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ダニに刺されたときの症状とは

更新日:2017/10/26 公開日:2017/03/31

虫による皮膚疾患

小さなダニは布団やぬいぐるみ、畳の中など、私たちの身近にたくさん潜んでいます。そのため時には刺されることもあります。ダニに刺されたときの症状を種類ごとに分けてドクター監修のもとで解説していきます。

ダニに刺されたときに起きるさまざまな症状を紹介します。

ダニによる皮膚トラブルの症状

身体のいろいろな場所に小さな赤いブツブツができたとき、もしかすると、それはダニによる虫刺され「ダニ刺症(だにししょう)」かもしれません。皮膚トラブルを起こすダニの種類としては、室内ならイエダニ、野外ならマダニが考えられます。

ダニによる症状の見分け方や検査について

ダニの種類によって症状が異なります。

イエダニ

家の中にいることが多いダニです。イエダニは人を刺して吸血します。咬まれたときに、人の体内にダニの唾液成分が入り、体がアレルギー反応を起こします。症状は、赤み、腫れ、かゆみといったものです。寝ている間に刺されることも多く、原因の特定はあまりできません。ほかの虫刺されと同じようにステロイド外用薬を塗ることで治ります。

マダニ

野外で活動しているときに刺されることが多いマダニですが、刺されても自覚症状がほとんど無いと感じるのが特徴です。咬まれた場所が硬くなって、その周囲が赤みを帯びるようになります[1]。頭部やわき、臀部を刺されることが多く、数日から1週間ほどマダニが吸血をし、吸血し終わると脱落します。吸血中は無理に引き抜くと、口や頭などの一部が皮膚に残り、異物反応を起こしやすくなります。

ダニの症状への治療と対策ポイント

刺された、咬まれた、吸血された場合に対しては、ステロイド系の内服薬や塗り薬や、抗ヒスタミン薬の内服で治療は可能です[1]。しかし、症状をできるだけくり返さないためには、ダニ自体の駆除や刺されないための対策がポイントとなります。この治療法はダニアレルギーだけではなく、ハウスダストにも効果が期待できるとされています。

マダニ

できるだけマダニなどが生息していそうな場所には近づかないことがまず、予防の第一歩となります。もし、アウトドアなどで森林や草むら、やぶなどに立ち入る必要があるときは、虫よけスプレーを使い、服装は長袖、長ズボンで肌の露出を控えましょう。マダニの場合、皮膚にくっついているのを見つけた場合、無理に取り除くと皮膚にダニの一部が残ることがあるため、皮膚科で除去してもらいます。

イエダニ

イエダニは、ネズミに寄生しているため、ネズミの駆除が必要になります。

ダニとアレルギー

また、ダニアレルギーが原因で、鼻炎の症状を引き起こすことがあります。それを「ダニアレルギー性鼻炎」と言います[1]。治療法としては、抗ヒスタミン薬や抗ロイコトリエン薬の内服、ステロイド薬の鼻への噴霧などの薬物療法があります。さらに、舌下免疫療法(ぜっかめんえきりょうほう)という、アレルゲン(アレルギーの原因物質そのもの)を舌の下に投薬して、少しずつ身体をアレルゲンにならしていくという方法があります[2][3]。

ダニと関連した感染症

ライム病

ライム病は、スピロヘータ―と呼ばれる細菌に感染したマダニに刺されたときに、うつる病気です。感染した初期は、マダニにかまれた箇所を中心とした赤い発疹のほか、筋肉痛や発熱、悪寒などの症状などのインフルエンザのような症状が現れます。赤い発疹は数日~数週間続き、さらに病状が進行すると、心疾患や髄膜炎(ずいまくえん)などの症状を引き起こします。感染に関しては、血清や病原体の検出などから総合的に確認することとなります[5]。

ツツガムシ病

ツツガムシ病は、ダニの一種であるツツガムシによって感染する、リケッチアと呼ばれる病原体による感染症です。原因となっているツツガムシは、マダニと同様に、草むらや田んぼなど野外に生息するダニです。刺された初期の症状としてはかゆみも痛みもなく、気づきにくいのが特徴です。5~14日の潜伏期間の後に、39℃を超える高熱を出し、最悪の場合には亡くなってしまうこともあります。早期の治療により十分に回復が期待できる病気なので、病院で診察を受けるときには、今までの症状の経過や発症する前に行った場所などを説明できるとよいでしょう[6]。

参考文献

  1. [1]DermNet NZ. "Tick bites" New Zealand Dermatological Society
    https://www.dermnetnz.org/topics/tick-bites/(参照2017-10-16)
  2. [2]MedlinePlus. "Allergic rhinitis" NIH. https://medlineplus.gov/ency/article/000813.htm(参照2017-10-19)
  3. [3]デニス・L・カスパーほか編. ハリソン内科学 第5版. メディカル・サイエンス・インターナショナル 2016; 2173-2175, 2808-2810
  4. [4]牧原靖一郎ほか. 鼻アレルギー診療ガイドライン─通年性鼻炎と花粉症─. 岡山医学会雑誌 2015; 127: 55-57
  5. [5]川端 寛樹. "ライム病とは" 国立感染症研究所. https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/524-lyme.html (参照2017-10-10)
  6. [6]小川基彦. "ツツガムシ病とは" 国立感染症研究所. https://www.niid.go.jp/niid/ja/encycropedia/392-encyclopedia/436-tsutsugamushi.html(参照2017-10-10)

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