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プール熱(咽頭結膜熱)の原因とは

更新日:2017/03/30 公開日:2017/03/27

プール熱(咽頭結膜熱)の基礎知識

プール熱(咽頭結膜熱)は発熱や咽頭炎などの症状で知られる感染症です。アデノウイルスと呼ばれるウイルスが原因とされています。こちらでは、プール熱(咽頭結膜熱)の原因や予防対策について、ドクター監修の記事でご紹介します。

プール熱(咽頭結膜熱)は発熱や咽頭炎、結膜炎などの症状で知られる感染症の一つです。感染力の強さが特徴的で、二次感染に注意が必要です。こちらでは、プール熱(咽頭結膜熱)の原因や感染経路、予防方法などについてご紹介します。

プール熱(咽頭結膜熱)の原因

プール熱の原因とされる病原体についてご紹介します。

プール熱(咽頭結膜熱)とは

プール熱はウイルス性の感染症です。主な症状として、のどの奥にある咽頭の炎症や結膜炎、そして発熱などがあげられ、正式には「咽頭結膜熱(いんとうけつまくねつ)」と呼ばれます。アデノウイルスにはプールで感染するケースもあるため、一般的には「プール熱」と呼ばれています。

原因はアデノウイルスへの感染

プール熱(咽頭結膜熱)の原因は、アデノウイルスと呼ばれる病原体への感染とされています。アデノウイルスには複数の種類があり、現在までに67以上もの型が発見されています。プール熱(咽頭結膜熱)の原因として知られるのは、このうち、3型と呼ばれる物です。他にも、4型、7型、11型などによる感染も報告されています。特にアデノウイルスの7型は小児に感染すると重篤な症状をもたらす場合があり、注意が必要です。

プール熱(咽頭結膜熱)の感染経路

プール熱(咽頭結膜熱)の原因とされる、アデノウイルスへの主な感染経路は以下の通りです。

飛沫感染

感染者の咳やくしゃみなどの飛沫に含まれるウイルスで感染します。

接触感染

感染者が使用したタオルや、手などに直に触れる事で感染します。

プールの水を介した感染も

ウイルスで汚染したプールの水を介して眼の結膜にウイルスが直接侵入するケースもあります。

プール熱(咽頭結膜熱)の主な症状

一般的に、プール熱(咽頭結膜熱)の潜伏期間は3~6日間といわれています。潜伏期間を経て、発熱、結膜炎、咽頭炎などを引き起こし、これらの症状が一週間ほど続くとされています。

主な症状は三つ

  • 発熱

プール熱(咽頭結膜熱)の症状は発熱で始まるケースが多いとされます。38~40度の高熱が現れ、これにともない、頭痛や腹痛、下痢などが現れる場合もあります。

  • 咽頭炎

咽頭とはのどの奥にある部位で、これが炎症を起こす事でのどの粘膜や扁桃腺が腫れたり痛んだりします。

  • 結膜炎

目やにが出る、目が赤く充血するなどの症状が現れます。

その他の症状

リンパ節の腫れや下痢、腹痛など胃腸炎の様な症状を引き起こすケースもあります。

注意すべき合併症

上述の症状は一般的に1~2週間程度で治まるとされています。しかし、症状が長期化し、次のような合併症につながるおそれもあります。

  • 中耳炎

一番多く見られる合併症とされています。一説によると、患者の約半数近くが中耳炎を併発するともいわれています。

  • アデノウイルス肺炎

アデノウイルスの7型による肺炎は、乳幼児がかかると重篤化しやすいといわれています。

  • その他

上記以外にも頻尿や血尿など膀胱炎の症状、心筋炎、ライ症候群などを引き起こすケースも一部で報告されています。

プール熱(咽頭結膜熱)の予防方法

プール熱(咽頭結膜熱)の予防のポイントについてご説明します。

ウイルスとの接触を避ける事が基本

プール熱(咽頭結膜熱)の原因は上述の通り、飛沫感染、接触感染、そしてプールを介したウイルスの直接侵入が原因とされています。これらへの対策が予防の基本となります。

  • 感染者との濃密な接触を避ける
  • 手洗いうがいの励行
  • プールに入る際は、前後にシャワーを使用する
  • 日ごろからタオルなどの共有を控える

小児の予防のポイント

プール熱(咽頭結膜熱)は1~5歳の幼児がかかりやすい事で知られています。流行時には幼児の手洗いうがいに加えて、手指の消毒を励行する事も予防になるとされています。手指を流水とせっけんで洗った後、90%エタノールで消毒する方法があります。アデノウイルスは糞便中にも排出されるため、大人が幼児のおむつを交換する際やトイレの補助をする際にも手洗い、うがいと消毒が必要です。また、食器や哺乳瓶などの器具に対しては煮沸消毒が有効といわれます。おもちゃやその他の器具の消毒には次亜塩素酸ソーダを用いる方法があります。

日ごろの予防対策と経過観察が重要

プール熱(咽頭結膜熱)は幼児の場合や基礎疾患を有する場合、肺炎や脳炎など深刻な症状につながるケースもあります。7型のアデノウイルスへの感染が重症化し易い事で知られていますが、年によって流行する型はさまざまです。また、通常の検査ではアデノウイルスの型までは特定されないため、プール熱(咽頭結膜熱)にかかったら注意深く経過観察する必要があると言えます。また、プール熱(咽頭結膜熱)は特に治療法がなく、対症療法が中心となります。このため、日ごろから手洗い、うがいなどの予防対策に取り組む事が重要視されています。

アデノウイルスへの飛沫感染・接触感染が原因とされるプール熱(咽頭結膜熱)は、予防対策が大切です。原因となるアデノウイルスを寄せ付けないよう、日ごろから手洗い、うがいなどの対策を徹底しましょう。