スキンケア大学 ヘルスケア大学 メンズスキンケア大学

頭皮に湿疹ができる原因はシャンプー?薬で治療できるの?

更新日:2018/05/09 公開日:2018/03/15

湿疹・皮膚炎

頭皮がかゆくて我慢できなかったり、かさぶたやフケに悩まされたりする場合は、頭皮に湿疹ができているかもしれません。これはシャンプーが原因でしょうか?皮膚科など病院で治療を受けた方がいいでしょうか?詳しく解説します。

◎短くポイントをまとめると
頭皮に湿疹ができる原因には、外的因子と内的因子が相互に関連している
湿疹ケアの基本は、外的因子を避け、内的因子もできるかぎり改善すること
市販薬で不快な症状を軽減することができる
なかなか治らなかったり、生活に支障をきたしたりするようなら皮膚科受診を

頭皮の湿疹のイメージ写真

頭がかゆいと、掻いてはいけないと思いつつ、我慢できずについ掻いてしまいます。かゆみを通り越して、痛みを感じる人もいるかもしれません。頭皮を見ると、赤くなっていたり、かさぶたができていたりするかもしれません。フケで悩んでいる人もいるでしょう。このような症状がある場合は、頭皮に湿疹ができている可能性があります。

頭皮に湿疹ができる原因として、多くの人が思い当たるのはシャンプーやストレスの影響なのではないでしょうか。治すためには、薬局で市販されている薬を探すといいでしょうか?それとも、皮膚科など病院で治療を受けた方がいいでしょうか?ここでは、頭皮に湿疹ができる原因や治療法について解説します。

頭皮にできる湿疹の原因は?

頭皮の湿疹の原因を考える前に、まず湿疹はどうして起こるのかを理解しておきましょう。湿疹とは「皮膚におこる炎症」のことです(「皮膚炎」という用語もありますが、これは湿疹と同じ意味です)。湿疹が起こると、皮膚にかゆみを伴う赤いむくみ(紅斑)、盛り上がり(丘疹)、小さな水疱、膿が溜まった膿疱(のうほう)、かさぶたができたり、フケが出たりします。それでは、湿疹(皮膚炎)を起こす原因は何でしょうか?

湿疹を起こす原因

現在、湿疹は身体の外にあるもの(外的因子)と身体の中にあるもの(内的因子)が絡み合って生じていると考えられています[1]。具体的には下記のようなものがあげられます。

<外的因子>

  • 薬剤
  • 化学薬品
  • 花粉
  • ハウスダスト
  • 細菌や真菌(カビ)
  • その他のアレルゲン(アレルギーを起こす物質)など

<内的因子>

  • 健康状態
  • 皮脂の分泌
  • 発汗
  • アレルギーの有無
  • アトピー素因 など

頭皮に湿疹が起こるメカニズム

皮膚は、これらの外的因子が侵入してくると、有害な異物と認識して、これを排除しようとします。この反応は「炎症」と呼ばれる身体の防御反応のひとつです。どういう炎症がどの程度起こるのかは、内的因子によって決まります。

少しわかりにくいので、頭皮に湿疹が起こる仕組みを具体的に考えてみましょう。例えば、あるシャンプー(外的因子)を使っていて、その中に含まれるある成分Aにアレルギー(内的因子)があったとします。この場合は、身体が成分Aを異物だと認識して炎症を起こしますので、湿疹ができます。この場合は「接触皮膚炎」(いわゆる「かぶれ」)と呼ばれます。湿疹の多くはこの接触皮膚炎によると考えられています[1]。

もう一つ例をあげてみます。常在菌(じょうざいきん)と呼ばれる、多くの人の皮膚に住み着き、普段は悪さをしない細菌Bがいます。しかし、過大なストレスを抱えて交感神経の緊張が続いていると、汗が多く出るようになって、頭皮が蒸れがちになります。この環境で細菌Bが異常に増殖し、そのために身体が危険を察知して炎症を起こします。この場合も頭皮に湿疹が起こる原因となります。

他にも、外的因子と内的因子の組み合わせにより、頭皮に湿疹が起こる原因はさまざまなパターンが考えられます。シャンプーを変えた、ストレス解消ができていないなど、これまでの生活と変わったところがあれば、それが原因の一つかもしれません。

生活上で気をつけるべきことは?

このように、頭皮にできた湿疹はさまざまな原因が考えられます。多くの外的因子は生活の工夫である程度は減らせます(例:特定の成分を含むシャンプーを使わないなど)。一方、内的因子は、体調管理やストレス解消などの工夫で変えられるものと、アレルギーやアトピー素因のようになかなか変えることのできないものもあります。以下、頭皮の湿疹を家庭でケアするための工夫をいくつか紹介します。

  • 頭皮を清潔に保つ
  • なるべく頭皮を掻かないようにする(掻いた刺激でまた炎症が起こります)
  • シャンプーは低刺激のものを使用する
  • 洗髪するときにはゴシゴシこすらず、やさしく洗い、シャンプーをしっかり流す
  • こまめな掃除でハウスダストや細菌・真菌を減らす
  • 花粉が飛んでいる時期は帽子をかぶる
  • 皮脂の分泌を増やす食事を避ける(脂肪分や糖分の多い食事、コーヒーやアルコール、刺激の強い食品など)
  • ビタミンBを含む食品(レバーや卵、ほうれん草など)を積極的に食べる
  • 不規則な生活習慣(ストレス、疲労、睡眠不足、ホルモンバランスの乱れ)を改める

薬局で市販されている薬は?

上記のような生活上の工夫をして湿疹が改善するまでの間、症状を抑えるために薬局で市販されている薬を使うこともできます。薬局では下記のような成分の入っている「外用湿疹・皮膚炎用薬」を買うことができます。種類がいろいろあるので、薬剤師のアドバイスを聞いて選ぶとよいでしょう。頭皮に付ける薬なので、軟膏やクリームよりローションやジェルが使いやすいです。

  • 炎症をおさえる成分(デキサメタゾン、ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン、ウフェナマート、グリチルリチンなど)
  • かゆみをおさえる成分(クロルフェニラミンマレイン、ジフェンヒドラミン、クロタミトン、リドカインなど)
  • 殺菌成分(イソプロピルメチルフェノール、クロルヘキシジン、ベンザルコニウムなど)
  • 治りを助ける成分(酸化亜鉛、アラントイン、ビタミンEなど)

やっぱり病院に行くべき?

先ほど少し触れたように、湿疹を起こす病気でもっとも多いのは接触皮膚炎です。この他にも、湿疹が主体の病気で有名なものとして、脂漏性皮膚炎やアトピー性皮膚炎などがあります。これらの皮膚の病気が原因で頭皮に湿疹ができている場合もあります。上記のような生活の改善などを試しても治らなかったり、症状がつらくて生活に支障が出ていたりする場合は皮膚科を受診しましょう。

接触皮膚炎

外的因子の刺激やアレルギー反応によって発症します。外的因子が皮膚に触れた部位と同じ部分で湿疹ができます。植物や化学物質、金属、紫外線など原因はさまざまです。炎症を抑えるステロイド薬や、かゆみを抑える飲み薬を使って対症療法を行います。炎症を引き起こす外的因子が判明したら、できる限りそれを避けることが根本的な解決となります。

脂漏性皮膚炎

脂漏性皮膚炎の初期では、大きなふけができ、毛穴につまった皮脂が酸化してにおいがするようになります。少しすると、炎症やかゆみといった症状が現れ、悪化するとかゆみがひどくなり頭にかさぶたができてきます。皮脂が過剰分泌されることで、皮脂を好む真菌(マラセチア)が増殖してしまうことが原因とされています。かゆみや赤みを抑えるステロイド薬や、抗真菌薬(ケトコナゾールなど)を併用して治療をします。市販のシャンプーでケトコナゾールを配合したものもありますので、試してみてもよいかもしれません。

アトピー性皮膚炎

慢性的に湿疹や皮膚炎を繰り返し、目の周りや耳のまわり、首、わき、手足の関節などに左右対称にできやすいといわれています。原因はアトピー素因の他に、皮膚のバリア機能の異常と、免疫の過剰反応です。治療はステロイド薬や、免疫抑制剤、かゆみ止めの内服薬、保湿剤などがあげられます。湿疹自体は治療によって治るものです。頭皮のかゆみやふけが続き、日常生活に支障が出る場合には早めに皮膚科へ受診するようにしましょう。

まとめ

頭皮は髪の毛で覆われているので状態がわかりにくいですが、かゆかったり、フケが出たりをくり返すようなことがあれば、湿疹ができているかもしれません。原因はいろいろ考えられますが、それを遠ざけることができれば治るものです。生活上の工夫や薬局の市販薬で対応してみて、それでも効果が得られないようなら一度、皮膚科を受診してしっかり診てもらうことをおすすめします。

参考文献

  1. [1]清水宏. “湿疹・皮膚炎” あたらしい皮膚科学:第2版. http://www.derm-hokudai.jp/textbook/pdf/7-01.pdf(参照2018-01-24)

今すぐ読みたい

ヘルスケア本