黒糖の栄養・カロリー・GI値について
この記事の監修者
管理栄養士北川みゆき
ヘルシーで栄養豊富な黒糖が、ここ数年注目を集めていますよね。料理やお菓子などで使う方も多いと思いますが、黒糖にはどのような栄養があって、どの程度カロリーがあるのかご紹介したいと思います。
黒糖の栄養とは?
■ミネラル
骨や歯を強くし、骨粗しょう症を予防する働きのあるカルシウム、リン、マグネシウムが豊富に含まれています。血圧を下げたり、むくみを解消するカリウム、髪や爪の健康を保つ亜鉛も。中でもカリウムは上白糖と比べて約550倍もの量が含まれています。さらに、貧血が気になる方には鉄欠乏性貧血に効く鉄分、赤血球の生成に携わる銅も含まれているのでオススメです。
■ビタミン(ビタミンB1・B2・B6)
疲労を回復させるだけでなく、皮膚や粘膜を保護する働きがあります。
■フェニルグルコシド
糖分の吸収を抑えたり、身体に不必要な糖分を腸から排出、血糖値が上昇するのを抑制する働きがあります。
■ラフィノース
善玉菌であるビフィズス菌を増やし、腸内環境を整える働きがあるため、便秘の解消も期待できます。
■オフタコサノール
疲労回復の他、悪玉コレステロールや中性脂肪の吸収を抑える働きがあるので、肥満などの生活習慣病が気になる方によいでしょう。
黒糖のカロリーはどれくらい?
黒糖はさとうきびを煮詰めてろ過し、凝縮したもの。天然成分であることから、自然食や健康食に関心がある方には人気の砂糖です。
上白糖のカロリーは100gあたり384kcal、グラニュー糖が387kcalであるのに対し、黒糖は354kcalとやや少なめで、ダイエット中の方にも嬉しいですね。
砂糖の中でもGI値が低め
GI値とは、グリセミック・インデックスの略で、炭水化物が体内で糖の最小単位であるブドウ糖に分解されてから、血糖値が上昇するスピードを計ったものです。
ブドウ糖そのものを摂取した際の血糖値の上昇率を100として、相対的に表します。このGI値が低ければ低い程、血糖値の上昇が緩やかになり、血糖値を下げるために膵臓から分泌されるインスリンの分泌も抑えられるのです。
主な糖類のGI値は以下の通りです。血糖値が高めの方はGI値を意識して食品を摂取してみましょう。
・黒砂糖99
・上白糖109
・グラニュー糖110
・三温糖108
・ハチミツ88
・メープルシロップ73
砂糖の中でも黒砂糖の精製度は低く、比較的GI値が低めなんですよ。近年、パンやドーナツなどの原料としても大活躍しており、これまで上白糖やグラニュー糖を活用していた方は、黒糖に変えるなどといった工夫をしてみるのも良いかもしれません。
ただし、あくまでも糖分であることには変わりないので、摂りすぎには注意してくださいね。