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冬でも脱水症になる?

更新日:2018/06/05 公開日:2016/04/24

脱水症状のよくある疑問

冬は感染症により発汗や嘔吐、下痢から脱水症状を起こしやすくなります。また、空気の乾燥から「かくれ脱水」を起こす可能性もあります。冬に起こる脱水症状を予防する環境づくりや対策について、ドクター監修の記事で解説します。

冬の脱水症状は、どのような原因と対策方法があるのでしょうか。

脱水症状とは?

私たちの体はその大半が、血液や消火液、リンパ液などの「体液」、つまり水分で成り立っています。体液は体内に入ってきた水分量と、体外に出ていった水分量に変わりがないことでバランスが保たれています。このバランスが崩れて、体液が不足した状態を「脱水症状」と言います。

冬の脱水症状の原因

脱水症状は気温が高くなって汗をかきやすい夏だけではなく、冬にも起こりえる症状です。環境衛生上適切とされている湿度は50~60%[1]。冬は湿度が低く50%以下になることも少なくありません。気温が低い冬には、次のようなことが原因で体内の水分量が減少します。

夏のように「水分を補給しなくては」という意識が起こりづらい

脱水症状というと暑い夏を想像するように、夏には水分摂取を意識しても、冬には意識が低下してしまいがちです。寒い中にトイレに行くのが億劫だと、夜間の水分摂取を控えてしまうこともあります。

湿度が下がる冬は、体から水分が失われやすい

体からの水分排泄には、汗や尿の他に、「不感蒸泄」といい、皮膚や粘膜、呼気からも水分が失われています。湿度が低下すると、不感蒸泄の量が増えることが分かっています。

冬の感染症で嘔吐や下痢を起こすと、体内の水分量が急激に低下

冬にはロタウイルスやノロウイルスといったウイルス性の胃腸炎や、風邪、インフルエンザが流行する時期でもあります。それらの感染症によって体内の水分の低下をまねく恐れがあります。

冬に多い「かくれ脱水」とは?

かくれ脱水は、体重の1~2%相当の水分が減少した状態です。外気の乾燥が進む冬は、知らないうちに体から水分が失われるため自覚はありません。しかし、脱水症状が進行して血液がドロドロとしてくると心筋梗塞や脳梗塞につながる危険があります。

冬の脱水症状のサイン

初期症状には、以下のようなサインがあります。

  • 手先の皮膚が乾燥する、手足が冷える
  • 口の中が粘る、のどが渇く
  • 体のだるさ、活気の低下
  • 体のふらつき
  • 尿の色が濃くなる

さらに脱水症状が進むと、頭痛やめまい、吐き気、呼吸が乱れる、筋肉のけいれん、などを起こすことがあります。これらの症状はすでに脱水がかなり進んだ状態ですので、すぐに水分補給が必要です。

冬の脱水症状の予防法

冬の脱水症状の予防には以下の方法があります。

こまめな水分補給

こまめな水分補給を心がけ、食事には野菜や果物など水分の多いものを食べるようにしましょう。のどの渇きを感じる前に、水分を補給することが大切です。特に夜間は脱水症状が起こりやすいため、寝る前にコップ1杯の水を飲み、予防しましょう。

肌からの乾燥を防ぐ

予防には、加湿と保湿が大切です。加湿器の使用や、室内に洗濯物や濡れタオルを干すことで、湿度を50~60%に保つようにしましょう。保湿効果のあるクリームを肌に塗ることや、肌の露出面積が少ない服装で工夫するのもよいでしょう。

感染症による脱水症には経口補水液

冬に流行するノロウイルスやロタウイルスに感染すると、下痢や嘔吐の症状によって脱水症状をおこす恐れがあります。下痢や嘔吐では、水分と電解質が一気に減少するため、水の補給だけでは不十分です。脱水症対策のために経口補水液を家庭に常備しておくと安心です。経口補水液を少量ずつ飲み、それでも回復しない場合は、かかりつけ医を受診しましょう。

経口補水液は市販品もありますが、水1Lに対して、砂糖40g(小さじ4と1/2)、塩3g(小さじ半分)を混ぜるだけで、自宅でも簡単に作ることができます。このときオレンジやグレープフルーツ果汁を混ぜると、カリウムも補給することができてさらによいでしょう。ただし、経口補水液には塩分が含まれているため、高血圧や心臓病など持病のある方は、ドクターや薬剤師に相談してから利用してください。

経口補水液を使った脱水症状への対処法は、詳しくは、『自宅でもできる!脱水症状を起こしたときの対処法』をご覧ください。

高齢者や、赤ちゃん、子供の脱水症状にも注意

成人男性で体重の約60%を占める水分量ですが、加齢によって減少します。高齢者はもともと持っている水分量が少ないことから、脱水症状を起こしやすいと言えます。

また赤ちゃんや子供の場合、体の水分量は多いのですが、代謝が活発なため失う水分も多く、体がまだ体温調節に慣れていたいため大量に汗をかきやすいなど、同じく脱水症状への注意が必要となります。

自ら積極的に水分補給することが難しい高齢者や赤ちゃん、子供に対しては、周囲の人が水分摂取量や体調の変化に注意してあげることも大切です。高齢者の脱水症状を防ぐための対策は、『高齢者が脱水症状を起こさないための予防ポイント』を参考にしてください。