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紫外線が原因で起こる光接触皮膚炎とは

更新日:2017.09.27
公開日:2017.03.31
ドクター画像
この記事の監修者
品川スキンクリニック池袋院 院長 神林由香

光接触皮膚炎は日光など紫外線によって発症する皮膚症状ですが、金属や湿布薬など皮膚に付着した科学物質にも原因であると考えられています。ドクター監修のもと、光接触皮膚炎はどのような症状なのか、原因と治療法も含めて解説します。

光接触皮膚炎とは、紫外線などが原因で発症する皮膚症状のひとつです。しかし、金属など化学物質にも影響を受けるともいわれています。光接触皮膚炎を発症したら、どのように対処すればいいのか見てみましょう。

光接触皮膚炎とは

光接触皮膚炎は、化学物質や紫外線などが関係して皮膚炎を起こしているといわれています。具体的には、なんらかの状況によって皮膚に化学物質が触れてアレルギー反応を起こし、さらに太陽から降り注ぐ紫外線を浴びることで症状が現れると考えられています。化学物質とは、主に金属、化粧品・香水、革製品などさまざまです。たとえば、湿布を貼った跡の場所に日光があたると症状が現れるケースなどがあります。

化学物質が触れアレルギー反応を起こす皮膚炎を「接触性皮膚炎」といいますが、金属アレルギーなどを持つ人に現れることが多いといわれています。一方で、紫外線によって皮膚炎が起こることを「日光皮膚炎」といいます。

光接触皮膚炎の症状

紫外線などの光毒性によって発生した光接触皮膚炎は、紫外線を浴びただけで皮疹が発生します。一方、光アレルギー性によって発生した光接触皮膚炎は、症状が進むと皮疹だけでなく赤みを帯びた腫れ、強いかゆみ、水ぶくれなどといった皮膚症状も現れるようになっていきます。なお、光毒性と光アレルギー性は病気としては異なるものとされています。

光接触皮膚炎の原因

光接触皮膚炎の原因として考えられるのは、化学物質や太陽から降り注ぐ紫外線といわれています。この2点について詳しく解説していきます。

化学物質

金属、化粧品、湿布薬などが該当し、場合によっては革製品なども含まれます。

  • 金属

金属アレルギーを持っている人は、金属と汗などの体液でアレルギー反応を起こし、かゆみや発疹、さらに水ぶくれなどが現れるとされています。

金属は、生活に必要不可欠で、とくにアクセサリー類や腕時計などを普段から身に着けている人は数多くいるでしょう。しかし、金属アレルギーの人は、金属製のアクセサリーや腕時計を利用することができないうえ、ベルトを装着する際はその金具に触れないようにすることが求められます。

  • 化粧品

化粧品の種類は多く、とくに刺激の強い化粧品と刺激の弱い化粧品があります。光接触皮膚炎が起こるメカニズムはさまざまで、中には肌に合わない化粧品というものがあるでしょう。したがって、可能であればテスターなどで試して使用し、すこしでも異常が見られたら控えるようにしてください。

  • 湿布薬

腰痛や筋肉痛などに対して湿布薬を使うケースは多いと思います。なぜ、湿布薬が光接触皮膚炎の原因になるかというと、湿布薬をはがした後の部位に紫外線があたると、光接触皮膚炎が発症することがあるからです。湿布薬の使い道は腰だけとは限らず、紫外線が当たりやすい肩や足、首筋などに貼ることもあるため、このような部位に湿布薬を貼るときは注意しましょう。

紫外線

先ほど説明しましたが、光接触皮膚炎には原因別に大きく分けて2種類が存在します。光毒性と光アレルギー性です。光毒性は、皮膚に付着した化学物質に紫外線があたって反応を起こし、活性酸素が発生して皮膚にダメージを与えるため症状が現れると考えられています。一方、光アレルギー性については免疫反応によって症状が現れるものです。つまり、どちらも紫外線が主な原因と考えていいでしょう。

光接触皮膚炎の治療

治療方法は、主にステロイド外用薬を用いた薬物療法が行われることが多いようです。症状を観察しつつ、抗ヒスタミン剤と抗アレルギー剤などの内服薬も併用されることがあります。特に症状が悪化した場合は、ステロイド内服薬を使用することもあります。

まず、治療の前に検査が行われます。検査方法の内容は、主に光パッチテストが実施されるようです。光パッチテストの内容ですが、最初に絆創膏を貼って長時間そのままにしておきます。一定時間が経過したら絆創膏をはがし、その部位に紫外線を照射して観察し、その部位が赤く変色したら光接触皮膚炎とチェックされるようです。

光接触皮膚炎の予防

紫外線が主な原因となっているため、紫外線対策が重要なポイントといえるでしょう。特に、夏の時期は、紫外線の量が増しているため要注意です。主な対策は、長袖長ズボンを着用することや日除け用の帽子や日傘の使用、日焼け止めクリームとUVカット化粧品の使用などがあげられます。夏に、長袖長ズボンを着用して外出する際は、脱水症状を起こさないよう必ず水やスポーツドリンクなどを携帯しましょう。

日焼け止めクリームには顔用と身体用があります。顔用、身体用と使い分けて、露出する部位を積極的にケアしましょう。普段から化粧をする人は、UVカット化粧品を併用してもいいでしょう。

また、外出する際は、できるだけ金属を身につけないようにしましょう。湿布を使用した人は、貼っていた場所に紫外線が当たらないように注意してください。光接触皮膚炎は、一度改善されても、紫外線によって再発する可能性があるため注意が必要です。

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