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女性の腰痛・生理との関係

更新日:2016/12/09 公開日:2015/08/27

腰痛の原因・基礎知識

生理前や生理中に腰が重くなったり、腰痛を始めとしたさまざまな不快症状に悩まされる女性は多いもの。ここでは、生理と腰痛との関係と、その対処法について、ドクター監修のもと解説します。

生理前と生理中には、頭痛や下腹部痛、イライラなどといった不快な症状が現れやすいですが、これと共に腰の痛みや重だるさを感じる女性も多いはず。これは、どのようなメカニズムによるものなのでしょうか?生理の時期に腰痛が起こるメカニズムと対処法について解説します。

生理前・生理中に腰が痛くなる理由

生理前や生理中の腰の痛みには、主に4つの原因が考えられます。それぞれに詳しく見ていきましょう。

考えられる原因(1):リラキシンによる靭帯のゆるみ

リラキシンとはペプチドホルモンの一種で、子宮弛緩因子と呼ばれる物質です。妊娠3か月~産後2、3日と、生理前に分泌され、出産時に赤ちゃんが狭い骨盤を少しでも楽に通れるよう、骨盤の「恥骨結合(左右の恥骨が軟骨により結合している部分)」をゆるめる働きをします。

リラキシンは恥骨結合と共に体中の靭帯もゆるめるため、分泌が多くなる時期は関節の動く範囲が過剰になります。すると、関節を支える筋肉や腱などへのストレスが大きくなるため、腰痛が起こりやすくなります。

考えられる原因(2):プロスタグランジンの影響

プロスタグランジンとは、子宮の収縮を促す物質です。この分泌量が多くなると、腰痛や下腹部痛が起こりやすくなるとされます。排卵後から生理前にかけて多く分泌されるので、生理前の腰痛はこの影響によるものが大きいと考えられています。

プロスタグランジンの影響による腰痛は、「月経前症候群(月経前緊張症・PMS)」の一種といわれています。月経前症候群とは、生理開始の1~2週間前から起こる心と体のさまざまな不調のことで、腹痛や頭痛、イライラ、不安感などの症状が現れることが多いです。症状が日常生活に支障をきたし、治療が必要になるほどひどい場合は、「月経困難症」と診断されます。

月経前症候群になると、自律神経の変調から腰痛が引き起こされることもあります。また、子宮筋腫や子宮内膜症などの疾患による月経困難症にも、腰痛がともなう場合があります。

考えられる原因(3):黄体ホルモンの影響による血液のうっ滞

下腹部や腰がだるい、重いという軽い腰痛の場合は、黄体ホルモン(プロゲステロン)の影響により骨盤内に血液が滞りやすくなることが主な原因と考えられています。生理の2~3日前から腰がだるくなるという程度であれば、生理的な変化のひとつなので、あまり気にする必要はありません。

生理による腰痛の対処法

腰が重い、だるいと感じる程度の腰痛の場合は、体を温めることで症状の緩和や改善が期待できます。しっかり湯船につかったり、体を温める食べ物を積極的に摂って血行をよくするほか、ヨガやストレッチといった軽い運動を行うのもいいでしょう。アロマオイルやバスソルトには血行をよくする効果が期待できるので、入浴時に使用するとより効果的です。

月経前症候群や月経困難症などによる腰痛の場合は、薬物治療や原因疾患の治療が必要となります。月経前症候群では、低用量ピルが処方されることが多いです。

生理は、ほぼ一生の間つき合っていかなければならないものです。腰痛をはじめとした症状を完全になくすことはできませんが、対処の仕方によっては緩和させることができるので、上手に対応していきましょう。

この病気・症状の初診に向いている科 整形外科

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