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帯状疱疹とヘルペスの違いとは?

更新日:2017/02/28 公開日:2017/02/28

帯状疱疹の基礎知識

帯状疱疹は、ヘルペスと似た症状が現れる病気です。原因は同じ部類のウイルスですが、症状や治療法が異なるので、違いを確認しておきましょう。今回は、帯状疱疹とヘルペスの違いについてドクター監修の記事で解説します。

帯状疱疹とヘルペスでは、再発の確率や治療法が異なります。しかし、免疫力の低下が引き金になる、病原体が同じ部類のウイルスであるなど、いくつかの共通点がみられます。それぞれの違いを確認しておきましょう。

帯状疱疹とヘルペスの違いって?

ヘルペスは、小さな水疱が現れる病気です。原因は、ヒトヘルペスウイルスの感染で、口唇ヘルペスは1型、性器ヘルペスは2型という風に、発症部位によって病原体が異なります。帯状疱疹の病原体は、水痘・帯状疱疹ウイルスですが、このウイルスの別名はヒトヘルペスウイルス3型です。つまり、ヘルペスと帯状疱疹は同じ部類のウイルスによって引き起こされます。どちらも、成人までに感染していることが多いため、ほとんどの人がいつ発症してもおかしくありません。

ヘルペスも帯状疱疹も発症頻度が高いですが、ヘルペスは一生に何度でも発症する可能性があります。帯状疱疹は、水疱瘡の発症後に水痘・帯状疱疹ウイルスが神経節に潜伏し、免疫力が落ちたときにウイルスが増殖して引き起こされます。一生に一度しか発症しないことが多いですが、神経痛が残ってしまい、痛みに悩まされることがあります。

帯状疱疹の特徴

帯状疱疹の特徴は、痛みをともなう水疱が帯状に現れることです。水疱が現れる前に起こる前駆痛(ぜんくつう)と、水疱が現れている間に起こる痛み、疱疹が消失後に残る痛みがあります。痛みの現れ方には個人差があり、激しく痛むこともあれば軽い痛みで済むこともあります。また、焼かれるような痛みや触れるだけでピリピリとするなど、さまざまな痛み方があります。

発生頻度は低いですが、顔面神経麻痺や腹直筋麻痺などが起こることがあります。顔面の神経に潜伏していたウイルスが活性化した場合は、顔面神経麻痺に加えて味覚障害や耳鳴り、めまいなどをともなうことがあります。これをラムゼー・ハント症候群と言います。

帯状疱疹の治療

帯状疱疹の治療には、抗ウイルス薬が使用されます。この薬は、ウイルスを死滅させるためのものではなく、増殖を抑えるためのものです。そのため、できるだけ早期に内服・投与することが大切です。前駆痛の段階で帯状疱疹の確定診断を下すことはできませんが、帯状に痛みが現れている場合は、水疱が現れたらすぐに抗ウイルス薬を使用できる準備を整えておくことが望ましいです。

疱疹が現れてから72時間以内に抗ウイルス薬による治療を開始できれば、激しい痛みを抑えることができるといわれています。また、水疱が破れた後の皮膚の再生を助けるともいわれています。しかし、抗ウイルス薬の効果は内服してから24時間以上経過してから現れるため、すでに激しい痛みが現れている場合は、消炎鎮痛薬の全身投与が必要な場合もあります。

皮膚症状に対しては非ステロイド抗炎症薬を、水疱に対しては二次感染を防ぐことを目的に化膿疾患外用薬を使用します。また、水疱が破れると潰瘍ができることがあり、その場合には潰瘍治療薬を使用します。衣類が擦れるだけで痛みを感じることもあるので、ガーゼや包帯などで保護しましょう。水疱が自然に破れず、衣類などと擦れて破れてしまうと、細菌感染を起こすおそれがあります。

帯状疱疹の予防

帯状疱疹は、水疱瘡にかからなければ発症しないので、水疱瘡を予防するために水痘ワクチンを接種することが大切です。成人になるまで水疱瘡にかかったことがない場合にも、水痘・帯状疱疹ウイルスに対する免疫を持たないので、ワクチンの接種が必要です。希に、ワクチンの接種によって、軽度の帯状疱疹を発症することがあります。水痘ワクチンは、免疫不全の人や妊婦は接種できません。

また、帯状疱疹を予防することを目的にしたワクチンがあります。帯状疱疹の経験の有無に関係なく、60歳以上の健康な人が接種できます。帯状疱疹のリスクを約半分にするとともに、帯状疱疹後神経痛のリスクを約3分の1にまで下げることができるといわれています。また、帯状疱疹を発症したとしても、ワクチンを受けていない人に比べて、症状が軽く済むことが多いです。

帯状疱疹は、免疫力が低下したときに現れるため、ストレスや疲労などを溜めないようにしましょう。ストレスと疲労には、十分な睡眠をとることが重要です。また、ストレスに関しては、趣味に没頭したり笑ったりすることでも緩和させることができるといわれています。日頃からストレスを溜めないよう、息抜きを習慣づけましょう。また、加齢や冷え、重度の感染症なども免疫力の低下を招きます。できるだけ毎日入浴するなどして、身体を温めましょう。また、冬は防寒対策を万全にして、夏は冷たい飲み物の摂取を控えましょう。

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