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ドライアイや炎症の原因になる!?マイボーム腺梗塞とは

更新日:2016/12/09 公開日:2016/08/24

目のトラブルの基礎知識

目を覆う涙の表面には、涙の蒸発を防ぐ油層が存在します。この油層のもととなる脂質を分泌しているのが、マイボーム腺です。ここでは、ドクター監修のもと、さまざまなトラブルの原因となるマイボーム腺梗塞について、詳しく解説します。

マイボーム腺は、脂質を分泌する皮脂腺の一種で、まぶたを支える骨格のような働きをしている瞼板(けんばん)の中に存在しています。マイボーム腺から分泌された脂質は、目の表面を覆う油層の構成成分となります。そのため、マイボーム腺がつまり、脂質がうまく分泌されなくなると、ドライアイなどの目のトラブルの原因となります。ここでは、マイボーム腺梗塞の原因や引き起こされるトラブルなどについて、詳しく解説します。

分泌物が固形化することが梗塞の原因に

マイボーム腺は、細長い管状の構造(導管)をしており、上まぶたに約30~40個、下まぶたに約20~30個存在します。導管の両側にはブドウの実のような房(腺房)が並んでおり、ここで脂質が作られ、導管に排出されます。

マイボーム腺からの分泌物には、脂質だけでなく、はがれ落ちた導管の上皮細胞なども含まれています。炎症によってはがれ落ちる細胞の量が増え、マイボーム腺分泌物の中に多く混入するようになると、分泌物はにごり、さらにひどくなると練り歯磨き粉のような状態になってしまいます。

このように、マイボーム腺分泌物の固形化が進み、導管が詰まった状態を「マイボーム腺梗塞」と呼びます。マイボーム腺梗塞の原因には、炎症による説のほかに、血液中のホルモンが関係しているという説や、まぶたに存在する常在菌が関係しているという説もあり、はっきりとはわかっていません。また、マイボーム腺の上へのアイライン(睫毛ラインよりも内側)やアイメイクをしっかり落としきれていないことがマイボーム腺梗塞の原因になることもあります。

ドライアイや結膜炎などにつながることも

マイボーム腺梗塞が起こっても、通常は無症状のケースが多いです。しかし、マイボーム腺梗塞は、以下のようなさまざまな目のトラブルを引き起こす原因となります。

マイボーム腺機能不全

マイボーム腺の分泌機能に障害が生じることで、涙や目の表面に異常が起こる病気です。目がゴロゴロする、乾燥する、目が疲れる、まぶたが重いといった症状が現れます。また、マイボーム腺機能不全は、蒸発亢進型のドライアイの原因となります。

霰粒腫(さんりゅうしゅ)

マイボーム腺の開口部が詰まることで、内部に脂漏性物質がたまり、その刺激によってまぶたに慢性の肉芽種(にくがしゅ、しこりのこと)ができる病気です。腫瘤(しゅりゅう)の赤みは少なく、圧迫しても痛みはほとんど感じないのが特徴です。霰粒腫に細菌感染が起こると急性化膿性霰粒腫となり、麦粒腫(ばくりゅうしゅ、いわゆる「ものもらい」)のような腫れや痛みが生じます。高齢者で再発をくり返す場合は、マイボーム腺がんの可能性もあるため、詳細な検査が必要です。

ブドウ球菌結膜炎

まぶたの皮膚や結膜にはブドウ球菌などの常在菌が存在しています。マイボーム腺梗塞や外からの刺激によってまぶたの縁が汚れ、常在菌が増殖すると、まぶたや結膜に慢性炎症が引き起こされることがあります。ブドウ球菌結膜炎では、まぶたの縁の赤みやただれ、結膜の充血が見られ、痛みやかゆみが現れます。

安易な自己処置はせず、まずは眼科へ

マイボーム腺梗塞を放置すると、最終的には皮脂腺そのものが萎縮してしまうと考えられています。そのため、脂質を作り出す腺房がまだ残っている状態で、マイボーム腺開口部のつまりを解消することが、マイボーム腺機能不全の予防につながります。

医療機関では、固まって閉塞した油脂を押し出すなどの処置が行われますが、まぶたを温めたり、マッサージをしたりするなどの自宅で行える対処法も有効だといわれています。ただし、誤った方法で行うと目を傷つけたり、炎症を引き起こしたりすることもあるので、まずは眼科を受診し、医師に相談するようにしましょう。

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