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やけどの初期治療と薬について

更新日:2017/04/09 公開日:2017/03/31

重度のやけどをしてしまった場合は入院治療が必要ですが、軽度の場合、まずは流水で痛みが引くまで冷やすことが大切です。そしてその後は皮膚の本来持っている治癒力で自然に治癒していきます。しかし、やけどの程度によっては、治癒力を補うための薬が必要になってきます。ここでは、やけどに使われる薬の種類やその効果について、詳しくご紹介していきます。

やけどの分類

やけどには、その症状の深さなどによって4種類に分類されます。「1度熱傷」は比較的軽く、数日で赤みや痛みが引いていくものを言います。「浅達性(せんたつせい)2度熱傷」は、水ぶくれができるが跡は残りにくく、普通なら1~2週間で改善されていきます。次に「深達性(しんたつせい)2度熱傷」は、水ぶくれの底の部分が白く変色し、やけどの跡も残りやすいようです。また、完治に3~4週間ほどかかるとされています。「3度熱傷」になると皮膚が壊死するため白色や茶色に変色してしまい、ひどい時は黒く炭化してしまうこともあります。水ぶくれも痛みもありませんが、赤く盛り上がった状態で傷跡が残る場合があります。完治するまでに数か月がかかるといわれています。

この赤く盛り上がった状態を肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)やケロイドと言います。肥厚性瘢痕は範囲が傷口に限られますが、ケロイドはその周辺まで範囲が広がっていきます。

やけどの治療に用いられる外用薬

やけどを治すことに特化した外用薬は、現在のところありません。そのため、やけどに限らず皮膚の損傷を修復するための薬を使います。また、傷口が乾燥していたら、薬の効果が薄れてしまうといわれていますので、しっかりとした保湿と、保護をする必要があります。そのようなときには、保湿のためにワセリンがベースとなった軟膏を厚めに塗布することも推奨されています。

ステロイド剤

やけどなどに使われる薬として、炎症を抑える効果があるといわれているステロイド剤があります。外用のステロイド剤には軟膏やテープ剤がありますが、皮膚への吸収率がよいテープ剤がよく使われています。主に範囲が限られている肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)に使うことが多く、範囲が広がっているケロイドの場合は直接患部に注射することが推奨されています。1度熱傷では、炎症が起きることを予防するために軟膏のステロイド剤が使われることもあります。

ヘパリン類似物質

ヘパリン類似物質には、保湿、血行促進、抗炎症作用などの効果があるとされています。即効性はありませんが、徐々にやけどの跡を改善していきます。こちらは皮膚の傷が治癒してから塗布します。最近では市販の薬も販売されています。

トラフェルミン

トラフェルミンは、傷の治癒を促進するbFGF(塩基性線維芽細胞増殖因子・えんきせいせんいがさいぼうぞうしょくいんし)が主成分です。スプレー式のトラフェルミンを使用することで、やけどの傷跡が軽くなるといわれています。

シリコンジェルシート

傷跡を圧迫することで、赤く盛り上がってしまう部分を小さく抑えることができるといわれています。以前は絆創膏やサポーターなどが使われていましたが、最近では保湿も兼ねたシリコンジェルシートが使われることが多くなってきているようです。

ビタミンC配合の化粧品

紫外線を浴びることで肌を乾燥させてしまったり、やけどの跡が色素沈着を起こしてしまったりすることがあります。紫外線から肌を守るためにUV効果のある衣類を着ることも大切です。ビタミンCは紫外線による色素沈着を抑える働きをしてくれます。ビタミンCの配合された化粧品などを使うこともよいでしょう。

やけどの治療に用いられる内服薬

トラニラストは本来、アレルギー性鼻炎やアトピー性皮膚炎などに使われています。しかし、トラニラストには肥満細胞から放出されるヒスタミンなどのアレルギー性物質を抑制したり、線維芽細胞(せんいがさいぼう)で生成されるコラーゲンの過剰な分泌を抑制したりする働きがあるといわれています。そのため、肥厚性瘢痕やケロイドの改善に使われています。

やけどの治療に用いられる注射

ステロイド剤を直接注射する治療法です。ただし、色素沈着や皮膚の委縮といった副作用がでることがあるので、注意が必要です。傷口の範囲だけ赤く盛り上がる肥厚性瘢痕よりも、周辺にまで盛り上がりが広がってしまうケロイドの治療に推奨されています。

ひどいやけどは皮膚科や整形外科へ

やけどは浅いものは赤くなっても数日で自然に治ってしまいますが、深いやけどや範囲が広いものはケロイドなどの跡が残ったり、皮膚が壊死してしまったりします。市販の外用薬などもありますが、より短期間で適切な治療をするためにも皮膚科や整形外科などの専門の医師に相談することが大切です。

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