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耳鳴りの音の種類とは

更新日:2018/05/15 公開日:2017/03/31

耳鳴りの症状・原因

耳鳴りはほとんどの場合は本人にしか自覚できない症状であるため、鳴っている音を直接ドクターに聞いてもらうことは難しそうです。耳鳴りの音にはどのような種類があり、可能性としてなにが原因だと考えられるのか、ドクター監修の記事で解説します。

耳鳴りには、さまざまな聞こえ方があるといわれています。耳鳴りの音の種類にはどのようなものがあり、原因としてどのようなものが考えられるのか、解説していきます。それぞれに対する主な治療法についてもみていきましょう。

耳鳴りとは

耳鳴りとは、周りには実際に音が存在しないにもかかわらず、耳の中や頭のなかで音を感じている状態のことを言います。耳鳴りの音として、どのような音が聞かれるかは人によってさまざまとされます。また、同じ人であってもその状態によって、耳鳴りの聞こえ方が異なることがしばしばみられるともいわれています。

耳鳴りには、自覚的耳鳴(じかくてきじめい)と呼ばれるものと、他覚的耳鳴(たかくてきじめい)と呼ばれるものとに分類されます。耳鳴りは、医学的には耳鳴と呼ばれます。患者の耳のあたりに聴診器を当てるなどしてほかの人にも聞くことができる他覚的耳鳴が起こる場合もまれにありますが、耳鳴りのほとんどは、その人本人だけにしか聞こえない自覚的耳鳴です。

ある調査によると、耳鳴りの症状を覚えた経験のある人は人口のおよそ2割におよび、症状が強く、日常生活に苦痛を覚えるほどの耳鳴りが起こっている人の割合は7%ほどといわれています。また、耳鳴りによって不眠の症状が出ている人の割合もほぼ同じくらいだと報告されています。

耳鳴りの音の種類

前記のとおり、耳鳴りで聞かれる音は人によってさまざまだとされますが、耳鳴りの種類によっても聞こえる音に傾向がみられるようです。耳鳴りの種類ごとに、聞かれることが多い典型的な音の特徴をあげます。

音の数からみた耳鳴りの種類

耳鳴りで聞こえる音は、いくつの音が聞こえているかによって次の2つに分類されます。

●単音性の耳鳴り

耳鳴りに1つの音が聞こえるもの。

●雑音性の耳鳴り

いくつかの音がまざっているように聞こえるもの。

音の高さからみた耳鳴りの種類

耳鳴りで聞こえる音には、「キーン」という甲高い音もあれば、「ブーン」という低い音もあります。聞こえる音の高さによって、次の2つに分類されています。

●高音性の耳鳴り

「キーン」「ピー」など、金属音や電子音のような高音が聞こえます。高音性の耳鳴りは、音がある程度の長さで持続して聞こえるという特徴があります。また、耳をふさいだときに耳鳴りの音が大きく聞こえるというのも高音性の耳鳴りの特徴です。

●低音性の耳鳴り

「ブーン」「ボー」「ゴー」などの低い音が聞こえ、耳がつまったような感じをともないます。

耳鳴りの種類別の原因

耳鳴りはさまざまな音の聞こえ方がありますが、なかには原因疾患が推察できるような特徴的な音もあるといわれています。どのような音が聞こえるとき、可能性としてどのようなものが原因だと考えられるかを説明します。

「キーン」「ピー」などの高い音

高音性の耳鳴りは、内耳の障害が原因である可能性が考えられます。高音の耳鳴りがするのは、内耳の中にある有毛細胞という感覚細胞のうち、高音域の音を感知するものに異常が生じたためで、たとえば老人性難聴や騒音性難聴などの場合に高音の耳鳴りが聞かれることがあるといわれています。

「ボー」「ブー」などの低い音

低音声耳鳴りは、中耳の異常が原因である可能性が考えられます。中耳炎のほかにメニエール病などが原因疾患の候補としてあげられますが、精神的な疾患やストレスなどによっても生じる場合があるといわれています。また、気圧の変化などでも起こる可能性があります。

「ガサガサ」する音

耳の中で「ガサガサ」とした音が聞こえることがあります。この場合、異物が耳の中に入っている可能性が考えられます。耳の穴(外耳道)に髪の毛などの異物が入ったり、耳垢がついていたりして、それが鼓膜に触れている場合にそのような耳鳴りのような音が生じる可能性があります。

「パタパタ」「ポコポコ」するような音や感覚

耳の奥、鼓膜のあたりで「パタパタ」「ポコポコ」した音や感覚が生じることがあります。耳管狭窄症もしくは耳管開放症の可能性が考えられます。また、もうひとつ可能性が考えられるのは、疲労による鼓膜張筋の痙攣です。内耳にある鼓膜張筋が痙攣することで鼓膜が振動し、それが耳鳴りと鳴って聞こえる場合があるといわれています。

「ドクッ、ドクッ」と拍動するような音

「ドクッ、ドクッ」「ドクン、ドクン」という脈のような耳鳴りが聞こえる場合には、3つの可能性が考えられます。1つ目は、中耳炎や耳管狭窄症などの疾患によって鼓膜の奥で気圧の低下がみられるもので、耳鳴りの音と自分の脈とが一致している場合にはその可能性が高いと考えられます。そして、2つ目には血管性の疾患で現れた症状である可能性が、3つ目には貧血による可能性が考えられるとされます。

耳鳴りの治療法

耳鳴りの治療で用いられる方法は、その耳鳴りがどのような原因によって生じているものかによって異なります。主な治療法は次のとおりです。

薬物療法

血液循環剤や代謝賦活剤、抗うつ剤などの投与が行われます。また、耳鳴りにともなって不眠があるときには睡眠導入剤などの睡眠剤が、頸部や肩部にコリや強い緊張があるときには筋弛緩剤などが投与される場合もあります。

音響療法

補聴器を装用して聴力の回復をはかったり、人工的な音で耳鳴りの音を紛らわせ、相対的に耳鳴りの音を感じにくくしたりする治療が行われます。

心理療法

心身両面でリラックスした状態をつくり出すための自律訓練法や、耳鳴りに対する不安を緩和するなどの目的でカウンセリングが行われることがあります。

これらの治療法が症状に応じて用いられています。いずれかひとつではなく、複数のものを組み合わせて治療に用いることが多いようです。以下に、耳鳴りの音の種類ごとにとられることが多い治療法をあげます。

高音性の耳鳴りが聞かれることが多い内耳の障害、なかでも老人性難聴などのように慢性的な聴力障害がある場合には、補聴器の装用などによる聴力の回復をはかる治療をすることが多くあります。低音性の耳鳴りに対しては、原因となる疾患がある場合にはその治療を、また、精神的な疾患やストレスなどの影響が考えられる場合には心理療法が用いられることがあります。

「ドクッ、ドクッ」と拍動するような音が聞こえる耳鳴りに対しては、原因が中耳炎などの場合には耳管や鼻の治療を行います。また、脳神経外科などとも連携をとりながらMRIやCTで検査し、耳の周辺や頭部に動脈瘤などの異常がないかを確認する場合もあります。そのうえで、血管性の疾患が疑われる場合には、その治療が優先されます。

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