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特発性正常圧水頭症の原因と症状

更新日:2016/12/09 公開日:2016/05/20

水頭症の基礎知識

特発性正常圧水頭症とは、どのような症状が現れ、何が原因で起こるのでしょうか。また、過去にどんな病気になったことがあれば、特発性正常圧水頭症のリスクが高くなるのか、ドクター監修のもと解説します。

子供の病気として知られている水頭症の中には、成人してから発症するものもあります。ここでは、その代表的な病気である特発性正常圧水頭症について原因や症状を解説します。

特発性正常圧水頭症とは

高齢化とともに、要介護の原因として注目されている病気に、特発性正常圧水頭症があります。認知障害・歩行障害・尿失禁といった症状のいずれかが現れ、脳室は広がっているものの、腰椎穿刺(ようついせんし;腰椎部分のクモ膜下腔から髄液の一部を採取することにより診断を行う検査)の検査結果に異常がみられない場合に、この病気であると診断されます。

特発性正常圧水頭症は、高齢者の1%程度(30万人以上)に見られる、比較的発症頻度が高い病気です。しかし、先行する病気がみられず、確実な診断をするにはいたらない場合も多いため、医師は次の点を踏まえて診断します。

  • ここ数か月以内に比較的急速に歩行障害や認知症が進み、CT検査において脳室の拡大を認めるが、その障害の原因と言えるような脳血管障害や頸椎や腰椎・ひざなどの病変がない
  • 症状から特発性正常圧水頭症が疑われており、CT検査やMRI検査での脳室の拡大が認められる
  • 脳にある溝のひとつであるシルビウス裂の拡大が確認できる
  • 脳脊髄液を排除することで症状の改善が見られるかどうかを確認する、髄液排除試験が有効であること

特発性正常圧水頭症は、髄液シャント術と呼ばれる手術で症状の改善が期待できる病気です。

特発性正常圧水頭症の原因

脳室や髄液腔(クモ膜下腔)が拡大することにより、その部分に脳脊髄液が過剰に溜まり、周囲の脳組織を圧迫したり血流が悪くなったりすることによっておこる、交通性水頭症と呼ばれる病気のうちのひとつです。

しかし、なぜ脳室や髄液腔が広がってしまうのか、その原因の多くがまだわかっていません。

特発性正常圧水頭症の症状

認知障害・歩行障害・尿失禁が3大徴候といわれています。歩行障害が最初に現れることが多く、認知症をともなう他の病気と区別する重要なポイントとなります。つま先を左右に広げ、すり足のようにあまり足を上げず、小刻みに歩くような歩き方が、特発性正常圧水頭症にみられる歩行障害の典型的な特徴です。パーキンソン病でみられるような手の震えなどはありません。

また、認知障害の場合、軽度であっても記憶障害はみられますが、アルツハイマー病でみられるような徘徊(はいかい)が起こることはありません。自発性がなくなり、ぼーっとしていることが多くなります。

尿失禁では、尿意を我慢できなくなったり、頻繁に尿意を感じるようになります。歩行障害もあるので、トイレが間に合わないこともあります。

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