿って水疱や紅斑が現れる病気です。痛みをともなうため、普段見ない部分に現れても気づきやすいとされています。発疹が現れる前に感覚の異常が数日~1週間程度続くことが多いです。現れる部位は胸から背中にかけてがもっとも多く、半数以上が上半身に発症します。また、顔面、特に眼の周囲も発症しやすいとされています。

皮膚症状は、紅斑に続いて水疱があらわれ、4~5日程度経過すると水疱が破れます。発症から2週間前後でかさぶたが形成され、3週間後にはかさぶたがとれて治ることが多いですが、水疱が潰瘍になることがあり、その場合は、あと(瘢痕)になって残る場合もあります。色素沈着によるシミが残ることもありますが、次第に薄れていくことが一般的です。

帯状疱疹の原因

帯状疱疹の原因となるのは、水痘・帯状疱疹ウイルスです。初感染時には、水ぼうそうを発症します。水ぼうそうが完治しても、ウイルスが神経節に潜伏します。身体の免疫力が低下すると、潜伏していたウイルスが再び暴れだし、帯状疱疹を発症します。

免疫力は、加齢やストレス、過労、重症な感染症、免疫抑制剤や抗ガン剤の使用などの原因で低下します。神経細胞で活性化したウイルスは知覚神経を通って表皮に達し、表皮の細胞に感染して、そこでさらに増えて皮膚へと広がり、赤い発疹や水疱が神経の走行に沿って帯状に出現します。膠原病(こうげんびょう)やガンなどでも免疫力が低下するので、他に気になる症状がある場合はドクターに相談しましょう。

中でも、ストレスに注意が必要です。なぜ、ストレスが原因で免疫力が低下するのかというと、ストレスが原因で自律神経が乱れるからです。自律神経には、活動的なときに優位になる交感神経、休息しているときに優位になる副交感神経があり、身体のさまざまな機能を調節しています。強いストレスを受けると、交感神経が優位な状態が持続します。この状態では、免疫力が低下するため帯状疱疹のリスクが高まります。

帯状疱疹は、主に50~70代の人に好発する病気ですが、ストレスを受けやすい現代社会で働く20~30代の働き盛りの人も発症する可能性が高いと言えます。また、20~30代以降になると水痘・帯状疱疹ウイルスに対する免疫が低下することも、帯状疱疹を発症しやすい理由の一つです。

帯状疱疹は感染する?

水ぼうそうは子供の頃に発症する頻度が高い病気です。そのため、多くの人が水痘・帯状疱疹ウイルスに対して免疫があると言えます。しかし、これまで水ぼうそうを発症したことがない小さな子供には、伝染する可能性があります。発疹に触れることで感染する場合があるので、ガーゼで保護したり発疹を触ったらすぐに手を洗ったりといった感染予防対策が必要です。また、全身に水疱が拡がった場合には、空気感染します。この場合は、生活区画を分けるなどの対策が必要になります。

全ての発疹がかさぶたになると、人に伝染する可能性が著しく低くなります。しかし、免疫力の低下が発症の原因であるため、症状が落ち着くまではなるべく安静と休養をとることをおすすめします。

また、再発する可能性は低いですが、数十年後に再発する場合があります。

帯状疱疹の治療

帯状疱疹の治療は、できるだけ早く始めることが大切です。治療が遅れると、他の症状が改善しても痛みだけが残る帯状疱疹後神経痛を起こす可能性が高まります。治療では、抗ウイルス薬の内服や点滴、痛みに対しては鎮痛剤などを使用します。痛みがひどい場合は、抗うつ剤、抗けいれん剤や神経障害性疼痛治療薬であるプレガバリンを併用したり、神経ブロックを行うことがあります。神経ブロックは、交感神経を遮断することで血管を拡張させて痛みを感じる物質を血液で流す治療法です。神経ブロックは、痛みが現れている部位に応じた神経に作用するように行います。

帯状疱疹後神経痛は、一般的な鎮痛薬が効きにくいため、抗うつ薬や抗けいれん薬、神経障害性疼痛治療薬であるプレガバリンを主軸に治療を行います。

生活のうえでの注意点

帯状疱疹を発症したということは、免疫力が低下しているということです。疲労やストレスを蓄積させないように、安静に過ごしましょう。十分に睡眠をとるとともに、栄養バランスに優れた食事をとることが大切です。

痛む場合は、蒸しタオルやシャワーなどで患部を温めましょう。逆に、冷やすと痛みが悪化する場合があります。ただし、湯船に浸かるのは、水疱がかさぶたになってからにしてからの方がよいでしょう。治療で抗ウイルス薬を服用している場合は、十分に水分をとりましょう。まれに吐き気や嘔吐、腎機能障害などの副作用が出ることがあるので、体調が変化していないか注意しましょう。副作用が疑われた場合は、早めに受診しましょう。

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