スキンケア大学 ヘルスケア大学 メンズスキンケア大学

プール熱(咽頭結膜熱)は大人でもうつるって本当?

更新日:2018/05/16 公開日:2017/03/27

プール熱(咽頭結膜熱)の基礎知識

発症する患者の大半が子供といわれている「プール熱(咽頭結膜熱)」ですが、感染力の高いウイルスのため大人も発症する可能性があります。大人はどのような経路で感染し、どのように対処すべきかなどをドクター監修の記事で紹介します。

夏期に大流行しやすく、冬期でも小流行するといわれている咽頭結膜熱(いんとうけつまくねつ)は、子供がプールを介して感染することがあるため「プール熱」といわれるようになりました。子供にかかりやすいといわれていますが、神奈川県衛生研究所によると21歳以上の発症が全体の約8%認められており、大人でも発症のリスクがある病気です。感染を未然に防ぐためにも知っておきたい感染経路や、大人が発症したときの症状などを詳しく見ていきましょう。

大人のプール熱(咽頭結膜熱)の症状

プール熱は急性ウイルス性感染症のひとつです。アデノウイルスというウイルスが原因で起こると考えられています。

アデノウイルスとは

アデノウイルスは血清型が複数あり、その種類によってさまざまな病変をもたらします。たとえば、呼吸器系の疾患の咽頭炎や扁桃炎(へんとうえん)、肺炎などです。ほかにも、胃腸炎をはじめとする消化器系の疾患や流行性角結膜炎の眼疾患、肝炎や脳炎などを引き起こします。咽頭結膜熱を起こしやすいといわれているのは、血清型の分類でいう3型です。

症状の特徴

子供がかかりやすいといわれていますが、大人でも発症する可能性のある病気で、夏期が流行しやすい時期と知られています。

  • 潜伏期間

感染してから発症するまでの潜伏期間は約5~7日あるといわれています。

  • 主な症状

症状は、大人と子供に症状の違いはないと考えられており、大人でも子供でも咽頭結膜熱という病名からわかるとおり「咽頭炎」「結膜炎」「発熱」が主症状とされています。これらに加え、咽頭炎によるのどの痛み、結膜炎による目の充血や眼痛、発熱による頭痛や食欲不振だけでなく、リンパが腫れたり、腹痛や下痢などの症状をともなったりすることがあります。

  • 重症化しやすいケース

多くの場合、発症してから3~5日程度症状が続くとされていますが、約1~2週間で改善に向かうといわれています。しかし、心肺機能や免疫機能の低下といった基礎疾患のある人や高齢の人は、アデノウイルスの血清型によっては呼吸障害や細菌の二次感染などを引き起こす可能性があり、重症化することもあるといわれています。これらに該当する方は、感染に注意しましょう。

大人が感染してしまう主なケース

子供の場合、感染者がプールに入ることで汚染された水を介してうつることがありますが、多くの場合が飛沫と接触による感染といわれています。プール熱に感染した人が咳やくしゃみをしたときに飛散する唾液や鼻水などになどにウイルスが含まれており、それを吸い込むことでうつったり、ウイルスが付着しているものや感染者に触れたりすることでウイルスが体内に侵入してしまうのです。

大人の場合は特に、プール熱に感染した子供の看病をすることで接触する機会が増えるため、看病から感染する事例がほとんどといわれています。看病の際には感染しないよう十分に注意しましょう。

プール熱になったら仕事は休む必要がある

子供の場合、プール熱は学校保健安全法の中で第二種伝染病に分類されており、主要症状が消退した後2日を経過するまで出席停止するよう定められています。伝染の可能性が低い病状であれば、出席してもよいとされることもありますが、病院でプール熱と診断されれば、医師から学校を休むよう指導されることが一般的です。登校の目安は、主な症状が改善されてから2日以上経過していることです。症状が現れている間や症状が治まって間もない場合は、出席停止とされています。

大人の場合、特に学校のような規定はありませんが、感染力の強いウイルスのため、仕事は休むのが無難です。そもそもプール熱は、感染拡大に注意が払われるべきとされる5類感染症定点把握疾患のひとつです。症状が現れている間は、感染を拡大させないためにも出勤だけでなく、病院への通院以外の外出は控えるようにしましょう。

大人のプール熱の予防方法

プール熱の原因であるアデノウイルスに有効とされる特別な治療法はないといわれており、諸症状をやわらげる治療がメインといわれています。つまり、感染を未然に防ぐことが大切なのです。

一般的な予防方法

感染者との密接な接触は控えましょう。また、感染者と接触していなくても、手のひらや指先を介してウイルスが運ばれるケースがあります。その他の感染症と同じで、せっけんによる手洗いやうがいを習慣化することで、体内にウイルスが侵入するのを防ぐ効果が期待できます。もし子供とプールに入ることがあれば、プール熱の原因ウイルスに汚染された水によって感染することもありますので、プール後にはしっかりとシャワーを浴びて、身体に付着したウイルスを洗い流しましょう。

家庭における予防のポイント

子供の看病によって大人もかかりやすいということから、接触した後にしっかりと手洗いやうがいをしてる人は少なくありません。しかし、家庭でプール熱の感染者を看病する場合、基本的な予防法以外にも注意しなければならないポイントがあります。

  • 感染者とものを共用しない

感染者とタオルや寝具などを共用すると、ものを介して感染してしまうケースがあります。症状が現れている間は、感染者が触れたり、身につけたりしたものを共用しないようにしましょう。

  • 感染者が触れた衣類と一緒に洗濯しない

洗濯をする際も、ウイルスが付着しているものと一緒に洗濯をすることでウイルスを広めてしまう可能性がありますので、分けて洗うようにしましょう。

  • 感染者の入浴は最後にする

感染者が入浴することで、洗い流し切れなかったウイルスによってお風呂のお湯が汚染されます。それに入ることで他の家族が感染してしまうことにつながるため、感染者の入浴は最後にしましょう。