胸ニキビとは、鎖骨(さこつ)から胸にできるニキビのことです。胸の皮膚は薄く、色素沈着しやすいため、治療が遅れるとニキビ跡が残ってしまう可能性があります。また、ブラジャーの関係で、バストの周りにもニキビが発生します。意外と身近な胸ニキビについて、原因、治し方、対処法について見てみましょう。
[目次]
胸ニキビの原因
胸ニキビはなぜできるのでしょうか。ここでは、胸ニキビの原因を解説します。
皮脂や角栓の毛穴づまり
乾燥による皮脂の過剰分泌や、新陳代謝の低下による古い角栓の残留によって、毛穴はつまってしまいます。毛穴につまった皮脂や角栓をエサにして繁殖するのがアクネ菌で、ニキビの原因菌であるとされています。また、マラセチア菌といったカビの一種もニキビの原因菌です。このメカニズムで発生するニキビは、胸ニキビに限らず顔や首なども同様です。
不潔な衣服や下着
何日も同じブラジャーや洋服を着用すると、胸に雑菌が繁殖しやすくなります。特に、ブラジャーは、胸元を締めつけるため構造上の問題から、ムレやすいという難点があり、ニキビができやすい環境下であるといえるでしょう。
衣服の摩擦
化学繊維を使った衣服が肌にこすれると、その摩擦でダメージが生じることがあります。傷ついた肌に雑菌が繁殖して、胸ニキビになってしまいます。
熱いお湯
熱いシャワーを浴びると皮脂を取り除いてしまうだけでなく、ダメージを与えてしまいます。
蒸れ
ブラジャーを長時間つけていると、ブラジャーと肌の間が蒸れてしまいます。毎日洗っていても、胸の谷間に汗をかきやすい人は胸ニキビになってしまうおそれがあります。
胸ニキビの治し方
胸ニキビの治し方や、普段から気を配りたいことを見ていきましょう。
新陳代謝を促進する
不要な角質を残さないため、新陳代謝を促進する必要があります。最近、新陳代謝を促進する薬が処方できるようになりました。膿んだり、炎症をおこしたりしてひどくなる前に処方してもらいましょう。十分な水分を与え、新陳代謝を促すことが大切です。
化粧水をつける
ニキビ用の化粧水は、市販でも処方でも存在します。殺菌作用のあるものから、保湿成分が多く含まれているものまでさまざまなラインナップがあります。自分の肌や症状にあった化粧水をつけましょう。
肌にやさしい素材の服を着る
コットンやシルクなど、肌ざわりがいい素材の服を選べば、肌に不要な摩擦を与える心配がありません。化学繊維の服を着る際は、肌にやさしい素材の下着を身につけると、直接肌に触れにくくなるためおすすめです。
服を清潔にする
ブラジャーや衣服は、雑菌の温床になってしまうため毎日替えましょう。また、汗をかきやすい季節は、こまめに汗を拭きとったり着替えたりして、常に肌を清潔に保つように心がけましょう。
悪化した胸ニキビの対処法
悪化した胸ニキビにはどのような対処が必要なのでしょうか。悪化した胸ニキビの治療方法や処法を解説します。
セルフケアで改善できないニキビ
ニキビには、主に4段階あり、白ニキビ→黒ニキビ→赤ニキビ→黄ニキビの順に進行していきます。セルフケアで症状が改善されるのは白ニキビと黒ニキビまでです。それ以上進行したニキビ、つまり悪化した胸ニキビは、セルフケアでは対処できないため、皮膚科での治療になります。
対症療法
悪化した胸ニキビの治療は対症療法となり、発生している症状を緩和させることが目的となります。炎症や膿みはおさまりますが、根本的な改善には至りません。主に、皮膚科を受診すると対応してもらえます。処方される薬には、原因菌を殺す「抗真菌薬」、炎症を鎮める「ステロイド剤」があります。他にも保湿剤などが処方されることがあります。
ホルモン治療
なんらかの原因でホルモンバランスが崩れ、皮脂の過剰分泌を引き起こしている人がいます。このような人は対症療法で一時的に症状がおさまっても、再発する可能性が高いです。ニキビ外来などニキビ専門の診療科を受診し、胸ニキビの治療にあたることをおすすめします。治療法は個人差があるのではっきりとはいえませんが、ホルモンバランスを整える治療が主となります。
生活習慣を見直す
食生活の偏り、睡眠不足、肌にあわない化粧品など、胸ニキビの原因は多岐にわたります。自分の生活習慣が胸ニキビの原因になっていないかどうか、一度見直すことをおすすめします。自分でわからない場合は、医師に相談しましょう。
まとめ
これまで、胸ニキビの原因や治し方、悪化したときの対処法についてご紹介してきました。胸ニキビは赤ニキビや黄ニキビなど悪化してしまうと跡が残りやすいです。早期の治療と対処を心がけ、きれいな肌を手に入れましょう。
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