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老人性皮膚掻痒症とは

更新日:2017.09.22
公開日:2017.03.31
ドクター画像
この記事の監修者
医療法人桃姫メディカル 理事 西山由美

老人性皮膚掻痒症は、50代以上の男性に多い皮膚疾患とされています。加齢によって皮膚が乾燥することで全身に痒みを生じます。老人性皮膚掻痒症を悪化させず、痒みを軽減するための対処法について、ドクター監修のもと解説します。

50代以上の男性に多いといわれる老人性皮膚掻痒症は、皮膚の乾燥が原因で痒みが起こります。痒みを悪化させず、和らげるために、日常生活で気をつけた方がいい点などをご紹介します。

老人性皮膚掻痒症の原因

50代以上の男性に多く発症するといわれている老人性皮膚掻痒症は、加齢にともない皮膚が乾燥してしまい、ひび割れたり、かさかさになってしまったりして、強い痒みが全身にあらわれるという皮膚疾患の一つです。

老化によって、皮膚の表面をおおっている皮脂膜やその下にある角質層の脂分が少しずつ減っていくことで、水分の蓄えがそれまでより少なくなっていきます。水分の蓄えが減ると、皮膚が本来持っているバリア機能も弱まってしまい、外からの刺激に以前より過敏に反応するようになってしまいます。その結果痒みが生じてしまうのです。

症状が悪化する理由

症状を悪化させる原因の1つが、痒いからかくという行為です。痒い部分を何度もかいてしまうことで、その部分の皮膚が傷つき、湿疹を生じてしまいます。そうしてできてしまった湿疹がさらに、症状を悪化させるのです。

痒みを軽減させるための対処法

老人性皮膚掻痒症による痒みを和らげるために、日常生活のなかで気をつけるべきことがいくつかあります。

痒い部分を触らない

痒い部分を刺激してしまうとさらに、症状が憎悪してしまうので、さすったり、叩いたりという行為も控えましょう。かゆい部分は、なるべく触らないようにすることが大切です。

保湿はこまめに行う

乾燥は痒みのもとといわれています。自分の肌質にあった医療用の保湿効果の高い保湿剤を使って、毎日適切な保湿ケアを行いましょう。お風呂上がりは、20分以内に保湿すると効果が高まります。

加湿を心がける

自分の身体だけでなく、自分がいる空間の乾燥対策も大切です。加湿器を使ったり、室内で洗濯物を干したりするなど、日頃から加湿を意識することが大切です。特に冬場は、夏場に比べて湿度が低く、暖房器具の使用などでさらに、乾燥しやすい環境になります。湿度は55〜65%程度がよいとされているので、湿度計をチェックして、常に加湿することを意識しましょう。

保温機能のある電化製品は要注意

電気毛布や電気カーペットなど、保温機能がついている電化製品には、肌を乾燥しやすくしてしまうこともあるので要注意です。電気毛布などは、寝る直前までつけておいて寝るときには電源を落とすなど、肌をなるべく乾燥させない使い方をしましょう。

刺激の少ない素材を身につける

ウールやナイロンなどの素材はその刺激によって、痒みを引き起こすことがあります。直接肌に触れる下着を選ぶときには、木綿製の下着など、できるだけ肌にやさしい素材で刺激を与えないようにしましょう。また、刺激の少ない素材でも、締め付けがきついと締めつけられた部分がかゆくなってしまうこともあるので気をつけましょう。

衣類のタグを切り取る

下着類だけでなく、首回りや脇腹など、衣服の裏側についたタグが肌を刺激して痒みを引き起こす場合もあります。そのような場合は、タグそのものを切り取るなどの工夫もおすすめです。

刺激物はなるべく控える

カフェインを多く含んだ飲み物や、アルコール類、また香辛料がたっぷり入った料理などの刺激物は、痒みを引き起こす原因になることがあります。刺激物を摂取したからといって、すべての人が痒みを生じるわけではありませんが、その影響は個人差があるため、それぞれ自分に見合う分量をとるようにしましょう。また、偏った食事にならないよう栄養バランスを考えて食べることも大切です。

入浴時にこすりすぎない

固いあかすりやナイロンタオルで、身体をこすってしまうのはおすすめできません。石けんやボディソープも洗浄力が強すぎると皮膚を保護してくれるはずの皮脂をとりすぎて、乾燥の原因となってしまいます。適量をよく泡立てて、手や柔らかいタオルなどでやさしく洗いましょう。また、石けんやボディソープの種類も吟味しましょう。

熱すぎるお湯につからない

肌の乾燥を防ぐため、熱すぎるお湯に長時間入るのは避けましょう。熱いお湯では、肌の保湿成分が流れてしまいやすくなるので、40℃以下のお湯に長くても20分程度入るということを目安にしてみましょう。

適度にストレス発散する

痒みが生じるのは外的要因だけではありません。心理的ストレスが多いと、それが原因で痒みを引き起こすこともあります。ストレスを発散できる方法を見つけて、適度にストレスを発散させることも大切です。

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