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「視力」とは異なる、コンタクトレンズの「度数」とは

更新日:2017/03/26 公開日:2017/03/24

コンタクトレンズの基礎知識

コンタクトレンズは、通常、視力を補正する目的で使われます。購入する際には、目のカーブに合ったものを選ぶとともに、視力に合った度数のものを選ぶことが大切です。コンタクトレンズの度数についてドクター監修の記事で解説します。

コンタクトレンズを選ぶ際、眼に合った度数のものを選ぶことが大切です。コンタクトレンズの度数について解説します。

コンタクトレンズにおける度数とは

コンタクトレンズは、黒目(角膜)に直接レンズを装用して眼の屈折異常などを矯正し、視力を上げるための医療機器です。視力を補正するためのものなので、コンタクトレンズには、通常「度」が入っています。近年、おしゃれ目的のカラーコンタクトレンズも普及してきましたが、これは視力補正を目的としたものではなく、度が入っていないものがほとんどです。

度というのは、そのコンタクトレンズによって矯正される度合いのことです。レンズのパッケージには、「PWR」や「D」という文字と、「+1.50」や「-0.75」などの数字が記載されています。この数字が、レンズの矯正度です。数字の前に表示されている「+」と「-」は、そのコンタクトレンズが近視用のものか遠視用のものかを表しています。「+」が遠視矯正用、「-」が近視矯正用のコンタクトレンズです。

私たちが何かを「見る」とき、眼の水晶体と呼ばれる部位が角膜を通して入ってきた光を屈折させ、網膜に焦点が合うようにピントを調整し、像を結びます。それによって「見る」ことが可能になります。しかし、遠視や乱視などの屈折異常が起こると、網膜に焦点が合わなくなり、はっきりと見えない状態になります。近視は、網膜の手前に焦点が合ってしまう状態、遠視は、網膜の後ろに焦点が合ってしまう状態を言います。

コンタクトや眼鏡などの視力補正用の機器は、この屈折異常の状態を矯正し、焦点が網膜に合いやすくします。そして、「度数」は、その矯正する度合いの強さを表しています。なお、「D」はディオプターと言い、眼の屈折度合いを示す単位として用いられます。数字が大きいほど度数が強く、矯正力も高くなります。

視力に合った度数を選ぶ目安

視力補正のためのコンタクトレンズでは、眼の屈折異常を矯正することで、どのくらい視力が上がるかを見ていきます。近視や遠視、乱視などの状態に対して、装用することで実際に視力が補正されるかを確認して、度数が決定されます。

しばしば度数と視力に混同がみられるようですが、両者は別のものを示しています。度数は、単に裸眼視力だけでは決定されません。近視や遠視の度合いとともに、乱視が入っているかどうか、また、どの程度入っているか、老眼の影響はあるか、などさまざまな要素を加味したうえで、最終的には実際に装用して再度の視力検査と見え方に関する不具合の確認をもって決定されます。

眼球の形状や大きさ、構造は、人によって異なります。同じ視力であっても、その視力である原因が遠視によるものなのか、近視によるものなのか、乱視によるものなのか、また複数の要素が絡んでいるのか、人によって異なります。また、裸眼での視力が異なる人でも同じ度数のレンズが処方される場合もあります。

視力検査は眼科で行うべき?

コンタクトレンズの購入や使用にあたっては、眼科医による検査や処方を受けることが必要です。眼に合ったコンタクトレンズを選ぶためには、視力だけでなく角膜のカーブの状態を測定したり、コンタクトレンズの適正を確かめたりすることが欠かせないからです。

コンタクトレンズは、涙を介して眼(角膜)に直接装着する医療機器です。使用にあたっては、眼に疾患がないか、涙の量は十分か、などコンタクトレンズを使っても大丈夫かどうかの検査が必要になります。それらの結果をもとに、使用する目的や環境なども含めて総合的に検討し、適するコンタクトレンズの候補が絞られます。そして、最終的には、テストレンズを実際に装用して見え方やコンタクトレンズの動きなどを確かめ、その人に合った最適なレンズが決定されます。

コンタクトレンズは、眼に合ったものを選ぶことが非常に重要です。安全で快適な使用のため、そして、眼の健康を守るためにも、眼科医で視力検査をはじめとする検査や処方のもとにコンタクトレンズを購入することが推奨されます。特に、初めてコンタクトレンズを使用する場合には、正しい使い方や手入れ方法などについて指導を受けることができる点からもおすすめです。

コンタクトレンズの使用で視力に変化があった場合

コンタクトレンズを使用しているうちに視力に変化がみられる場合があります。そのため、使用にあたっては定期的に検査を受けることが大切です。定期検査では、問診で痛みなどの症状の有無を確認したうえで、視力検査が行われるのが一般的です。視力検査では、1.0以上の視力があるかを確認します。通常、視力が1.0以上であれば、大きな異常がみられる可能性は高くないとされています。

視力検査のほかに、眼の表面を顕微鏡で確認し、傷や炎症の有無や涙の状態などの確認が行われます。また、使用したレンズに対して汚れや破損の状態を確認することも定期検査では重要とされています。これらによって、普段の使用方法やケアの仕方の問題点が見つかった場合には、アドバイスを受けることもあります。

購入の段階では適していたレンズが、使用していくうちに目の状態が変わり、適さなくなってくる場合もあります。視力に変化が見られる場合には、眼に障害が出ていないか、コンタクトレンズの使用方法は適切かを確認し、必要があれば治療や指導が行われます。度数の切り換えなど、レンズの変更が推奨される場合にはその旨が提案されることもあるようです。

度数が合わないコンタクトを使うことによる影響は

度数が合わないコンタクトを使うことは、眼精疲労(がんせいひろう)を生じさせる大きな原因のひとつです。眼精疲労は、眼の痛みやかすみ眼、充血など眼に症状が出るだけでなく、頭痛や肩こりなど全身へも症状が現れ、休んでも疲労が十分に回復しない状態です。眼を酷使しつづけることが、その大きな原因になるといわれていますが、眼のピントが合わない状態のまま眼を使い続けることもまた、眼精疲労につながります。眼のみならず全身の健康のためにも、目の状態に適合する、度数の合ったコンタクトの処方を受け、購入・使用するようにしましょう。

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