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頭に感染するシラミの原因と対処

更新日:2017/04/26 公開日:2017/03/31

虫による皮膚疾患

人間に寄生するシラミには数種類のものがありますが、頭ジラミは、近年では子供の感染者数が増加傾向にあります。ここでは、頭ジラミの感染経路や症状、治療法、予防法についてドクター監修の記事で詳しく解説していきます。

頭ジラミは頭髪に寄生するシラミで、近年では子供の集団感染が増加しています。特に保育施設などに通っている子供が感染して家庭へ持ち込むケースが多く、気づいた時には頭髪にびっしりと卵が産み付けられている場合もあります。ここでは、頭ジラミの感染経路や症状、治療法、予防法について詳しく解説していきます。

頭に感染する頭ジラミとは

人間に寄生するシラミには、コロモジラミ、頭ジラミ、ケジラミがあります。その中でも、人間の髪の毛に寄生する頭ジラミは、近年では子供への感染が増加しています。頭ジラミは皮膚ではなく、髪の毛の頭皮に近い部分に卵を産み、吸血を行いながら寄生します。

頭ジラミはニッツ(卵)、若虫(わかむし)、成虫の3つの段階で成長していきます。以下にそれぞれの生態について解説します。

ニッツ(卵)

髪の毛の頭皮に近い根元部分に強く付着しており、8~9日程度で孵化します。糸の結び目ほどの大きさで、黄色~白色をしているため、フケやケアスプレーの飛沫などと間違われる場合があります。

若虫

ニッツから孵化した状態です。形態は成虫とほぼ同じですが、大きさは成虫より小さく、約1mm程度です。吸血をしながら成長し、2~3週間で3回脱皮をくりかえして成虫となります。

成虫

若虫が約2~3mm程度まで成長した状態です。体色は黄褐色~灰白色をしており、6本の足の先についた爪で髪に強く付着しています。吸血をすることで30~90日ほど生きることができますが、人間から離れると1~2日で死にます。人間の髪の毛に付着している間に、1日あたり6個程度の卵を産みます。

頭ジラミが感染する場合

頭ジラミは飛んだり跳ねたりすることがなく、頭ジラミが生息している人間の頭と接触することにより感染するといわれています。そのため、保育園や幼稚園などの保育施設に通う未就学児のいる家庭でみられることが多い傾向にあります。以下に主な感染ルートの例をあげます。

  • 帽子、ヘアゴム、ヘアブラシなどの貸し借り
  • 枕、ベッド、シーツなどの共有
  • 保育施設での集団昼寝
  • 密集して遊ぶことなどによる接触

なお、頭ジラミは水中において、髪の毛により強固にしがみつく習性があるため、風呂やプールなどの水場では感染することは無いといわれています。

頭ジラミによる症状

頭ジラミによる症状には以下のようなものがあります。

  • 髪の毛がむずつく

2~3mm程度の成虫が髪の毛を這い回ることにより、髪の毛の中で何かが動いているようにむずむずと感じる場合があります。

  • 頭皮のかゆみ

かゆみの原因はアレルギー(免疫)反応です。頭ジラミは、吸血をする際に皮膚を咬み、そこからタンパク質が含まれた唾液を注入します。タンパク質が含まれた唾液は人間の体内で異物として認識され、人間が持つ抗体で体外へ排除しようとする身体の働きによりでアレルギー反応を起こします。初期では抗体が無いため、アレルギー反応による症状がみられない傾向にありますが、頭ジラミの数が増加してくると抗体ができてかゆみを発症します。

  • ストレス、不眠

頭ジラミは暗くなると活動が活発になる傾向があります。髪の毛がむずつくことによる不快感やアレルギー反応によるかゆみなどにより、睡眠の質が低下したり、ストレスの原因となったりする場合があります。

  • 頭皮の痛み

アレルギー反応により頭皮を掻いてしまうことで、皮膚を傷つけてしまい痛みを生じる場合があります。また、皮膚の傷ついた部分から細菌に感染してしまうケースもあります。

頭ジラミの治療

皮膚科を受診することで、頭ジラミに感染しているか判断をしてもらうことは可能です。しかし、頭ジラミに感染していた場合でも基本的に病院では治療や薬剤の処方を行っていないため、以下のような対策が必要となります。

薬剤による駆除

市販のものではスミスリンが含まれている駆除用のシャンプーやパウダーがあります。スミスリンは蚊取り線香などにも用いられているピレスロイド系の殺虫剤です。卵には効果が見られないため、卵が孵化する2~3日間隔で3~4回使用するにより駆除が可能とされています。ただし、薬剤の使用により別の症状を発症する場合があるため、用法、用量を厳守して使用することが重要です。

頭ジラミ用すき櫛(くし)による駆除

寄生している頭ジラミが多い場合は、頭ジラミ駆除専用のすき櫛を使用することで効率よく駆除することが可能です。毎日入浴時や寝る前に使用することで、数日で駆除できる場合があります。しかし、小さい卵は櫛の目に引っかからずそのまま残ってしまう場合もあるため注意が必要です。1週間ほど続けても改善が見られない場合には、新たに頭ジラミに感染している可能性があるため、家族間で枕、シーツ、タオル、ヘアブラシなどを共同で使用していないか見直す必要があります。

寝具・下着・洋服などの消毒

頭ジラミの成虫、卵は温水に浸けることでほぼ完全に死にます。消毒したい寝具や下着、洋服などを60℃の温水に5分間浸しましょう。

頭ジラミの予防

家族が頭ジラミに感染した場合には感染を広げないために以下のような予防方法があります。

  • 寝具、タオル類、帽子、ヘアブラシを共同で使用しない
  • こまめに掃除機をかける
  • 可能であれば寝室を分ける
  • 感染者以外の者に症状がみられない場合でも、感染していないか頭髪を確認する
  • 毎日の洗髪をしっかりと行う

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