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アレルギーの原因と症状とは

更新日:2017.11.09
公開日:2017.11.09
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この記事の監修者
おおり医院 院長 大利昌久

アレルギーはなんらかの要因に身体が反応して症状を起こすことで、さまざまな種類のアレルギーがあります。どのようなことがアレルギーの原因となり、どのような症状を起こしてしまうのか、ドクター監修の記事で解説します。

アレルギーの症状に悩んでいる人は多く、年々、患者数は増加しているといわれています。アレルギーとはどのような原因で、どのような症状が起きてしまうのか詳しく見てみましょう。

アレルギーとは

アレルギーの定義は、免疫反応に基づく生体に対する全身的または局所的な障害と定められています。なんらかの外的な刺激があった際に、身体は免疫反応によって刺激を排除しようとしますが、特定の物質や現象に対してこの反応が過剰に起きてしまうことでアレルギー症状があらわれます。免疫反応を起こす物質や現象は抗原と呼ばれ、アレルギーの原因を意味するアレルゲンと呼ばれる場合も多いです。

アレルギー症状には、抗原の反応によって短時間で症状がでる即時型と、遅発、遅延型と呼ばれる種類が存在しています。

  • アトピー性皮膚炎
  • 喘息
  • 蕁麻疹
  • 花粉症
  • 鼻炎

これらのアレルギー症状は即時型で、生命に危険のあるアナフィラキシーショックも即時型の分類となります。一方、遅延型のアレルギー症状は、発症まで数時間や数日かかる場合もあり、こちらは細胞や細菌を原因とした内臓への症状が中心となります。臓器移植による拒絶反応などもこの一種とされています。

アレルギーが起こるメカニズム

一般的な即時型のアレルギー症状には、IgEと呼ばれる抗体が大きく関与しています。このIgE抗体が、

  • 皮膚
  • 腸粘膜
  • 気管支粘膜
  • 鼻粘膜

などに存在しているマスト細胞と結合した状態で抗原と接触すると、細胞からかゆみや炎症の原因となるヒスタミン、ロイコトリエンなどの化学伝達物質が放出されてアレルギー症状を起こすようになります。このため、IgE抗体はアレルギー症状を起こす有力な要因と考えられています。

アレルギーの主な原因

アレルギー症状を起こす抗原となる可能性があるものには、以下のようなものがあげられます。抗原となるものは人によって大きく異なり、種類も大変多くなりますので、あげられたもの以外でアレルギー症状が起こる可能性もあります。

食品

食品は、子供に多く見られるアレルゲンですが、大人にもアレルゲンとなるケースがあります。

  • 乳製品(牛乳など)
  • 穀物(小麦、そば)
  • 豆類(ピーナッツ、大豆など)

特に、これらの食品でアレルギーを起こす人が多く、甲殻類(エビ、カニ)、魚介類(青魚や貝など)、果実類などでアレルギー症状があらわれる場合もあります。

ハウスダスト

近年患者が増えており注目されているアレルゲンです。

ダニ
ダニそのものだけでなく、死骸やフンが生体以上に強力なアレルゲンとなります。湿度の高い環境などで繁殖しやすいといわれています。
カビ、細菌
湿気などによってほこりの中にカビが繁殖する場合があり、空気中に胞子をまくことでアレルゲンとなります。ほこりや他のハウスダストは細菌が原因となることもあり、ダニのエサとなるほかアレルゲンとなる場合もあります。
ペットの毛
室内でペットを飼っている家庭も増えていますが、抜けたペットの毛自体がアレルゲンとなる場合もあるほか、ダ二のエサとなり繁殖を助長することもあります。ペットを飼っている場合は特に掃除などを徹底するべきでしょう。

花粉などの吸収性物質

花粉症は、もっとも身近なアレルギー症状といえるでしょう。鼻炎の症状だけでなく、皮膚のかゆみや湿疹などがある場合もあります。大気汚染などによるアレルギー症状も花粉と同様です。

金属などの接触刺激

金属と汗が反応して、接触している皮膚に炎症や湿疹を起こす金属アレルギーや、天然ゴムの成分が皮膚に症状を起こすラテックスアレルギーなど、特定の物質に接触することでアレルギー反応が出る場合もあります。化粧品などの化学物質によって接触刺激が起こる場合もあります。

薬剤によるアレルギー

内服薬や注射などによって体内に入った薬がアレルギーを起こす場合もあり、これは遅発、遅延型の症状があらわれます。症状が重症となりやすいので、服用している薬や過去に服用した薬を把握するようにして症状がある場合は、すみやかに医師や薬剤師に相談することをおすすめします。

アレルギーの主な症状

アレルギー反応としてあらわれる症状にはさまざまなものがありますが、代表的なものとして、以下のようなものがあげられます。症状は必ずしも単一ではなく、いわゆるアレルギー体質と呼ばれるアレルギー素因の多い人の場合は複数の症状を併発することも少なくありません。

アレルギーに対しては、医療機関での適切な治療が第一ですが、自分のアレルゲンをあらかじめ知っておくことでアレルゲンをできるだけ避けることが可能です。症状を完全に抑えることは困難な場合もありますので、なるべくアレルゲンに触れないよう注意するべきでしょう。

アレルギー性気管支炎

ハウスダストや花粉など吸収性の物質がアレルゲンとなる場合が多く、気管支や気道が炎症を起こして腫れてしまい呼吸がスムーズにできないことで息苦しくなります。せきやたんが出るなど風邪(かぜ)と間違えやすい症状ですが、適切な対処を行わないと気管支喘息などに発展する場合もあります。

アレルギー性鼻炎

花粉症の代表的な症状ですが、ハウスダストや食物によって起こります。激しいくしゃみ、鼻水、鼻づまりの症状があらわれ、のどの痛みや頭痛なども併発して日常生活に支障が出る場合も珍しくありません。

アレルギー性結膜炎

鼻炎と併発するケースも多く、目の表面の結膜にアレルゲンが付着する事で炎症を起こし、激しい目のかゆみ、充血、涙が出る、異物感がある場合などがあります。

アトピー性皮膚炎

皮膚に湿疹が起こり、強いかゆみを感じるほか、皮膚がカサつくなど、皮膚の保護機能が低下する症状をあらわします。全身どこにでも症状が出る可能性があり、重症化すると腫れやただれ、皮膚の肥厚などが起きることもある深刻な症状です。

蕁麻疹

境界がはっきりとした、円形に盛りあがる皮疹が発生します。大きさはさまざまで、強いかゆみをともないチクチクとした感触がある場合もあります。アトピー性皮膚炎による炎症湿疹と混同されることも多いですが、蕁麻疹の症状は、出たり消えたりをくりかえすことが多いのが特徴です。

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