ストレスを感じたら食べたい食事
この記事の監修者
管理栄養士北川みゆき
現代社会にはさまざまなストレスが存在しています。
ストレス解消法は人それぞれで、友人との飲み会やカラオケ、リラクゼーションマッサージなど色々な方法がありますが、食生活の乱れに着目せずに、癒しや発散だけを求めている方は少なくありません。
実は体と心は密接に関連しあっているため、食生活のバランスを整えることによって、ストレスがある程度改善できる場合もあります。まずはバランスのよい食事を摂ることも大切ですが、脳内物質や肉体に溜まった疲れやストレスに働きかける成分を、食物から摂取するのも有効であるといえます。
アミノ酸とは?
アミノ酸はタンパク質の素となる成分で、なかでも体を作るためのアミノ酸は20種類あるといわれています。
また、その中でも体内で合成できるものを非必須アミノ酸、体内で合成できないものは必須アミノ酸といわれ、後者は食べ物などから摂取する必要があります。
アミノ酸の量が少ないと、体の機能を正常に保つことができなくなるといわれていますので意識して摂るように心がけましょう。
今回は、特にストレスを軽減する作用があるといわれているアミノ酸をご紹介します。
ストレスに作用するアミノ酸とは
・グリシン
睡眠リズムを整え、ストレスを軽減する作用があるといわれるアミノ酸であり、豚足、鶏の軟骨、牛スジ、えび、カニに多く含まれています。
・チロシン
ノルアドレナリンやドーパミンの原料となるアミノ酸で、ストレスによる疲れを軽減する作用があるといわれています。チロシンを多く含む食材は、アボカド、バナナ、りんごなどがあります。
・トリプトファン
精神をリラックスさせる作用のあるセロトニンの素となるアミノ酸であり、ストレスを軽減する働きがあるといわれています。トリプトファンを多く含む物質には、牛乳、豆腐・納豆などの大豆製品、しらす干し、ゴマやくるみなどがあります。
・リジン
タンパク質の吸収を促し、ブドウ糖の代謝を良好にして疲れを取る作用があるといわれています。リジンを多く含む食材は、鶏肉、牛乳、チーズなどがあります。
ストレスが溜まった状態が長期間続くと、ホルモンや自律神経のバランスが崩れ、免疫力が低下する恐れがあります。
疲れやイライラをちょっとでも感じたその時こそ、アミノ酸を意識するタイミングです。