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症状よって使い分ける、吹き出物に効果のある薬とは

更新日:2017.12.01
公開日:2017.04.23
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この記事の監修者
スキンケア大学参画ドクター

吹き出物ができた場合、早めに治療することが大切です。治療するためには、薬を使いますが、吹き出物の症状によって、薬の種類が違ってきます。どの吹き出物にどの薬を使ったらいいのか、ドクター監修の記事で解説します。

吹き出物用の市販薬と処方薬の違い

吹き出物ができたときには、市販の薬を使う病院処方の薬を使うという2つの方法が考えられます。市販の薬と処方薬とはどのような違いがあるのかを解説します。

私たちが通常購入する市販薬には、吹き出物用の化粧品や医薬部外品があります。しかし、これらは吹き出物を予防することはできても、できてしまった吹き出物を治療することはできません。

病院で処方される薬は、厚生労働省から吹き出物に対して有効性が確認されたものです。また、医師が処方するということは、それだけ効果はあるけれど、副作用もあるということです。医師が症状を診ながら処方してくれますし、副作用が出た場合にもすぐに対処してくれるので安心です。

薬の効能

吹き出物の薬には、吹き出物の症状によって効能や目的が違ってきます。

皮脂の分泌を抑える

吹き出物の原因のひとつである過剰な皮脂の分泌を抑えます。この効能は、主に硫黄が入った塗り薬に多く、男性や比較的若い年齢にできる吹き出物に効果をあらわします。

腫れを抑える

赤ニキビ、黄ニキビといった炎症を起こしている吹き出物に対して、熱や腫れを抑えます。吹き出物の痛みを落ち着かせたいときに効果をあらわします。あくまでも対処法であり、吹き出物の原因を取り除くものではありません。

角質を柔らかくする

吹き出物の原因のひとつである、毛穴の詰まりを改善します。ターンオーバーがうまくいかないときやホルモンのバランスが崩れるなど、大人ニキビと呼ばれる症状を緩和する効果が期待できます。

殺菌する

吹き出物は、アクネ菌の増殖によって、毒素が出るために炎症を起こします。アクネ菌を殺菌することで、化膿するといった吹き出物の悪化を防ぐ効果が期待できます。

栄養を補給する

吹き出物の原因となる皮脂の過剰分泌を抑えるために、ビタミンB2、ビタミンB6といった栄養を補給します。また、ターンオーバーを促進する効果もあるようです。

吹き出物の薬の種類

吹き出物の薬には、吹き出物の状態によって使われる成分が違ってきます。

抗生物質

吹き出物の原因となっているアクネ菌を殺菌する効果があります。とくに、炎症をともなう吹き出物の治療では最初に使われる薬となります。赤ニキビや黄ニキビなど、腫れ、膿を持って痛むときなどに処方されます。塗り薬と飲み薬があります。

ただし、炎症を抑える効果だけなので、炎症が起こっていない白ニキビや黒ニキビには効果はありません。消炎効果に特化した薬なので、予防効果も期待できないとされています。

レチノイド製剤

角質が硬くなって、柔軟性を失うと毛穴が詰まって、角栓ができてしまいます。レチノイド製剤は、角質を柔らかくする効果があるとされています。吹き出物の原因そのものを抑えるという点で、新しい吹き出物の発生を予防することも期待できます。ただし、吹き出物の原因である角栓を予防する薬のため、炎症のある吹き出物には効果はないといわれています。

硫黄(いおう)製剤

殺菌、角質を柔らかくする、皮脂の分泌を抑えるの3つの面から吹き出物を治療する薬です。副作用が少ないので、市販の吹き出物用の薬にも含まれています。ニキビ全般の症状に使えますが、肌を乾燥させる副作用があるため、大人になって乾燥肌が原因でできる吹き出物には使わないほうがいいでしょう。

サリチル酸製剤

角質を柔らかくする効果があります。毛穴の皮脂を外に出やすくして、吹き出物の原因である角栓を発生させないようにします。初期の白ニキビや黒ニキビの段階で、一気に除去することが期待されます。ただし、角質を溶かすほどの成分ですから、敏感肌やすでに炎症を起こしている「赤ニキビ」「黄ニキビ」には向かないとされています。

薬の使用上の注意点

吹き出物で多く使われる治療薬は、ほとんど塗り薬です。これらの薬はすべて対症療法であり、根本的な治療ではないことを念頭に置いておかなくてはなりません。なぜなら、薬を塗るのを止めてしまえば、再発する可能性があるからです。

病院で処方される薬は、効果が高いぶん、副作用も強くなる場合があります。副作用として多いのが

  • 皮膚の赤味
  • ヒリヒリ感
  • かゆみ
  • 皮がむける

といった症状です。しかし、これは副作用というよりも随伴症状といわれるもので、治療の効果が出ているからこそ現れる症状です。吹き出物の処方薬は、このように随伴症状が現れることが多く、定期的に医師からの経過観察が必要になってきます。

随伴症状を和らげるためには、薬を塗る前に

  • 化粧水などで保湿してから使用する
  • 塗布する量を少なくする
  • しばらく使用を控える

といった方法があります。いずれにしても、自分で判断せずに医師に相談するようにしましょう。市販の吹き出物用の薬は、手軽に使えるので愛用している人も多くいます。しかし、

  • なかなか治らない
  • 症状がひどくなってきた
  • くりかえし吹き出物が出る

といった場合、やはり皮膚科を受診して処方薬を使うほうが、結果的に早く治療でき、安心できるようです。

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