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妊娠中にサプリメントで摂るべき成分とは?

更新日:2018/05/30 公開日:2018/03/15

妊娠中の食事・栄養

妊婦に不足しがちな栄養素はサプリメントを活用して補うことも大切です。特に欠かすことのできない妊婦に必須の栄養素を4つご紹介するとともに、サプリメントを使用する際の注意点について、ドクター監修のもと詳しくお伝えします。

妊婦は必要な栄養をバランスよく摂取する必要がありますが、そのための食事を毎日きちんと作るのは大変なこともあります。特に妊婦に不足しがちな栄養素はサプリメントを上手に活用して、1日に必要な量をしっかり摂れるようにしましょう。

サプリメントを活用したい!妊婦に欠かせない成分

妊娠中に特に意識して摂る必要のある栄養素は次の4つです。

葉酸

DNAをもつ核酸や細胞の生産に欠かせない葉酸は、特に胎児の脳や神経がつくられる妊娠初期には必須な栄養素です。しかし、食品に含まれる葉酸は調理や体内で吸収される過程で失われやすいので、食事だけで必要量を摂ることは難しいとされています。その点、サプリメントに含まれる葉酸は吸収率がよく85%程だといわれています(食品中の葉酸の利用効率は50%程度)[1]。

このような理由から、葉酸はサプリメントで補うことが厚生労働省からもすすめられています。また、妊娠1か月以上前から摂取すること、1日あたり食事での摂取240μgに加え、サプリメントでの摂取も合わせ合計400μgの摂取が推奨されています[1]。上限は20代が900μg、30代が1000μgとなっています[2]。

鉄分は血液中のヘモグロビンの生成に欠かせません。妊娠中は、胎児へ優先的に鉄分が送られるため、母体の鉄分が不足して鉄欠乏性貧血を起こしやすくなります。動悸やめまい、だるさなどの症状があらわれるほか、胎児にも十分な酸素が行き渡らず発育が悪くなることもあります。そのため、妊娠時はふだんよりも多く鉄分を摂る必要があります。

妊娠初期は20代で1日あたり8.5mg、30代で9mg、中期・後期は20代で21mg、30代で21.5mg(上限はそれぞれ40mg)を摂取するようにしましょう[2]。

カルシウム

妊婦は、胎児の骨や歯をつくるカルシウムもたっぷり摂る必要があります。胎児に送られるカルシウムが不足すると、母親の骨などからカルシウムが溶けだして補うことがあり、出産後に母親の骨密度低下や歯が弱くなる可能性が高まります。カルシウムは妊娠中、追加での摂取は求められていませんが、15歳以上の女性の1日推奨量に対し、妊婦の平均摂取量は約7割にとどまっています[3]。1日推奨量である650mg(上限は2,500mg)を摂るよう心がけましょう。

亜鉛

亜鉛は、細胞分裂を促して骨や皮膚の発育を促したり、免疫力を維持する働きがあります。不足すると、母体への免疫力低下の原因となるほか、胎児の成長にも影響を及ぼしかねません。こちらも妊娠中の1日推奨量に対し平均摂取量は約7割にとどまっており[3]、不足しがちな栄養素といえるでしょう。

妊娠中は1日あたり、ふだんの推奨量8mgに2mgを追加した10mg(上限は35mg)を摂るようにしましょう[2]。

妊婦の正しいサプリメント摂取方法

体によいサプリメントでも使い方次第では逆に悪影響を及ぼすこともありますので、妊娠中は慎重に摂取するようにしましょう。

サプリメントは補助的に

サプリメントに頼りすぎて食事がおろそかになってしまうのは本末転倒です。まずは、栄養バランスのよい食事を心がけることが大切です。(葉酸の場合は、食事+サプリメントが基本)そのうえで、足りない部分をサプリメントで補うようにしましょう。

1日の摂取量の上限を守りましょう

それぞれの栄養素には、1日の摂取量の上限が設けられています。上限を超えた大量の摂取は母体や胎児に悪影響をもたらすこともありますので、サプリメントを飲む際は用量を必ず守り、上限を超えないよう注意しましょう。

特に、ビタミンAは摂取量に注意が必要です。胎児の成長のために妊娠後期には80μgREの追加摂取が推奨されていますが[2]、妊娠初期には過剰摂取により胎児に奇形が生じるリスクがありますので[4]、1日上限の2,700μgREを超えないようにしましょう。

必要とされる栄養素をバランスよく摂取することで母体の健康を保つことができ、お腹の中の赤ちゃんもすくすくと育つことができるようになります。また、栄養素が体に蓄えられるのにも時間がかかります。妊娠中にこれらの栄養素の不足を感じたら、日ごろからサプリメントなどで積極的に摂取することを心がけましょう。

参考文献

  1. [1]厚生労働省. “神経管閉鎖障害の発症リスク低減のための妊娠可能な年齢の女性等に対する葉酸の摂取に係る適切な情報提供の推進について” 厚生労働省. http://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/02/dl/h0201-3a3-03c.pdf(参照2018-01-18)
  2. [2]厚生労働省. “日本人の食事摂取基準(2015年版)の概要” 厚生労働省. http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/0000041955.pdf(参照2018-01-18)
  3. [3]厚生労働省. “第1部 栄養素等摂取状況調査の結果p57~p100” 平成28年国民健康・栄養調査報告. http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/eiyou/dl/h28-houkoku-04.pdf(参照2018-01-18)
  4. [4]竹下直樹. “食事と先天異常” 日本産婦人科医会. http://www.jaog.or.jp/sep2012/JAPANESE/jigyo/SENTEN/kouhou/food.htm(参照2018-01-18)
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