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イボ痔とは

更新日:2017/04/09 公開日:2017/04/09

痔核の基礎知識

痔には種類があり、それぞれ特徴や症状も異なります。その中の「イボ痔」は、症状の段階によっては医師による生活指導で改善できるものから、手術が必要になるものまである痔です。ドクター監修のもと、イボ痔について詳しく解説します。

肛門のトラブルである痔は患部がデリケートな部位にあるため、悩みとして打ち明けづらいかもしれません。しかし、的確な治療を受けることが早期改善にとってはもっとも重要です。自覚症状を感じたら医師に相談してみましょう。

イボ痔とは

イボ痔は大きく分けて、内痔核と外痔核の2種類があります。痔核とは肛門のまわりにある静脈瘤(じょうみゃくりゅう)のことです。その形がイボに似ていることから、痔核がある痔のことをイボ痔とも呼びます。肛門粘膜と肛門括約筋のあいだと肛門上皮と肛門括約筋のあいだには、静脈叢(じょうみゃくそう)というものがあります。静脈叢はたくさんの毛細血管や静脈、筋線維が密集して、便やおならが漏れ出ないためのクッションの働きをもっています。

しかし、肛門に刺激や負担がかかることが重なると、動静脈叢の血管が切れてしまったり、血流が滞ってうっ血したりすることがあります。その結果、痔核が発生し、発生する箇所によって内痔核か外痔核か判断されるのです。

内痔核

肛門内にある歯状線より奥にできた痔核を内痔核と言います。痔核が発生しても痛みを感じることはあまりなく、排便時の出血や痔核の脱出によって発見されることが多いです。また、内痔核には症状の進行状況を表すステージがあります。

●I度:排便時に出血し、痔核の脱出はない

痔核自体が未熟な状態で、ブヨブヨしていることが多いです。排便時の便が痔核にぶつかった衝撃で、痔核の粘膜が傷ついて出血することがあります。出血の状態は、少量のものから一時的に勢いのある出血量までとさまざまです。大半の場合、出血は排便後におさまります。

●II度:排便時に痔核が脱出し、自然に肛門内に戻る

排便時のいきみで、痔核が肛門の外に出てきます。しかし、排便後は自然に肛門内に戻り、出血量I度よりは少ないことがあります。

●III度:排便時に痔核が脱出し、指で押さないと肛門に戻らない

痔核が脱出して、自然に戻らない場合がこのステージに該当します。指で押しもどす際に出血することがあり、戻し方によっては痔核の一部が脱出したままの状態になってしまうこともあるので注意が必要です。また、排便時だけに限らず、重い荷物を運んでいるときに発生することもあります。

●IV度:常に痔核が脱出している

痔核を押し戻しても、脱出してしまう状態です。また、痔核の数が1つに限らず、複数存在する場合もあります。

外痔核

歯状線より手前にできた痔核を外痔核と言います。肛門の入り口周辺の動静脈叢の炎症や血栓の発生によって、外痔核ができるとされています。豆粒くらいのしこりが見られることが多く、排便時に限らず、下半身に力がかかることで痛みを感じることもあります。

イボ痔の症状

内痔核と外痔核それぞれに見られる症状は以下のとおりです。

内痔核

●トイレに行く回数が増えた

●排便時に痛みはないが、出血する

●肛門の周辺に血が付着していることがある

●排便時に肛門がむずがゆくなり、イボのようなものが飛び出てきた

●肛門に何かがぶら下がっているような感じがする

●残便感がある

外痔核

●排便時でなくても、肛門周辺が腫れて痛む

●肛門のまわりが痛み、しこりのようなものができている

イボ痔の原因

便秘がちでトイレにいる時間が長い

便秘がちの人は自然排便が難しいため、排便するために強くいきむことがあります。しかし、肛門に負担がかかることで周辺の血管がうっ血することがあるため、痔になりやすくなってしまいます。

長時間同じ姿勢でいる

車の運転やオフィスワーク、楽器の演奏など長時間座っている時間が長い人は、肛門に負担がかかりやすいので、痔になりやすいようです。

香辛料やアルコールの摂取

香辛料の中でも特にからいとうがらしは体内で吸収されることが少なく、便とともに排出されることがあります。その際に肛門への刺激となって、痔になりやすくなるのです。また、アルコールの過剰摂取は下痢を誘引することがあり、下痢自体も肛門への負担となります。

イボ痔の治療

イボ痔の治療方法はさまざまあり、悪化具合によって適切な処置が選択されます。

生活療法

生活習慣の改善による治療方法です。医師の指導のもとで行うことが多く、ポイントなる項目は後述されています。

薬物療法

初期のステージであれば、薬物療法でイボ痔が改善されることがあります。内服薬、座薬、塗り薬などあるため、医師の診断の後に治療に相応しい薬を使うことになります。

ジオン注射

イボ痔にもっとも効果的といわれている治療法です。体内に硬化剤を注入して、ぶら下がっている内痔核を凝固させます。これによって、痔核の脱出を抑制することが期待されます。

切開手術

痔核自体とその周辺の皮膚を切除する手術です。日帰りが可能ですが、外痔核の手術の場合は、術後に痛みを感じることがあります。

イボ痔の予防

生活習慣に取り入れられる、痔の予防ポイントは以下のとおりです。

●便意を感じたら、我慢しないでトイレに行く

●便座に長時間腰かけない(トイレで新聞や本を読まない)

●運動の習慣を作り、腸の働きを活発化させる

●水分と食物繊維を多く含む食品を食べる

●極端な食事制限によるダイエットは避ける

●香辛料、アルコールの摂取量を見直す

●入浴時は肛門を入念に洗う

●シャワーのみでなく、湯船に浸かって全身とともに肛門を温める

●シャワートイレを利用して、排便後は温水で肛門を洗う

●長時間座ることを避ける

●ストレスや疲労を溜めないようにする

●体を冷えから守る

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