スキンケア大学 ヘルスケア大学 メンズスキンケア大学

脱水症状とは

更新日:2017/04/25 公開日:2017/03/31

脱水症状の基礎知識

夏場に多い脱水症状ですが、他の季節でも水分補給の不足などにより引き起こされることがあります。のどが渇く以外にもさまざまなサインがある脱水症状について、原因や予防方法も含めた情報をドクター監修のもとお伝えします。

脱水症状とは、体内の水分やミネラルが不足することによって起こります。のどの渇きなど症状が出ることは多いものの、高齢者では自覚症状がない場合もあります。放置すると悪化して病院での処置が必要になることもあるため注意しましょう。ここでは、脱水症状の症状や原因、予防方法などについて説明します。

脱水症状とは

スポーツをしているときや、夏の暑い日に活動していると脱水症状が現れることがあります。脱水症状は、汗などによって体内の水分やミネラル、あるいはその両方が不足することで起こるものです。大量な発汗の他にも、下痢や嘔吐、利尿薬による尿量の増加などで脱水症状が現れることもあります。また、水分やミネラルを失うことに加えて、さまざまな理由から補給が追いつかないことも発症につながります。

脱水症状を引き起こす原因は大きく3種類に分けられ、体内の水分が不足する水欠乏性脱水、塩分が不足して体内のミネラルバランスが崩れるナトリウム欠乏性脱水、水分と塩分の両方が不足する混合性脱水があります。脱水の種類によって、原因と対処が異なります。

脱水症状の症状

汗をかくなどして、軽度の脱水状態になると唾液が少なくなり、のどの渇きが自覚症状として現れます。これは、体水分の不足によって脳の中枢が刺激されるためだとされています。なお、夏場に特に注意したいのが熱中症です。蒸し暑い環境で起こった脱水状態を放置すると、悪化して熱中症に陥るといわれます。

蒸し暑い環境でなくても、水分摂取の不足で脱水症状が起こることはあります。皮膚の乾きや弾力性の低下、ぼーっとする、食欲がない、疲れやすいなどの変化があれば脱水が疑われます。脱水がひどくなると、血液の循環量が不十分になり、各臓器や脳に酸素が行き届かなくなって機能低下を招きます。汗の量や尿量が減り、体に老廃物が溜まる他、めまいやだるさを覚えるといった症状も現れることがあります。

嘔吐や下痢によって脱水症状となると、体内のミネラルバランスが崩れることで頭痛、けいれんなどを起こすこともあります。

脱水症状の原因

脱水症状の原因は、水欠乏性脱水、ナトリウム欠乏性脱水、混合性脱水の3つにわけられます。それぞれについて、詳しく見てみましょう。

水欠乏性脱水

体内の水分が失われていて補給が追いつかない状態です。暑い環境で皮膚から水分が蒸発するといった不感蒸泄(ふかんじょうせつ)による水分喪失の他、水分の摂取不足、腎機能の低下などが原因となります。

水分の摂取不足は、高齢者や意識障害のある患者でよく見られます。高齢者ではのどの渇きや唾液の減少といった脱水症状の自覚が薄くなるといわれているため、水分補給が不足して脱水となるリスクが高いといえます。なお、飲み込むことがうまくできない場合にも摂取不足となることがあります。

腎機能の低下でも脱水症状が起こります。通常は、尿として排出する水分の量や尿の濃度を調節している腎臓ですが、尿崩症や腎不全などによって機能低下すると、普通よりも多くの水分を尿として排出してしまいます。その結果、体水分が不足して脱水状態となるわけです。

ナトリウム欠乏性脱水

嘔吐や大量の発汗などによって体液が失われると、胃液や汗といった体液中にイオンとして存在する電解質も失われます。切り傷や火傷の傷口から滲出液が多量に失われた場合も同様です。ミネラルバランスが崩れて、特にナトリウムが不足する結果、ナトリウム欠乏性脱水となります。

また、腎臓は体内のナトリウム量を調節する機能がありますが、この機能を阻害する疾患にかかるとナトリウム欠乏性脱水となります。主な疾患には副腎皮質不全(アジソン病)、急性腎不全、ナトリウム喪失性腎炎などがあります。この他に、腎動脈硬化や糖尿病性アシドーシスというものも、尿からのナトリウム排出を促します。

利尿薬を使用している場合も、尿とともにナトリウムが排出されます。もし、利尿薬を服用していて、なおかつ塩分の少ない食生活を送っている場合は、ナトリウムの補給が不足しているかもしれないため、ナトリウム欠乏性脱水に注意が必要でしょう。

混合性脱水

水分とナトリウムが同時に失われる状態です。一般的には、どちらか一方ばかりが失われるということはありませんが、混合性脱水に該当するケースが必然的に多くなるといえます。また、最初は水分欠乏性脱水であったり、ナトリウム欠乏性脱水であっても、体内の調節機構が不足した水分またはミネラルに合わせてもう一方を排出しバランスを取ろうとするため、結果的に混合性脱水になると可能性があります。混合性脱水は、嘔吐、下痢、糖尿病など以外に、手術や消化液の喪失によっても起こるとされます。

脱水症状の治療

軽度の脱水症状では、水分と塩分を補給することで回復が見込まれます。蒸し暑い環境で活動するときには、症状が出る前に水分補給をすることが肝心です。また、嘔吐したときなどは、水分を口から飲むことが難しいかもしれません。経口補水液などのような、水分とミネラルのバランスや浸透圧が整えられた飲料は吸収効率がよいため、これを少量ずつ含むなどの工夫が求められます。また、子供や高齢者、意識障害のある人などでは自覚症状を訴えない場合もあるため、周りの人が異変に気づいて対処することも重要です。

水分や塩分を補給しても症状の改善が見られない場合や、本人が水分を摂取できない状態には、病院での治療が必要となります。病院では脱水の原因に応じて、点滴による補液などが行われます。

脱水症状の予防

症状が出る前に予防することが大切です。汗をかくときには水だけを飲むのではなく、塩分も同時に補給することをおすすめします。市販のスポーツドリンクには、電解質のバランスが整っているうえに浸透圧が考慮されていて吸収効率のよいものが多く見られますから、予防や応急処置の際に利用するのも一つの手です。

子供や高齢者では、周囲の人がようすを見て水分摂取を促すことも有効と言えます。元気がない、ぐったりしている、反応がいつもより遅いなどは脱水のサインであることもあります。加えて、皮膚が乾燥していたり、弾力がなかったりするときには脱水の可能性が高まります。このような状態で、さらに食欲がないときは、食事から摂れる水分量が減りますから、特にこまめに水分を摂ってもらうことがすすめられます。