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貧血の主な症状とは

更新日:2017/03/22 公開日:2017/03/22

貧血の基礎知識

貧血は赤血球やヘモグロビンが不足していることから多様な症状が現れます。他の疾患と似ていて判断しにくいこともあります。ここでは貧血の主な症状と原因、類似した症状の他疾患について、ドクター監修の記事でお届けします。

貧血にはさまざまな種類がありますが、共通して言えるのは赤血球および赤血球中のヘモグロビンが不足していることです。このことによって、多様な症状が現れます。

貧血の症状

赤血球にあるヘモグロビンは、鉄とタンパク質が結びついたもので、酸素の運搬機能があります。ヘモグロビンの不足や赤血球の材料となる葉酸、ビタミンB12の不足によって貧血につながります。貧血では、臓器や身体中の細胞に酸素が十分に届かなくなるため、酸欠状態となって次のような症状が起こり得ます。

細胞が酸欠状態に陥ると、頭痛、めまい、耳鳴り、動機、息切れ、倦怠感などの症状が現れます。

頭痛、めまい

主に脳の酸欠で起こる症状として、頭痛やめまいがあります。脳では自律神経のバランスを調節するよう指示を送ったり、各種ホルモンをつくるよう命令したりといった機能がありますが、酸欠によりこれらの働きが鈍ることがあります。他の疾患や不具合でも同様の症状が見られるため、これだけで貧血と判断することは難しいと言えますが、貧血の人によく現れる症状でもあります。

頻脈、動悸、息切れ

心臓に負荷がかかっているときによく見られる症状で、貧血でも見られることがあります。体内に十分な量の酸素が行き届かない状況を緩和しようと、心臓が血液をたくさん送るよう無理に働いていると考えられます。少し走っただけでも心臓に一層の負担がかかって、息が切れたり動悸がしたりといった、狭心症など心疾患のような症状が起こる可能性があります。この症状だけで貧血を疑うことは少ないと思われますが、他の症状が同時に現れることも多いため、医療機関などではそれらと考え合わせて貧血かどうか見立てが行われると言えます。

疲労感、むくみ、肌荒れ

全身の細胞や組織に酸素が届かない状態が長く続くと、慢性的に体調が悪くなる可能性があります。もともと、身体のほとんどの細胞が鉄や酸素を必要としていますし、体内で行われるさまざまな化学反応にも鉄および酸素が多用されます。細胞に新鮮な酸素が届かないと新陳代謝が悪くなり、老廃物の排出も遅れるといわれます。こうしたことで身体が疲れやすくなり、むくみが起きやすく、肌荒れにもなりやすいといった全身の不調につながっていきます。

その他

特殊な貧血では、酸素を運ぶ赤血球以外にも血液成分が不足するものがあり、より深刻な症状が起こり得ます。再生不良性貧血では白血球と血小板も減ることがあり、免疫力の低下によって感染症にかかりやすくなったり、止血機能が不十分で血が止まりにくくなったりする症状が起こりがちです。なお、溶血性貧血では赤血球が過剰に壊されることによって特定の老廃物が体内に多くなり、肝臓での処理が追いつかずに肝機能障害や黄疸が出現する可能性があります。

貧血と間違えられやすい症状の病気

貧血にはさまざまな症状が出ることを説明しました。これらは、他の病気でも見られるものです。たとえば、頭痛とめまいを起こすものには、肩こりや夏バテ、更年期障害などが多く見られます。その他、うつ病、脳出血など早期の発見と治療が求められるものもあります。頻脈、動悸、息切れなどは心肺機能に異常のある人にも見られ、これらの症状がある若い女性では狭心症が疑われるケースもあります。

貧血の症状は多岐にわたるうえ、他の多くの疾患でも見られるものばかりです。また、他の病気の症状として貧血のような傾向が現れることも十分あると言えます。貧血だと思っていたら他の病気だったということもあるでしょうから、不調が続く場合は医療機関で検査を受けることをおすすめします。

貧血を起こす原因

貧血の症状は、赤血球やヘモグロビンの不足によって酸素が体内に行き渡らないために起こっていることを説明しました。このような状態となる原因には、主に次のようなものがあげられます。

鉄の欠乏

貧血のうち、ほとんどに見られる鉄欠乏性貧血の原因がこれに当たります。鉄分の摂取量および体内の鉄分量が少ないために、赤血球の中のヘモグロビンが満足につくられない状態といわれます。

赤血球合成時の異常

骨髄で赤血球がつくられる過程になんらかの異常が見られ、正常に機能する赤血球が不足するものとされます。再生不良性貧血と呼ばれる疾患では、このような原因によって貧血が現れるといわれています。

葉酸、ビタミンB12の欠乏

赤血球を合成するためには鉄以外に、葉酸とビタミンB12も必要となりますが、これらが不足していても貧血を起こすといわれています。悪性貧血と呼ばれる疾患に当たります。日常生活で葉酸が不足することはあまりないとされますが、大量飲酒や妊娠によって葉酸不足となることがあるようです。ビタミンB12は吸収するために胃液の働きを必要としますが、胃を切除した人は胃液の分泌が減少してビタミンB12の欠乏につながるといわれています。

赤血球の過剰な破壊

赤血球の寿命は約120日間といわれ、古くなった赤血球は脾臓や肝臓で破壊されますが、なんらかの理由によって合成から2週間程度で寿命を迎えて破壊されてしまうことがあります。溶血性貧血と呼ばれるもので、先天的なものと後天的なものがあるといわれています。

貧血を自覚したら、何科を受診するべき?

貧血にはさまざまな症状があり、それぞれに原因も異なりますが、気になる点があれば医療機関を受診することがすすめられます。血液内科および内科で診てもらうことができます。胃切除の経験がある人は消化器科などでも対応してもらえるかもしれませんが、迷う場合はかかりつけ医に相談するというのもひとつの手だと言えるでしょう。