スキンケア大学 ヘルスケア大学 メンズスキンケア大学

背中の湿疹の原因とは

更新日:2018/02/07 公開日:2017/04/30

湿疹・皮膚炎

湿疹は誰にでも現れる可能性のある皮膚の症状の一つです。背中に湿疹が現れてしまった場合は、どのような原因が考えられるのでしょうか。ドクター監修の記事で、背中に見られる湿疹についてご紹介します。

湿疹とは

湿疹は、かゆみをともなう、赤い斑点やブツブツが現れる皮膚の症状です。カサカサと皮が剥ける症状を伴うこともあります。掻き壊すと、小さな水ぶくれや、じゅくじゅくとした状態になったり、治療せずに症状を繰り返すと、硬くなったりひび割れたりすすることもあります。

湿疹にはさまざまな種類があり、発症の原因も外部要因や、体内の要因などがあります。

背中に出やすい湿疹

背中に出やすい湿疹には、アトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎、貨幣状湿疹が考えられます。

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎は皮膚のバリアの働きが低下して起こる皮膚病です。体質が関係しており、外部からの刺激の影響を受けやすくなってしまいます。食品や薬物などによるアレルギー反応も、起きやすくなります[1][2][3]。

治療にあたっては、ステロイド外用薬で炎症を抑え、抗ヒスタミン薬でかゆみをおさえます。アトピー性皮膚炎を悪化させるアレルギー原因物質や、刺激物に接触しないようにすることも大切です。

脂漏性湿疹

皮脂の分泌の多い脂漏部位に生じる湿疹で、毛穴から始まり、徐々に赤みとカサカサ(鱗屑・りんせつ)が広がっていくのが特徴です。皮脂をしっかり落とすように背中をきちんと洗い、ステロイドを外用し、ビタミンB2、B6の内服を併用します。皮脂量が多く、ニキビが出やすい肌質の人に出やすく、成人男性に多い湿疹です。

貨幣状湿疹

円形や楕円状の貨幣のような湿疹が出てくるものです。原因不明ですが、体幹や腕、脚に好発します。20代から30代に多く、冬季に生じやすいことが特徴です[3]。

治療内容は、基本的にアトピー性皮膚炎と同じ薬剤を使います。ステロイド外用薬と、抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬で炎症やかゆみをおさえます。

皮脂欠乏性皮膚炎

皮膚が乾燥することによって発生する皮膚炎です。皮膚は年を重ねるごとに水分が無くなり、かゆみが発生しやすくなります。かゆみは乾燥している肌に現れやすく、冬季は背中にもかゆみが出ることがあります。また、年配の人でなくても、肌が乾燥しがちの人は皮脂欠乏性皮膚炎になりやすいといわれています。

乾燥が原因の病気なので、治療は保湿が中心となります。保湿剤を使い外部の刺激を避けるようにするほか、過度な入浴や刺激性の強い石鹸による皮膚の過度な洗浄を避けることが、効果的です[3]。掻き壊して湿疹の症状が強い場合は他の湿疹と同様、ステロイドを短期間外用します。

接触性皮膚炎

接触性皮膚炎は、植物や化学物質、金属などに触れることで起こるかぶれや発疹です。原因となる物質に初めて接触した時には通常生じず、その物質に対して抗体が出来ると、2回目以降の接触では、アレルギー反応が起きます。他の湿疹より症状が重症なことが多いです。

こちらも炎症にはステロイド外用薬を使い、かゆみには抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬を用います。原因となる物質を突き止め、接触を完全に避けることが大切です。

ただの湿疹と思ってはいけない「帯状疱疹」

痛みと赤みが見られ、一見湿疹のように思えるのが「帯状疱疹」です。見た目は赤みと小さな水疱ですが、チクチクピリピリ痛いことが特徴です。早期治療を行わないと、重症化し入院が必要になります。また、後遺症が残りやすいので、帯状疱疹の可能性がある病変が確認できたら皮膚科専門医を受診をしましょう。ウイルス薬の内服や点滴治療を受けることで、皮膚症状が完治した後にも残る神経痛(帯状疱疹後神経痛:たいじょうほうしんごしんけいつう)の発症リスクを減らせます。

参考文献

  1. [1]DermNet NZ. "Dermatitis" New Zealand Dermatological Society.
    https://www.dermnetnz.org/topics/dermatitis/ (参照2017-10-16)
  2. [2]DermNet NZ. "Causes of atopic dermatitis" New Zealand Dermatological Society.
    https://www.dermnetnz.org/topics/causes-of-atopic-dermatitis/ (参照2017-10-16)
  3. [3]デニス・L・カスパーほか編. ハ リソン内科学 第5版. メディカル・サイエンス・インターナショナル. 2016; 352, 370-375, 2167-2171

今すぐ読みたい

ヘルスケア本