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ブヨ(ブユ)に刺されたときの対処

更新日:2019/08/26 公開日:2017/03/31

虫による皮膚疾患

ブヨ(ブユ)は、主に夏の朝や夕方に、野外で人を刺して血を吸うハエのような昆虫です。刺されると強いかゆみを持つ炎症ができることが多いです。詳しい症状や治療、予防法などについて、ドクター監修の記事で解説します。

ブヨ(ブユ)に刺される(咬まれる)と、強いかゆみが生じ、治りにくいことがあります。早期の正しい対処で慢性化を防ぐことができると考えられますので、症状や対処について知っておきましょう。

ブヨ(ブユ)とは

ブヨ(ブユ)は、体長が約2~7mmで、見た目はハエに似ています。人の血を吸って皮膚トラブルを起こす原因となることがあり、被害は夏の朝方や夕方の野外活動中に多く発生します。きれいな水質の渓流沿いや高原によくいます。家屋への侵入はしないといわれています。

ブヨ(ブユ)による皮膚トラブルの症状

ブヨ(ブユ)に刺されると、刺されている間に痛み、そのあとすぐはかゆみをほとんど感じないのが通常です。半日くらい経ってから刺された部分が赤く腫れ、次第に強いかゆみを生じるケースが多くみられます。皮膚トラブルが出やすい場所は、脛(すね)付近で、露出している場合に刺されることがあります。

また、搔き壊したりして長期間炎症が続くと、慢性化して「結節性痒疹(けっせつせいようしん)」と呼ばれる、硬いしこりと非常に強いかゆみが特徴の炎症になることがあります。

ブヨ(ブユ)に刺されると皮膚トラブルになる原因は、蚊に刺された時と同じく、虫の唾液によるアレルギー反応であると考えられています。しかし、蚊など他の虫に比べてブヨ(ブユ)に刺された場合に症状が長引くことが多い理由は、完全にはわかっていません。ひとつの説として、ブヨ(ブユ)は血を吸うときに、皮膚を刺すというより咬みちぎるので、症状が悪化しやすくかゆみが強い可能性があるあります。

ブヨ(ブユ)によるトラブルで注意すべきポイント

なかなか治らない場合には、慢性化して結節性痒疹になっているおそれがあります。また、海外では失明につながる感染症を起こす例があります。詳しく解説します。

結節性痒疹

かゆみが強いという特徴のため、かき続けてしまうことがありますが、長期間にわたると炎症が慢性的に起こる結節性痒疹になることがあります。かゆみがだんだん強くなり、夜も眠れないほどということもあります。大きさは数mmから数cmほどになります。

結節性痒疹になるとなかなか治りにくいといわれており、これを防ぐためにもかゆみが続くならば早めに医師に相談しましょう。

オンコセルカ症(河川盲目症)

ブヨ(ブユ)に刺されることでミクロフィラリアという回虫に感染し、かゆみや発疹が出るだけでなく、最終的には失明につながることもあるのがオンコセルカ症(河川盲目症)です。

熱帯地域やサハラより南のアフリカ南部でよく見られる感染症です。開発途上国の主な失明原因になっています。

ミクロフィラリアを体内に持つブヨに複数回刺されることで初めて症状が出ます。そのため、一時的に感染のみられる地区に立ち入ったとしても、ほとんど発症することはないと考えられています。

ブヨ(ブユ)によるトラブルの治療

蚊に刺されたときと異なり、病院での治療が強く勧められます。治療には炎症やかゆみを抑える薬を用います。炎症には比較的強めのステロイド外用薬を短期間塗って、炎症を抑えます。かゆみや腫れが強い場合は、抗ヒスタミン薬などのかゆみ止めの内服薬もあわせて処方されることがあります。

炎症が慢性化した結節性痒疹になっている場合も、ステロイドを塗る治療を行いますが、数ヶ月にわたる治療になることがあります。ステロイドを使用する期間が長くなるため、血管拡張などの副作用が出る場合もありますが、薬を中断すれば元に戻るとされています。治療をしない場合数年でも症状が持続することがあるとされています。

なお、アトピー性皮膚炎がある人は皮膚のバリア機能が弱いことから、重い感染症を招くおそれがあるため、早い段階で医師に相談しましょう。

ブヨ(ブユ)の予防方法

ブヨに刺されると、他の虫よりも治りにくいといわれています。まずは刺されないように予防することが大切です。

肌を露出しない

予防のためには、肌を露出せず、長袖長ズボンや厚手の靴下、靴などで皮膚を覆い守ることが有効といわれています。夏のレジャーにおいても、ブヨが生息する渓流や高原などに出かけるならば、暑くとも靴下と靴を着用することが重要です。

虫除け剤を使用

虫除けスプレーや携帯用蚊取りなどの忌避剤も、ある程度は効果があるとされています。ただし、その中でも代表的なディートという化合物には、子供に使う際には次のような注意が必要です。

・顔に使用しない

・生後6か月を過ぎてから使用する

・2歳未満の小児への使用は1日1回まで

・2〜11歳の小児への使用は1日3回まで

以上の注意を守って適切な使用を心がけましょう。

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