スキンケア大学 ヘルスケア大学 メンズスキンケア大学

便秘の原因をチェック!良かれと思って続けた便秘対策がまさか…?

更新日:2018/08/17 公開日:2018/06/27

便秘の原因・基礎知識

便秘の原因といえば、食事・睡眠・運動がよく知られていますよね。確かに、この3つはお通じと関係があります。でも、これ以外にも多くの人がやってしまいがちな便秘の原因があるのです。その中には「便秘によい」と思われているものもあります。知らず知らずの内に便秘の悪循環にハマらないためにも、便秘でお悩みの方は、ぜひチェックしてください。

便秘の原因はどれ?~実はNGな便秘対策~

便秘薬に頼る女性

こちらは、ある便秘で悩む女性(B子さん、20代)がSNSでつぶやいた内容です。ここにはあまり知られていない便秘の原因が隠れているのですが、見つけられますか?

 

今日で便秘4日目……。
大学卒業してからホント便秘体質になった。肌も荒れるし最悪。
ってことで、今日も薬局で便秘薬買ってきた!
最近、いっぺんに3回分飲んでるから減りがヤバいwww
通販で買った「即効で便秘に効くお茶」も、最初は効いたけどあんまり効かなくなってきた。濃い目にして飲むとちょっといい感じかも。
妹も「便秘薬20錠突破した~☆」とか書いてるしwマジで便秘家系w
病院でもらってきた貧血の薬も飲んだし、今日はこれでお風呂入って寝る!明日は出ますように~。

 

B子さんは、お茶や薬で便秘対策をしているようですが、彼女の生活には問題点が3つあります。1つずつ見ていきましょう。

原因① 便秘薬(刺激性下剤)の使いすぎ

大量の便秘薬

ドラッグストアでは、たくさんの便秘薬が売られています。すぐに効果を実感できて、値段もそれほど高くないので、B子さんのように頻繁に使う方も多いようです。しかし、それらの薬に入っている「刺激性下剤成分」と呼ばれる成分は、使いすぎると逆に便秘を引き起こしてしまうことをご存知でしたか?簡単に入手できますが、実は本当に便秘で困ったときにのみ短期間だけ使うべきもので、習慣的に使い続けるのはNGなのです。

下記は、代表的な刺激性下剤成分です[1]。使用中の便秘薬にも入っていないか、見てみてください。

  • ヒマシ油
  • アロエ
  • センナ
  • センノシド
  • ダイオウ(大黄)
  • ピコスルファートナトリウム水和物
  • ケンゴシ
  • ビサコジル

これらの成分が入っている薬の説明書き(添付文書)にも、1週間使用しても治らない場合は病院に行くべきこと、大量に服用してはいけないことが書かれています。

刺激性下剤成分は、腸の神経を刺激して便意をもよおさせ、便秘を解消させます。しかし、長期間使い続けると、神経が薬の刺激に慣れてしまい、それまでの服用量では腸が反応しなくなります。そのため、B子さんのように服用量を増やし続け、さらに腸が鈍感になるという悪循環に陥ってしまいます。

さらに、刺激性下剤を乱用し続けると、腸が真っ黒になる「大腸メラノーシス」という状態になります(外見からは分かりませんが、大腸カメラをするとわかります)。なんと、大腸がんにつながる可能性も指摘されているのです。下剤の乱用は、健康にかなりの悪影響があることがわかりますよね。

原因② 便秘に効くお茶の成分

便秘に効くお茶

刺激性下剤成分の危険性を紹介しましたが、同じような効果をもたらす成分は、食品にも入っています。それが、B子さんが飲んでいたお茶です。代表的なものに「センナ」があり、この植物を含んだお茶は、健康食品として通販サイトなどでも購入できます。「薬ではないので安全」と宣伝している商品もありますが、使い続けると下剤と同じように腸の神経を鈍感にさせる可能性があるので、消費者庁でも警告を出しています[2]。下剤と便秘に効くお茶をどちらも使っているB子さんは、非常に危ない状態と言えるでしょう。

原因③ 薬の副作用

薬の副作用のイメージ

あまり知られていませんが、便秘薬ではない他の病気に使う薬でも、副作用として便秘が起こります。もうお気づきかもしれませんが、B子さんも飲んでいる「鉄剤(貧血の薬)」も含まれます。鉄剤以外では、下記のような薬を飲んだときに便秘になることがあります[3]。

  • 止しゃ薬(下痢止め)
  • 制吐薬(吐き気止め)
  • 制酸薬(胃薬)
  • 利尿薬
  • 抗コリン薬
  • その他(精神科の薬やがんの治療薬など)

これらの中には、薬局で買える市販薬もあれば、医師から処方される薬、使う場面が限られている薬もあるので、覚える必要はありません。病院で処方された薬を飲み始めてから便秘になったと思うようなときに、担当の医師か薬剤師に相談するのがよいでしょう。くれぐれも、便秘を理由に自己判断で服用をストップするのはやめましょう。本来治療しなければいけない病気に影響してしまいます。

まとめ|長く続く便秘は自分で治そうとせずに病院へ

便秘を解消するために使っていた薬や健康食品が、逆に便秘を引き起こすことがあるなんて意外ですよね。B子さんがハマってしまっていたような原因に心当たりがある方は、「じゃあもう薬は使えないの?」と心配になるかもしれませんが、安心してください。病院では、なぜ便秘になっているかを調べて、腸の機能に影響を与えにくい治療法を選ぶこともできます。詳しくは、『便秘で病院に行くべき?危険な症状は?何科がいい?』『便秘を病院で治療する5つのメリット|新薬も続々と登場!』で紹介しているので、ぜひご覧ください。

参考文献

  1. [1]日本OTC医薬品情報研究会編. OTC医薬品事典 第15版. じほう2016. 206
  2. [2]独立行政法人国民生活センター. "ダイエットなどをうたった「健康食品」-センナ茎を使った茶類を中心に-" 独立行政法人国民生活センター. http://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20050907_1.pdf(参照2018-06-27)
  3. [3]慢性便秘の診断・治療研究会編. 慢性便秘症診療ガイドライン2017, 南江堂 33-35