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肌の乾燥に効く食べ物と控えたい食べ物

更新日:2018.10.31
公開日:2013.06.04
ドクター画像
この記事の監修者
いなばクリニック 院長 稲葉岳也

くりかえす肌の乾燥は、メイクでのカバーやスキンケアだけではなく、食事で改善していきましょう。こちらでは、ドクター監修のもと、乾燥を防ぐことが期待できる栄養素について解説しています。体の内側からの乾燥対策を始めましょう。

乾燥肌対策は、普段の食事からでもできることをご存知ですか?乾燥肌によい栄養素の働きを知り、その食材を上手にとり入れて、食事から乾燥肌ケアを行いましょう。そこで、乾燥肌対策によいといわれる栄養素と食材をご紹介します。

肌が乾燥する原因

肌の角質層にはセラミドなどの細胞間脂質やNMF(天然保湿因子)が存在し、その表面を皮脂膜が覆うことで、肌のうるおいを保っています。しかし、以下のような要素があると保湿能力がうまく働かず、乾燥肌になってしまうことがあります。

間違ったスキンケア
肌をきれいに保とうとゴシゴシ力を入れて洗ったり、頻繁に毛穴パックやスクラブ洗顔、無理なマッサージなどをすることで、角質層を傷つけ、乾燥肌を招いてしまいます。
食事や食生活
極端なダイエットや偏食、ファストフードばかりの食生活を続けていると、肌の材料となる栄養素や、ターンオーバーを促す栄養素などが十分に摂れないことがあります。肌や身体の材料となるタンパク質をはじめ、さまざまな栄養素をバランスよく摂取することが大切です。
生活習慣
睡眠不足は成長ホルモン分泌の低下を招き、肌のターンオーバーを乱す原因になります。また、室内の乾燥により角質層から水分が奪われてカサカサ肌になったり、肌触りの悪い衣服や寝具によって角質層が傷ついて乾燥肌が進んだり、熱いお湯での入浴や長時間の入浴、ゴシゴシ洗いによって肌の保湿成分が流出しやすくなることがあります。

このほかにも、アトピー性皮膚炎など皮膚疾患によって肌が乾燥することがあります。皮膚疾患がある場合、自己流の対処法では悪化させてしまうおそれもあるので、皮膚科を受診することをおすすめします。

乾燥肌対策によい働きをする栄養素とは?

乾燥肌の方の肌は、皮脂の分泌や、角質層の水分、天然保湿因子の量などが少なくなることで、皮膚の表面が乾燥してしまった状態。これらを防いだり、改善したりする栄養成分をしっかり摂ることで、乾燥肌対策のひとつとなります。また、毛細血管の血行をよくすることでも、皮膚の乾燥を改善することができます。よって、新陳代謝を活発にし、血行促進作用のある栄養素を摂ることも大切です。

もちろん、食べ物だけでは乾燥肌対策には不十分です。毎日のスキンケアや生活習慣の見直しをしたうえで、以下のような食べ物を積極的にとり入れましょう。

肌の乾燥に効く栄養素と食べ物

一般的に、肌によいといわれている栄養素はたくさんありますが、特に代表的な栄養素としては、ビタミンA、B、C、E、セラミド、α-リノレン酸、亜鉛などがあげられます。では、それぞれの栄養素の働きを見てみましょう。

ビタミンA

  • 皮膚や粘膜のうるおいを維持する
  • 新陳代謝を活発にする
  • 多く含まれている食材:レバー、ウナギ、アナゴ、サバ・イワシなどの青魚、乳製品、卵、緑黄色野菜、ノリ、ワカメ、緑茶など

ビタミンB

  • 新陳代謝を活発にする
  • 肌が乾燥することで起きる炎症を抑える
  • 多く含まれている食材:豚肉、レバー、卵、大豆、納豆など

ビタミンC

  • 乾燥肌を防ぐために必要な肌のコラーゲンの生成を促す
  • 抗酸化作用 (皮膚の老化や炎症を進める血液中の増えすぎた活性酸素を除去する働き)
  • 多く含まれている食材:パプリカ、レモンなどをはじめとする野菜、果物

ビタミンE

  • 血行を促進し、肌の新陳代謝を活発にする
  • 抗酸化作用 ・シワやたるみなどの老化を引き起こす過酸化脂質を分解する
  • 多く含まれている食材:ゴマ、アーモンド、ナッツ類、大豆、アボカドなど

セラミド~皮膚の角質層に存在する脂質~

  • 皮膚を外部の刺激から守り、角質層の水分を保持する
  • 多く含まれている食材:コンニャク、しらたき、大豆、黒豆、小豆、ひじき、ワカメなど

α-リノレン酸・亜鉛

  • 細胞分裂の手助けとなる:α-リノレン酸は細胞膜を作る原料になり、亜鉛は細胞分裂に必要な酵素を働かせる助けとなる
  • α-リノレン酸は、セラミドを作る原料となる
  • 多く含まれている食材:α-リノレン酸:アマニ油・エゴマ油・魚油 亜鉛:牡蠣、赤身の肉、卵黄、たらばがに、タラコ

乾燥肌によい栄養素は、どれも身近で手に入る食材ばかりです。ぜひ普段の食事メニューに積極的に取り入れましょう。

乾燥肌の人が控えたい食べ物や飲み物

一方、肌の乾燥を進ませないためにも、控えたい食べ物や飲み物があります。

炭水化物や糖質・脂質に偏った食事
パスタやラーメン、うどんなど炭水化物ばかりの食事や、お肉中心の食生活は栄養バランスが取りにくく、肌の生成に必要な栄養素が不足しがちです。しかも糖質や脂質の代謝にはビタミンB群が消費されるので、肌に必要な栄養素がそれだけ行き渡らない可能性もあります。
添加物の多い食べ物
私たちの肝臓は体内に入る有害物質や添加物を代謝・分解して無害化する働きを担っています。日頃から有害物質の多いタバコや添加物だらけのインスタント食品を多く取っていると肝臓に負担をかけ、肝臓は肌に必要な栄養素などをうまく供給できなくなり、肌荒れの原因となります。
冷たい飲み物や食べ物
氷でキンキンに冷やしたドリンクやアイスクリーム、生野菜のサラダなどは身体や内臓を冷やし、血行不良を招きます。必要な栄養素が行き渡らず、代謝が遅れて乾燥肌が進むことがあります。
カフェインやお酒
カフェインはビタミンCを破壊するほか、ミネラルを体外に排出させてしまいます。またお酒にもビタミンCやビタミンEの働きを妨げる働きがあるうえに、アルコールを分解する過程で水分が大量に必要になるため、身体が水分不足に陥り、肌の乾燥を招きます。

まとめ

乾燥肌を防ぐ対策のひとつとして、積極的に摂りたい栄養素を中心にご紹介しました。乾燥肌を防ぐには、角質層の保湿成分である細胞間脂質やNMF(天然保湿因子)、皮脂膜の生成に欠かせない栄養素を補給するとともに、新陳代謝や血行を促す栄養素を積極的に摂取ることが大切です。合わせて、以下のような点にも気をつけましょう。

  • 良質なタンパク質を積極的に摂る
  • 肌の乾燥を進ませる食品や飲み物、食生活をあらためる
  • 毎日のスキンケア方法を見直す
  • 乾燥しやすい季節は加湿器などで対策をする
  • 睡眠不足を解消する
  • 衣類や寝具、入浴方法にも気を配る

食生活はもちろんのこと、スキンケアや生活習慣の改善など、できるところから乾燥肌対策を始めていきましょう。

その他、乾燥肌対策に有効な漢方について知りたい方は、『乾燥肌の症状を和らげてくれる漢方』をご参照ください。また、乾燥肌向けのスキンケアについては、『乾燥肌の化粧品選び(3)化粧水』などでご紹介しています。

 

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